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【ツール・ド・フランス2021 第10ステージ結果速報】ウルフパックとカヴェンディッシュが完璧なスプリントで今大会3勝目、区間通算33勝目!
ツール・ド・フランス by J SPORTS 編集部カヴェンディッシュは今大会3勝目、ツール・ド・フランス区間通算33勝目
休息日明けの第10ステージはアルベールヴィルからヴァランスまで190.7kmの平坦ステージ。アクチュアルスタートが切られてもしばらくは動きがなく、ジェレミー・カボ(チーム トタルエネルジーズ)の様子見のようなアタックはすぐに吸収さた。続いてトッシュ・ファンデルサンド(ロット・スーダル)が単独で飛び出すと、ユーゴ・ウル(アスタナ・プレミアテック)が追いかけ、先頭2選手でレースは進んでいくこととなった。
4級山岳ポイントはウルが、中間スプリントポイントはファンデルサンドがあらそわずに先頭通過。集団先頭はソンニ・コルブレッリ(バーレーン・ヴィクトリアス)、続いてマイケル・マシューズ(チーム バイクエクスチェンジ)の順で通過。残り距離67km、プロトンで集団落車が発生、セップ・クス、マイク・テウニッセン(共にユンボ・ヴィスマ)やリッチー・ポートら(イネオス グレナディアーズ)が巻き込まれた。
チーム バイクエクスチェンジのペースアップで先頭2人とのタイム差は縮まり残り距離38kmでファンデルサンドが踏みやめ、その2km後にウルがメイン集団に吸収された、ウルはこの日の敢闘賞を獲得。位置取り争いが激しくなり始め緊張感が高まっていく、目前に風が吹き晒す区間が待ち構えている。
広大なラベンダー畑を通過すると一気に速度が上がり、集団先頭をアルカンシェルのジュリアン・アラフィリップ(ドゥクーニンク・クイックステップ)が牽引。ポイント賞首位と区間優勝を狙うコルブレッリがパンクで自転車交換、上り返しの坂でプロトンの速度が落ちたため集団復帰を果たしたが脚を使ってしまった。
ラスト12kmを切ると再び速度が上がり、縦一列棒状になったあといくつかの分断がおこり、タデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ)は単騎で先頭グループに踏みとどまっている。牽引はドゥクーニンク・クイックステップ、ほかボーラ・ハンスグローエやチームDSM、グルパマFDJ、EFエデュケーション・NIPPOも牽引に参加しフィニッシュ地を目指す。
フラムルージュをカスパー・アスグリーンが先頭で通過し、ダヴィデ・バッレリーニが最終コーナーをこなし、ミケル・モルコフのリードアウトでラスト150mをマーク・カヴェンディッシュ(すべてドゥクーニンク・クイックステップ)がスプリント、両手をあげフィニッシュ。カヴェンディッシュは今大会3勝目、ツール・ド・フランス区間通算33勝目を飾っている。
総合首位のタデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ)もタイム差なしの25着でフィニッシュ、ほか総合上位勢も同タイムの集団ゴールでステージを終えている。
「教本に載るような完璧なリードアウトしてくれた、チームの働きが素晴らしかった、自分は最後の150mを速度維持するだけだった」カヴェンディッシュ、勝利後インタビュー
Cycle*2021 ツール・ド・フランス
ハイライト動画 第10ステージ
第10ステージ結果
1 マーク・カヴェンディッシュ(イギリス/ドゥクーニンク・クイックステップ)in 04h 14' 07''
2 ワウト・ファンアールト(ベルギー/ユンボ・ヴィスマ)-
3 ヤスパー・フィリプセン(ベルギー/アルペシン・フェニックス)-
4 ナセル・ブアニ(フランス/アルケア・サムシック)-
5 マイケル・マシューズ(オーストラリア/チーム バイクエクスチェンジ)-
6 ミケル・モルコフ(デンマーク/ドゥクーニンク・クイックステップ)-
7 アンドレ・グライペル(ドイツ/イスラエル・スタートアップネイション)-
8 ペーター・サガン(スロバキア/ボーラ・ハンスグローエ)-
9 アントニー・テュルジス(フランス/チーム トタルエネルジーズ)-
10 ケース・ボル(オランダ/チームDSM)-
個人総合順位
1 タデイ・ポガチャル(スロベニア/UAEチームエミレーツ)in 38h 25' 17''
