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サイクル ロードレース コラム 2021年7月18日

【ツール・ド・フランス2021 第20ステージ結果速報】ファンアールトが念願の個人TT区間優勝、総合順位に変動はなく一行はシャンゼリゼへ

ツール・ド・フランス by J SPORTS 編集部
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個人タイムトライアルを走るワウト・ファンアールト

個人タイムトライアルを走るワウト・ファンアールト

ライバル同士の直接対決は終わり、パリに辿り着くための最後の試練、30.8kmの個人タイムトライアルをリブルヌからサン=テミリオンまでぶどう畑の平坦路であらそう。第1出走のティム・デクレルク(ドゥクーニンク・クイックステップ)からレースは始まり、3番目にはマイヨ・ヴェール着用のマーク・カヴェンディッシュ(ドゥクーニンク・クイックステップ)が出走、沿道から大声援が送られ手を振りながら走っていた。

個人タイムトライアルU23世界選手権で3連覇しているミッケル・ビョーグ(UAEチームエミレーツ)が36分45秒95でフィニッシュ、平均時速50km/h越えで最初のターゲットタイムを叩き出すと、その6人後にスタートしたシュテファン・ビッセガー(EFエデュケーション・NIPPO)が36分37秒93と8秒以上タイムを縮めている。

レース中、アンドレ・グライペル(イスラエル・スタートアップネイション)の「今年一杯での引退」表明、フィリップ・ジルベール(ロット・スーダル)の「今大会が最後のツール・ド・フランス」、トーマス・デヘント(ロット・スーダル)の「これが最後のツール・ド・フランスになるかも」などの情報などが入った。

カスパー・アスグリーン(ドゥクーニンク・クイックステップ)が中間計測を更新しながら36分14秒53でフィニッシュ、暫定首位へ躍り出た。区間優勝予想で1番人気のシュテファン・キュング(グルパマFDJ)は第1中間計測を10秒更新、第2計測はトップタイムと同タイムでこなし最終的にアスグリーンから+16秒81、36分31秒81でフィニッシュ、暫定2位に沈んだ。

個人タイムトライアルで区間優勝を狙うワウト・ファンアールト(ユンボ・ヴィスマ)が総合上位勢より一足先にスタート、快調に飛ばし中間計測タイムを大幅に更新しならが最終的に35分53秒34と唯ひとり35分台でフィニッシュ、念願の個人TTステージの区間優勝を手に入れた。チームメートのヨナス・ヴィンゲゴーも好走しステージ3位、総合表彰台2位を確保している。

最終走者マイヨ・ジョーヌ着用のタデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ)はリスクのない走りで区間9位、最終日を走りきれば2年連続の個人総合タイム賞、山岳賞、ヤングライダー賞の3冠達成となる。

「目標だったツールの個人TTステージで区間優勝することができてとても嬉しい。チームとして厳しいツールになったがトータルで区間3勝&ヨナスの総合2位は誇りに思う」ファンアールト、勝利後インタビュー

Cycle*2021 ツール・ド・フランス

ハイライト動画 第20ステージ

第20ステージ結果
1 ワウト・ファンアールト(ベルギー/ユンボ・ヴィスマ)in 00h 35' 53''
2 カスパー・アスグリーン(デンマーク/ドゥクーニンク・クイックステップ)+ 00h 00' 21''
3 ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク/ユンボ・ヴィスマ)+ 00h 00' 32''
4 シュテファン・キュング(スイス/グルパマFDJ)+ 00h 00' 38''
5 シュテファン・ビッセガー(スイス/EFエデュケーション・NIPPO)+ 00h 00' 44''
6 マティア・カッタネオ(イタリア/ドゥクーニンク・クイックステップ)+ 00h 00' 49''
7 ミッケル・ビョーグ(デンマーク/UAEチームエミレーツ)+ 00h 00' 52''
8 タデイ・ポガチャル(スロベニア/UAEチームエミレーツ)+ 00h 00' 57''
9 マグナス・コルト(デンマーク/EFエデュケーション・NIPPO)+ 00h 01' 00''
10 ディラン・ファンバーレ(オランダ/イネオス グレナディアーズ)+ 00h 01' 21''

