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サイクル ロードレース コラム 2021年7月12日

【ツール・ド・フランス2021 第15ステージ結果速報】ラスト19.6kmを独走したセップ・クスがツール区間初勝利、総合勢はウランが2位へ再浮上

ツール・ド・フランス by J SPORTS 編集部
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最終峠の上りでアタック、ラスト19.6km独走でツール初区間優勝したセップ・クス

最終峠の上りでアタック、ラスト19.6km独走でツール初区間優勝したセップ・クス

休息日前のピレネー決戦、セレからアンドラ公国へと向かう191.3kmの山岳ステージ、目前にそびえるのは2級山岳1つと1級山岳が3つ。無印峠の上り基調でアクチュアルスタートが切られると最初に飛び出したのは山岳賞ジャージ着用のマイケル・ウッズ(イスラエル・スタートアップネイション)、マーク・ドノヴァン(チームDSM)、トーマス・デヘント(ロット・スーダル)、クリストファー・ユールイェンセン(チーム バイクエクスチェンジ)が続く。デヘントが単独で飛び出すと18km続く無印の上りでプロトンは縦一列棒状に伸ばされ、下り終わった時には32人の先頭グループができあがっていた。

中間スプリントポイントはマイケル・マシューズ(チーム バイクエクスチェンジ)が先頭通過、1級モン・ルイの山岳ポイントはウッズ、ワウト・プールス(バーレーン・ヴィクトリアス)、ワウト・ファンアールト(ユンボ・ヴィスマ)の3人が争いプールスが先頭通過。

メイン集団とのタイム差は10分以上開き、2級ピュイモランス山頂でもウッズ、プールス、ファンアールトの3人がスプリント勝負しファンアールトが先頭で通過した。そのまま上りは続きアンドラとの国境線を越え1級ポール・ダンヴァリラへ、メイン集団ではイネオス グレナディアーズとモビスター チームが協調し互いの総合エースの順位を上げるべく先頭とのタイム差を詰め始めた。

先頭グループは山頂手前2kmヴィンチェンツォ・ニバリ(トレック・セガフレード)のアタックでズタズタになったところをナイロ・キンタナ(アルケア・サムシック)が飛び出し山頂を先頭通過、アンリ・デグランジュ賞も獲得。追走する山岳賞争いの3人は再びスプリント勝負でファンアールトが集団頭で通過、メイン集団は4分の差を詰め人数を大幅に減らしている。

20km以上の長いダウンヒルで総合2位につけるギヨーム・マルタン(コフィディス)が遅れていった。ルーベン・フェルナンデス(コフィディス)がアシストに加わるも追いつけず最終的に総合7位にまで順位を落としている。

メイン集団が5分後方まで迫った状態で先頭グループが最終峠1級ベクサリスに入るとキンタナがアタック、ファンアールトやプールスが遅れキンタナは捕まりアレハンドロ・バルベルデ(モビスター チーム)やウッズがペースを上げる。ダヴィド・ゴデュ(グルパマFDJ)のアタックにバルベルデとセップ・クス(ユンボ・ヴィスマ)がチェック、残り距離19.6kmでクスがアタック、バルベルデはついていけない。

クスは軽快にペダルを回し続け山頂を先頭通過、バルベルデが20秒背後につき、3番目に通過したプールスは再び山岳賞首位へ。メイン集団はイネオス山岳アシスト陣が剥がれヨナス・ヴィンゲゴー(ユンボ・ヴィスマ)、リゴベルト・ウラン(EFエデュケーション・NIPPO)、リチャル・カラパス(イネオス グレナディアーズ)が立て続けにマイヨ・ジョーヌ着用のタデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ)に揺さぶりをかけるも自らチェック、全ての攻撃は無効化された。

ダウンヒルも問題なくこなしたクスはサングラスを外しガッツポーズでフィニッシュラインを越えツール初区間優勝、追いかけたバルベルデは23秒後にフィニッシュ、クスと健闘を称え合った。マイヨジョーヌ・グループはクスから4分51秒後にフィニッシュ、マルタンが遅れたため総合3位以下のウラン、ヴィンゲゴー、カラパスらがひとつづつ順位をあげている。

「この勝利は特に厳しかったので喜びは格別、とにかく耐えた。逃げに乗って苦しかったけどアンドラに住んでいるのでよく知っている道だった、仕掛けるタイミングもわかっていた。偉大な世界チャンピオンたちに勝てたことが信じられない、言葉にならない」クス、勝利後インタビュー