2 ベン・オコーナー(オーストラリア/AG2Rシトロエンチーム)+ 00h 02' 01''
3 リゴベルト・ウラン(コロンビア/EFエデュケーション・NIPPO)+ 00h 05' 18''
4 ヨナス・ヴィンゲゴー(オランダ/ユンボ・ヴィスマ)+ 00h 05' 32''
5 リチャル・カラパス(エクアドル/イネオス グレナディアーズ)+ 00h 05' 33''
6 エンリク・マス(スペイン/モビスター チーム)+ 00h 05' 47''
7 ウィルコ・ケルデルマン(オランダ/ボーラ・ハンスグローエ)+ 00h 05' 58''
8 アレクセイ・ルツェンコ(カザフスタン/アスタナ・プレミアテック)+ 00h 06' 12''
9 ギヨーム・マルタン(フランス/コフィディス)+ 00h 07' 02''
10 ダヴィド・ゴデュ(フランス/グルパマFDJ)+ 00h 07' 22''
ポイント賞
1 マーク・カヴェンディッシュ(イギリス/ドゥクーニンク・クイックステップ)218 Pts
2 マイケル・マシューズ(オーストラリア/チーム バイクエクスチェンジ)159 Pts
3 ソンニ・コルブレッリ(イタリア/バーレーン・ヴィクトリアス)136 Pts
山岳賞
1 ナイロ・キンタナ(コロンビア/アルケア・サムシック)50 Pts
2 マイケル・ウッズ(カナダ/イスラエル・スタートアップネイション)42 Pts
3 ワウト・プールス(オランダ/バーレーン・ヴィクトリアス)39 Pts
ヤングライダー賞
1 タデイ・ポガチャル(スロベニア/UAEチームエミレーツ)in 38h 25' 17''
2 ヨナス・ヴィンゲゴー(オランダ/ユンボ・ヴィスマ)+ 00h 05' 32''
3 ダヴィド・ゴデュ(フランス/グルパマFDJ)+ 00h 07' 22''
チーム総合順位
1 バーレーン・ヴィクトリアス(バーレーン)in 115h 33' 28''
2 AG2Rシトロエンチーム(フランス)+ 00h 18' 04''
3 イネオス グレナディアーズ(イギリス)+ 00h 29' 07''
敢闘賞
186 ユーゴ・ウル(カナダ/アスタナ・プレミアテック)
第10ステージのリタイア
213 ヨナス・コッホが(ドイツ/アンテルマルシェ・ワンティゴベール・マテリオ)
コースマップ
第11ステージ 7月7日(水) 午6:35 - 深夜1:45/J SPORTS 4
[区間] ソルグ > マロセーヌ 198.9km(山岳・難易度4)/魔の山への冒険
■コースの特徴
フランス全土の子どもたちが待ちに待った夏休みに突入する日、自転車ファン待望の目玉ステージがやって来る。ずばりモン・ヴァントゥ二重登坂。自転車界屈指の伝説的な峠を、文字通り、2度上って下りる!
魔の山への冒険は、かつてピカソやブラックといった画家が拠点を置いたソルグから始まる。まずは足慣らし程度に4級峠を2つ。地平線には「プロヴァンスの巨人」の姿が、常にちらちらと見え隠れするに違いない。さらにステージ半ばの1級峠でウォームアップを済ませたら、いよいよヴァントゥ=風の多い山へ突入だ。
2度の登坂は、標高1417mシャレ・レナールから山頂までの6kmは同じ道を通るものの、そこに至るまでは別々のルートをたどる。1度目1級は東側からまっすぐ山頂を目指す。勾配は全体で平均5%、ラスト6kmを除くと約4%と緩やかだが、登坂距離は22kmと長い。一方の2度目超級は西側ベドゥワンからぐるりと上る、おなじみの山道だ。全長15.7kmで平均勾配は8.8%に達し、特に前半は9〜10%の難勾配が続く。
もちろん山頂までの6kmこそが、最も恐ろしい。樹木は完全に姿を消し、見渡す限り白い岩だけが転がる禿山には、身を隠す場所が一切ない。灼熱、雨、強風..すべての気象状況に身体ひとつで立ち向かわねばならない。ちなみに2016年大会では突風が吹き荒れ、ラスト6kmは使用されなかった。
しかも上りきった先で戦いは終わりではない。2度目の山頂通過でボーナスポイントを争った後、22kmの長いダウンヒルが待っている。
2021年ツールもちょうど折り返し地点。総合のヒエラルキーもそろそろ確立してくる頃だ。過去モン・ヴァントゥ区間の終わりにマイヨ・ジョーヌを着ていた全17人中、実に14人が、パリでも栄光を収めている。
高低差図
コースの特徴:宮本あさか
J SPORTS 編集部
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