個人総合順位
1 タデイ・ポガチャル(スロベニア/UAEチームエミレーツ)in 80h 16' 59''
2 ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク/ユンボ・ヴィスマ)+ 00h 05' 20''
3 リチャル・カラパス(エクアドル/イネオス グレナディアーズ)+ 00h 07' 03''
4 ベン・オコーナー(オーストラリア/AG2Rシトロエンチーム)+ 00h 10' 02''
5 ウィルコ・ケルデルマン(オランダ/ボーラ・ハンスグローエ)+ 00h 10' 13''
6 エンリク・マス(スペイン/モビスター チーム)+ 00h 11' 43''
7 アレクセイ・ルツェンコ(カザフスタン/アスタナ・プレミアテック)+ 00h 12' 23''
8 ギヨーム・マルタン(フランス/コフィディス)+ 00h 15' 33''
9 ペリョ・ビルバオ(スペイン/バーレーン・ヴィクトリアス)+ 00h 16' 04''
10 リゴベルト・ウラン(コロンビア/EFエデュケーション・NIPPO)+ 00h 18' 34''

ポイント賞
1 マーク・カヴェンディッシュ(イギリス/ドゥクーニンク・クイックステップ)304 Pts
2 マイケル・マシューズ(オーストラリア/チーム バイクエクスチェンジ)269 Pts
3 ソンニ・コルブレッリ(イタリア/バーレーン・ヴィクトリアス)216 Pts

山岳賞
1 タデイ・ポガチャル(スロベニア/UAEチームエミレーツ)107 Pts
2 ワウト・プールス(オランダ/イスラエル・スタートアップネイション)88 Pts
3 ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク/ユンボ・ヴィスマ)82 Pts

ヤングライダー賞
1 タデイ・ポガチャル(スロベニア/UAEチームエミレーツ)in 80h 16' 59''
2 ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク/ユンボ・ヴィスマ)+ 00h 05' 20''
3 ダヴィド・ゴデュ(フランス/グルパマFDJ)+ 00h 21' 21''

チーム総合順位
1 バーレーン・ヴィクトリアス(バーレーン)in 241h 17' 56''
2 EFエデュケーション・NIPPO(アメリカ)+ 00h 19' 12''
3 ユンボ・ヴィスマ(オランダ)+ 01h 11' 35''

敢闘賞
なし

第20ステージのリタイア
なし


コースマップ

第21ステージ 7月18日(日) 午後10:50 - 午前4:00/J SPORTS 4
[区間] シャトゥ > パリ シャンゼリゼ 108.4km(平坦・難易度1)/美しきフィナーレへ

■コースの特徴
総合争いは前夜の個人タイムトライアルで全て終了した。第108回ツール・ド・フランスの戦いは、あとは恒例シャンゼリゼフィニッシュを残すのみ。

パリ西部の、セーヌ川に浮かぶ「印象派の島」を夕方のんびりと走り出すと、しばらくはご褒美のような時間が続く。チームメートやライバルと互いの健闘を称え合い、乾杯や記念写真を楽しむ。ちなみにスタート直後7.4km地点には、大会最後の4級グレ(登坂距離1.9km、平均勾配5%)が待ち受ける!

66kmほど走ったら、いよいよパリへと入場だ。左岸サンミシェル大通りを北上し、セーヌにかかる橋ポンヌフを渡り、ルーブル博物館の中庭を駆け抜ける。ちらりと見えるノートルダム大聖堂は、2年前の火災のせいで、いまだ本来の姿を取り戻せてはいないけれど..パリの街自体は、かつての賑わいを取り戻しているはずだ。昨秋は寂しいほどに静かだったシャンゼリゼにも、この夏はファンの歓声が鳴り響くだろうか。

おなじみシャンゼリゼの周回コースは全部で8周回。石畳の大通りを往復し、凱旋門をぐるりと周り、コンコルド広場を突き抜け...そして美しきフィナーレへ。2005年には衝撃的なアタック勝利が決まったこともある。ただ伝統と格式に則れば、3週間の熱き戦いの幕を閉じるのは、やっぱり華やかな大集団スプリントなのだ。

高低差図

コースの特徴:宮本あさか

J SPORTS編集部

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