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【Cycle*2022 パリ〜ニース:レビュー】ユンボ・ヴィスマの完全支配!呪縛から解き放たれたプリモシュ・ログリッチ「フランスで呪われてるなどとは、考えないようにしてた」
サイクルロードレースレポート by 宮本 あさかたしかに3日目もファンアールトは勝てなかった。マッズ・ピーダスンとブライアン・コカールに退けられ、3位に甘んじた。それでもこの日、個人的な目標だったポイント賞「マイヨ・ヴェール」に袖を通し、しかも最後まで難なく守り切ることになる。なにしろ全8日間のうち6日間を、上位3位以内でフィニッシュするのだ。
「ジャージを持ち帰るのはいつだって嬉しいこと。すでにドーフィネでもティレーノでも勝ち取ったし、今回はパリ〜ニースで取った。だから……この夏は、ツールでどでかい奴を狙いにいけるかもね」(ファンアールト)
もちろんステージ優勝だってしっかり射止めた。第4ステージ、全長13.4kmの個人タイムトライアルで、ファンアールトはすべてを凌駕した。
第4ステージの個人TTを制したワウト・ファンアール
ユンボにとっては今大会2度目の「表彰台独占」でもあった。同種目で東京五輪金メダルのログリッチが2秒差の2位に、世界選手権2勝のローハン・デニスが6秒差の3位に。また総合上位3人も相変わらずユンボ勢で、マイヨ・ジョーヌはラポルトからファンアールトの肩に移った。
翌日に、この黄色いジャージは、とうとうログリッチのもとにやって来る。5つの峠が散りばめられた難コースでは、ヴァランタン・マドゥワスが山岳ポイント収集に精を出し、タデイ・ポガチャルのTT指南役ブランドン・マクナルティが逃げ切り勝利を手にした。その背後で、ログリッチは、14人の総合ライバルと共にフィニッシュ。ファンアールトがあえて「体力温存モード」を選び、ラポルトと共に大きくタイムを失ったせいもあり、自動的に総合首位へと押し上げられた。
ちなみに序盤4日間をオンで突っ走り、5日目にはオフに切り替えたファンアールトは、6日目には再びオン、7日目にはオフ、そして8日目には改めてオンへ入れる。
つまり第6ステージは、フィニッシュ手前8.6kmの中間ポイントを利用して飛び出し、0秒差ぎりぎりで逃げ切ったマチュー・ビュルゴドーの背後で、区間3位に滑り込んだ。一方で7日目は、他のチームメイトたちにログラの護衛を託し、ワウト自らは早めに後退。意図的に「イージーな1日」を過ごしたという。
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