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サイクル ロードレース コラム 2022年3月4日

【Cycle*2022 ストラーデ・ビアンケ:プレビュー】現役世界チャンピオンのアラフィリップもマイヨ・ジョーヌのタデイ・ポガチャルも参戦!「白い道」が強く美しき英雄を選び出す。

サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか
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アラフィリップとポガチャル

アラフィリップとポガチャルが参戦

春がまた巡ってきた。行く手には白い道が伸びる。走る者たちの闘志を燃え上がらせ、見る者たちのロマンをかきたてる……そんなストラーデ・ビアンケが、今年も強く美しき英雄を選び出す。

クラシックと呼ぶにはいまだ新しすぎる大会ではあるけれど、16回目の今年も、伝統に則り例年と同じルートが用意された。中世の姿をそのまま残すシエナから走り出し、再びそのシエナへと帰り着く184kmの旅。途中プロトンがぐるりと一回りするのは、シエナ南部に広がるトスカーナの丘陵地帯で、ようやく萌えだしたぶどう畑や糸杉の合間を縫うように、白い道=ストラーデ・ビアンケがあちこちで待ち構える。累計獲得標高は3200mで、未舗装セクターは全11ヶ所・通算63km。

肝心の未舗装路は、スタート直後の17.6km地点から始まる。立て続けに襲いかかる4つのグラベルセクターを乗り越えるうちに、早くも集団はひと回り小さくなるだろう。特に第2セクターには平均6.4%・最大10%超の急坂もそびえ立つ。

60kmすぎから、プロトンは新たな試練に直面する。モンタルチーノの全長4km・平均5%の上りを全速力で駆け上る必要があるし、てっぺんから全速力で下り折りたら、直後にグラベル2連発に突っ込まねばならない。第5セクター11.9km(最長)+舗装路1km+第6セクター8kmの組み合わせは、長く、アップダウン満載で、わずかなミスやメカトラは命取りとなる。

やはり勝負が本格的に動くのは、フィニッシュまで54km地点から始まる第8セクターだろうか。全長11.5kmの白い道の、真ん中に突き出すサンテ・マリエの勾配10.3%の上りが、いつだってエースたちの真の実力をあぶり出す。まさに1年前も、この地で世界王者ジュリアン・アラフィリップの加速が炸裂し、メイン集団を粉々に破壊している。

最初から一瞬たりとも気が抜けず、中だるみする時間が一切ないのがストラーデ・ビアンケの素敵な特徴なのだが、ラスト50kmはまさに息つく暇さえない。アップダウンは細かさを増していき、選手たちの脚と集中力とを削っていく。特に残り25kmからの3つの未舗装路の、3つの短い急坂は、最大勾配10%、15%、18%、とクレシェンド。つまりライバルを試すのには最高の場所であり、昨大会はここでワウト・ファンアールトは限界を露呈し……最終第11ゾーンの最大18%の上りで、マチュー・ファンデルプールが大きな攻撃を振り下ろした。

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