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【Cycle*2022 パリ〜ニース:レビュー】ユンボ・ヴィスマの完全支配!呪縛から解き放たれたプリモシュ・ログリッチ「フランスで呪われてるなどとは、考えないようにしてた」
サイクルロードレースレポート by 宮本 あさかその7日目こそがクイーンステージで、道の果てには1級テュリニ峠が立ちはだかっていた。そして15kmもの長い山道だからこそ、タイムトライアルの要領で、デニスが黙々とハイペースを刻んだ。まさに2020年ジロで、テイオ・ゲイガンハートの総合優勝に尽くした時と同じように。残り7kmでのアダム・イェーツの攻撃をきっかけに、総合勢が直接対決を繰り広げるその瞬間まで。
アダムに続いて、動いたのはナイロ・キンタナだった。すかさずログリッチも反応。アダムの同僚ダニエル・マルティネスが当然チェックに入り、さらにはイェーツ兄弟のもう1人、サイモンも粘り強く追いついてきた。つまり最終的な総合トップ5が一堂に介した。また攻撃の起点となったアダムが脱落した後は、今大会新人賞のジョアン・アルメイダが、じりじりと追い上げてきた。
ただ、やはり、最後を締めくくったのはログリッチ。得意の爆発力で、山頂スプリントを鮮やかにさらい取った。今季レース9日目にして手にした、待望の2022年初勝利だった。ボーナスタイム10秒もきっちり積み上げ、2位サイモン・イェーツとの差を前日までの39秒から47秒へと広げた。
「明日が問題?最終日はいつだって問題なのさ。天候は最高じゃなさそうだし、道はとてつもなく難解だ。とにかくアップダウンの連続だからね」(ログリッチ)
1年前は最終日の朝を52秒リードの総合首位で迎えながら、区間を終えた時には、2分16秒遅れの総合15位に陥落していた。そんなログリッチのために、2022年パリ〜ニース最終日は、ワウトが100%を捧げた。スタート直後からあまりに飛ばしすぎたものだから、逃げ集団さえできなかった!
残り50km、マルティネスが攻撃に転じると、ファンアールトは素早く穴を埋めた。そこにキンタナとサイモン・イェーツが追いつき、5人の先頭集団が出来上がると、グランツール総合通算6勝の男たちをまとめてファンアールトが牽引した。
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