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【ツール・ド・フランス2021 レースレポート:第16ステージ】サガンを失ったチームに贈る歓喜!国際大会初勝利を手にしたコンラッド「チームは常に僕を信じ続けてくれた」
サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか追い上げ叶わず、最終的には9人の第2集団で1日を終えたコルブレッリは、かろうじて2位争いのスプリントは制した。当然のようにマシューズは3位に飛び込み、ついにカヴェンディッシュとの差を37ptにまで詰め寄った。マイヨ・ヴェールもいよいよ射程圏内か。翌2日間は難関山頂フィニッシュではあるけれど、ステージ前半はいずれもほぼ平坦で……その平地部分に中間スプリントが設置されている。それぞれ首位通過の満点は20pt。緑を巡る三者の動きが大きく注目される。
「ジャージに接近しつつあるけれど、まだ十分に接近は出来ていない。今大会は2回の大集団スプリントチャンスが残っている。そしてカヴがその2度共に制した場合、さらなる100ptを手にすることになる。すべての努力は無駄に終わるかもしれない。でも僕はファイターなんだ。パリまで全力で戦い続けるさ」(マシューズ)
逃げを見送った後、マイヨ・ジョーヌと総合上位勢たちは、UAEチームエミレーツの制御のもと比較的静かに過ごしてきた。この日最後の、そして今大会最短800mの小さな4級峠も、15分以上遅れてよじ登った。ところがフィニッシュまで7km、山頂間際で、突如としてコフィディス2人組が前線へと競り上がる。コンラッドと同じく生まれて初めて目標を区間勝利に切り替えながらも、結局は総合争いに集中することにしたギヨーム・マルタンが、サイモン・ゲシュケに連れられ急速な加速へ転じたのだ。
「レースの主役になれたのは気分が良かった。トライするのはタダだからね。それに集団内に混乱を引き起こせた。あくまでも目標はなにかをトライすることだったんだ」(マルタン)
ただし本当に混乱を引き起こしたのは、むしろワウト・ファンアールトの方だったのかもしれない。マルタンの攻撃に素早く反応し、最前列に駆け上がった。総合3位ヨナス・ヴィンゲゴーを補佐するための動きだったはずだが、あまりにスピードが速すぎて……全員を一瞬で置き去りにしてしまったという!山頂で振り返り、誰1人として自分についてこれなかったことを知ると、ファンアールトは少し速度を緩める羽目になった。
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