Cycle*2021 ツール・ド・フランス

ハイライト動画 第15ステージ

第15ステージ結果
1 セップ・クス(アメリカ/ユンボ・ヴィスマ)in 05h 12' 06''
2 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン/モビスター チーム)+ 00h 00' 23''
3 ワウト・プールス(オランダ/バーレーン・ヴィクトリアス)+ 00h 01' 15''
4 ヨン・イサギレ(スペイン/アスタナ・プレミアテック)+ 00h 01' 15''
5 ルーベン・ゲレイロ(ポルトガル/EFエデュケーション・NIPPO)+ 00h 01' 15''
6 ナイロ・キンタナ(コロンビア/アルケア・サムシック)+ 00h 01' 15''
7 ダヴィド・ゴデュ(フランス/グルパマFDJ)+ 00h 01' 15''
8 ダニエル・マーティン(アイルランド/イスラエル・スタートアップネイション)+ 00h 01' 22''
9 フランク・ボナムール(フランス/B&Bホテルズ)+ 00h 01' 22''
10 オレリアン・パレパントル(フランス/AG2Rシトロエンチーム)+ 00h 01' 22''

個人総合順位
1 タデイ・ポガチャル(スロベニア/UAEチームエミレーツ)in 62h 07' 18''
2 リゴベルト・ウラン(コロンビア/EFエデュケーション・NIPPO)+ 00h 05' 18''
3 ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク/ユンボ・ヴィスマ)+ 00h 05' 32''
4 リチャル・カラパス(エクアドル/イネオス グレナディアーズ)+ 00h 05' 33''
5 ベン・オコーナー(オーストラリア/AG2Rシトロエンチーム)+ 00h 05' 58''
6 ウィルコ・ケルデルマン(オランダ/ボーラ・ハンスグローエ)+ 00h 06' 16''
7 アレクセイ・ルツェンコ(カザフスタン/アスタナ・プレミアテック)+ 00h 07' 01''
8 エンリク・マス(スペイン/モビスター チーム)+ 00h 07' 11''
9 ギヨーム・マルタン(フランス/コフィディス)+ 00h 07' 58''
10 ペリョ・ビルバオ(スペイン/バーレーン・ヴィクトリアス)+ 00h 10' 59''

ポイント賞
1 マーク・カヴェンディッシュ(イギリス/ドゥクーニンク・クイックステップ)279 Pts
2 マイケル・マシューズ(オーストラリア/チーム バイクエクスチェンジ)207 Pts
3 ヤスパー・フィリプセン(ベルギー/アルペシン・フェニックス)174 Pts

山岳賞
1 ワウト・プールス(オランダ/イスラエル・スタートアップネイション)74 Pts
2 マイケル・ウッズ(カナダ/イスラエル・スタートアップネイション)66 Pts
3 ナイロ・キンタナ(コロンビア/アルケア・サムシック)64 Pts

ヤングライダー賞
1 タデイ・ポガチャル(スロベニア/UAEチームエミレーツ)in 62h 07' 18''
2 ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク/ユンボ・ヴィスマ)+ 00h 05' 32''
3 オレリアン・パレパントル(フランス/AG2Rシトロエンチーム)+ 00h 21' 15''

チーム総合順位
1 バーレーン・ヴィクトリアス(バーレーン)in 187h 10' 05''
2 EFエデュケーション・NIPPO(アメリカ)+ 00h 11' 37''
3 AG2Rシトロエンチーム(フランス)+ 00h 26' 21''

敢闘賞
12 ワウト・ファンアールト(ベルギー/ユンボ・ヴィスマ)

第15ステージのリタイア
132 ナセル・ブアニ(フランス/アルケア・サムシック)
202 エドヴァルド・ボアッソンハーゲン(ノルウェー/チーム トタルエネルジーズ)


コースマップ

第16ステージ 7月13日(火) 午後9:00 - 深夜1:30/J SPORTS 4
[区間] パス・ダ・ラ・カザ > サン=ゴーダンス 169km(丘陵・難易度3)/いよいよ3週目突入

■コースの特徴
2度目の休息日を終え、いよいよ大会も3週目に突入した。パリ到着まで6日。ピレネー3日と個人タイムトライアルが残っているから、もちろん最終的な表彰台の顔ぶれが決まるのはこれからだ。ただ逃げ好き選手にとっては、もしかしたらこの第16ステージが、今大会最後のチャンスになるかもしれない。

プロトンが仮スタートを切るのは、アンドラの町パス・ダ・ラ・カザ。わずか150m先でフランス国境を越えると、本スタートは大会の母国で切られる。そこから約35kmは緩やかな下り坂。下りきった先の谷間から、いよいよ本格的な山の戦いが勃発する。

そこからは2級→1級→2級と3つの難峠を連続でこなす。中でも3つ目の2級ポルテ・ダスペの登坂距離5.4km・平均勾配7.1%の山道は、山頂までの2kmが9〜11%とひどく厳しい。しかも反対側の..つまりダウンヒル側は、山頂から約4kmにも渡り9〜12%超の激勾配が続くのだ。フィニッシュまで残り37.2km。ライバルたちを振り払うには、最高のタイミングに違いない。

もしも決着がいまだつかない場合、残り7km地点に最後のチャンスが待ち構える。小さな4級アスプレ・サラは距離こそ800mと短いが、平均勾配8.4%。終盤300mは9〜10%と、ひどくパンチ力を要する坂道だ。

高低差図

コースの特徴:宮本あさか

J SPORTS編集部

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