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サイクル ロードレース コラム 2021年7月11日

【ツール・ド・フランス2021 第14ステージ結果速報】43kmの単独走をみごと走りきりバウケ・モレマが区間勝利!マルタンが総合2位へ浮上

ツール・ド・フランス by J SPORTS 編集部
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ラスト43kmを独走し区間通算2勝目をあげたバウケ・モレマ

ラスト43kmを独走し区間通算2勝目をあげたバウケ・モレマ

カルカッソンヌからキヤンまで183.7km、5つの中級山岳、無数の無印峠を上る丘陵ステージ。アクチュアルスタートが切られるとブノワ・コスヌフロワ(AG2Rシトロエンチーム)のファーストアタックを皮切りにこの日も激しいアタック合戦が始まった。タイムギャップを付けたトーマス・デヘント(ロット・スーダル)、ステフェン・クライスヴァイク(ユンボ・ヴィスマ)のグループも、ジュリアン・アラフィリップ(ドゥクーニンク・クイックステップ)、マテイ・モホリッチ(バーレーン・ヴィクトリアス)のグループもしばらく先行したのちに吸収された。

25kmほど進んだところで単身飛び出したクリスティアン・ズバラーリ(アルペシン・フェニックス)にアントニー・テュルジス(チーム トタルエネルジーズ)とマキシム・シュヴァリエ(B&Bホテルズ)が追いかけたところでプロトンは速度を落とし、最後に飛び出したトムス・スクインシュ(トレック・セガフレード)とジョナス・リカールト(アルペシン・フェニックス)までを容認。

先頭とのタイム差が30秒程度のため、メイン集団からマグナス・コルト(EFエデュケーション・NIPPO)がブリッジを仕掛けるも失敗、オマール・フライレ(アスタナ・プレミアテック)もペースをあげるが追いつけず3級峠をズバラーリが先頭通過、下りを利用してダニエル・マーティン(イスラエル・スタートアップネイション)やアラフィリップ、ヴィンチェンツォ・ニバリ(トレック・セガフレード)らが次々と飛び出していく。

中間スプリントポイントはリカールトが先頭通過、そのタイミングで加速したメイン集団は先行していた5人を吸収。2級峠裾野の緩い上りで再びアタック合戦が始まり、ニバリの挑戦は3km後に追いつかれ、ワウト・プールス(バーレーン・ヴィクトリアス)、マティア・カッタネオ(ドゥクーニンク・クイックステップ)が抜け出すことに成功、マイケル・ウッズ(イスラエル・スタートアップネイション)が追いつきプールスと共に山岳ポイント収集を開始。

バウケ・モレマ(トレック・セガフレード)と総合9位につけるギョーム・マルタン(コフィディス)がメイン集団から飛び出し先頭グループを目指す。2級峠をプールスが先頭通過、続く2級峠登坂口で先頭の2人にカッタネオが追いつきウッズが山頂を先頭通過、山岳賞首位のナイロ・キンタナ(アルケア・サムシック)とポイント数50で並んだ。

先頭3人に追走の7人が追いつき、さらに4人の追走も合流した状態で3級山岳へ。プールスが山頂を先頭通過、下りで先頭を走るウッズがスリップし単独落車したものの直ぐにリスタートしている。残り距離43km、ダウンヒルを利用して先頭グループからモレマがアタック、後続を突き放すことに成功。

モレマはそのままペダルを踏み続け、ひとり峡谷を抜け最終2級峠も駆け上がり17kmあるダウンヒルも危なげなくこなし、2位以下に1分4秒のタイム差をつけ自身ツール区間2勝目となる逃げ切り勝利を飾った。マルタンは11着+1分28秒でフィニッシュ、総合順位を2位へと大幅ジャンプアップに成功している。

「遠くから行こうと決めていた、大変だったがひとりで長く走り続ける自信があった。全力を尽くした、最高の気分だ」モレマ、勝利後インタビュー

Cycle*2021 ツール・ド・フランス

ハイライト動画 第14ステージ

第14ステージ結果
1 バウケ・モレマ(オランダ/トレック・セガフレード)in 04h 16' 16''
2 パトリック・コンラッド(オーストリア/ボーラ・ハンスグローエ)+ 00h 01' 04''
3 セルヒオ・イギータ(コロンビア/EFエデュケーション・NIPPO)+ 00h 01' 04''
4 マティア・カッタネオ(イタリア/ドゥクーニンク・クイックステップ)+ 00h 01' 06''
5 マイケル・ウッズ(カナダ/イスラエル・スタートアップネイション)+ 00h 01' 10''
6 オマール・フライレ(スペイン/アスタナ・プレミアテック)+ 00h 01' 25''
7 エリー・ジェスベール(フランス/アルケア・サムシック)+ 00h 01' 25''
8 カンタン・パシェ(フランス/B&Bホテルズ)+ 00h 01' 25''
9 ルイス・メインチェス(南アフリカ/アンテルマルシェ・ワンティゴベール・マテリオ)+ 00h 01' 26''
10 エスデバン・チャベス(コロンビア/チーム バイクエクスチェンジ)+ 00h 01' 28''

個人総合順位
1 タデイ・ポガチャル(スロベニア/UAEチームエミレーツ)in 56h 50' 21''
2 ギヨーム・マルタン(フランス/コフィディス)+ 00h 04' 04''
3 リゴベルト・ウラン(コロンビア/EFエデュケーション・NIPPO)+ 00h 05' 18''
4 ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク/ユンボ・ヴィスマ)+ 00h 05' 32''
5 リチャル・カラパス(エクアドル/イネオス グレナディアーズ)+ 00h 05' 33''
6 ベン・オコーナー(オーストラリア/AG2Rシトロエンチーム)+ 00h 05' 58''
7 ウィルコ・ケルデルマン(オランダ/ボーラ・ハンスグローエ)+ 00h 06' 16''
8 アレクセイ・ルツェンコ(カザフスタン/アスタナ・プレミアテック)+ 00h 06' 30''
9 エンリク・マス(スペイン/モビスター チーム)+ 00h 07' 11''
10 マティア・カッタネオ(イタリア/ドゥクーニンク・クイックステップ)+ 00h 09' 48''

ポイント賞
1 マーク・カヴェンディッシュ(イギリス/ドゥクーニンク・クイックステップ)279 Pts
2 マイケル・マシューズ(オーストラリア/チーム バイクエクスチェンジ)187 Pts
3 ヤスパー・フィリプセン(ベルギー/アルペシン・フェニックス)174 Pts

山岳賞
1 マイケル・ウッズ(カナダ/イスラエル・スタートアップネイション)54 Pts
2 ナイロ・キンタナ(コロンビア/アルケア・サムシック)50 Pts
3 ワウト・プールス(オランダ/イスラエル・スタートアップネイション)49 Pts

ヤングライダー賞
1 タデイ・ポガチャル(スロベニア/UAEチームエミレーツ)in 56h 50' 21''
2 ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク/ユンボ・ヴィスマ)+ 00h 05' 32''
3 オレリアン・パレパントル(フランス/AG2Rシトロエンチーム)+ 00h 24' 44''

チーム総合順位
1 バーレーン・ヴィクトリアス(バーレーン)in 171h 22' 59''
2 EFエデュケーション・NIPPO(アメリカ)+ 00h 13' 19''
3 AG2Rシトロエンチーム(フランス)+ 00h 16' 21''

敢闘賞
44 バウケ・モレマ(オランダ/トレック・セガフレード)

第14ステージのリタイア
131 ワレン・バルギル(フランス/アルケア・サムシック)
141 セーアン・クラーウアナスン(デンマーク/チームDSM)


コースマップ

第15ステージ 7月11日(日) 午後9:00 - 深夜2:00/J SPORTS 4
[区間] セレ > アンドラ・ラ・ベリャ 191.3km(山岳・難易度4)/目指すはピレネー山脈の小国アンドラ

■コースの特徴
今大会で唯一、ツール一行がフランス国外へと走り出る。目指すはピレネー山脈の小国アンドラ。ちなみにフランスからアンドラ入りは自由で、アンドラからフランス入りはワクチン接種済み、もしくは検査陰性であれば認められる(6月15日現在)。

第11日目と同じく、ピカソやブラックが暮らした「キュビズムのメッカ」セレから、ピレネー2日目は幕を明ける。スタート直後に18kmほど上って無印フルトゥ峠を乗り越えたら、素早く足慣らし完了。35km地点過ぎから、いよいよ長く果てしない山道が始まる。なにしろこの日最初の1級モン・ルイの、正式な登坂距離は8.4kmだが..実質は60km近く上り続ける。山頂を過ぎてもまだ10km近く上るというクレイジーさ!

続いて標高との戦いが始まる。一旦谷間に下がって仕切り直した後、再び30kmほどかけて..途中2級ピュイモランスと短い下りを挟みつつ、じわじわと標高を上げていく。標高2089m地点でアンドラに入国し、さらに上って今大会最高標高地点2408mへと到着だ。この1級ポール・ダンヴァリラの頂上には、大会創始者の名を冠したアンリ・デグランジュ賞(5000ユーロ)が設置されている。

もちろん真夏でも標高の高い山々では..特に気象条件が激烈なピレネーでは、濃霧や雹、雷雨の可能性がある。つまりその後の20km以上もの長いダウンヒルは、慎重かつ大胆に攻めねばなららない。ついでに開催委員会は、「激坂」という要素さえ詰め込んだ。最終峠1級ベクサリスは、序盤2kmが11%前後の難勾配。山頂にはボーナスポイントのおまけ付きだ。

アンドラ首都での市街地フィニッシュまでは、約15kmの下り坂。凄まじいヘアピンカーブ続きだから、絶対に最後まで気を抜いてはならない。こうしてすべての苦難をかいくぐったら、翌日は嬉しい2度目の休息日。夜にはサッカー欧州選手権決勝という、ちょっとしたお楽しみも待っている。

高低差図

コースの特徴:宮本あさか

J SPORTS編集部

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