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【ツール・ド・フランス2021 第2ステージ結果速報】自転車界の至宝ファンデルプールが祖父に捧げるグランツール初区間優勝&マイヨ・ジョーヌ獲得
ツール・ド・フランス by J SPORTS 編集部グランツール初出場で区間優勝&マイヨ・ジョーヌ獲得したマチュー・ファンデルプール
ツール・ド・フランス2日目は花崗岩でできた美しいグラニット・ローズ海岸のペロス=ギレックを出発し、ミュール=ド=ブルターニュを目指す183.5kmの丘陵ステージ。パレードランから逃げ巧者のトーマス・デヘント(ロット・スーダル)や山岳賞ジャージ着用のイーデ・スヘリンフ(ボーラ・ハンスグローエ)がやる気を見せている。アクチュアルスタートが切られると複数の選手がアタックを仕掛けるも集団から抜け出すことができない。
最初に飛び出せたのはロイック・ヴリーヘン(アンテルマルシェ・ワンティゴベール・マテリオ)、すぐに吸収されハイスピードのままアタック合戦は続く。10kmほど進んだところでアントニー・ペレス(コフィディス)とヨナス・コッホ(アンテルマルシェ・ワンティゴベール・マテリオ)の2人が抜け出し、追走のサイモン・クラーク(チーム クベカ・ネクストハッシュ)、エドワード・トゥーンス(トレック・セガフレード)が追いつき、さらに9km追いかけてスヘリンフとジェレミー・カボ(チーム トタルエネルジーズ)が合流に成功、6選手での先頭グループが形成された。
最初の4級山岳はペレスが、次の4級山岳はスヘリンフが先頭通過、2人でし烈な山岳賞争いを繰り広げている。スヘリンフがペレスの後輪に張り付くと先頭集団での協調体制が崩れ、業を煮やしたトゥーンスが残り距離72kmで独走体制に入りカボだけが追いかけた。4級山岳ポイント2つをトゥーンスが先頭通過し、残り距離18kmでメイン集団に吸収されこの日の敢闘賞を獲得した。
1度目のミュール=ド=ブルターニュではボーナスタイムを賭けてマチュー・ファンデルプール(アルペシン・フェニックス)が1.7kmのロングアタック、そのまま先頭通過し8秒をかせぐ。タデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ)、プリモシュ・ログリッチ(ユンボ・ヴィスマ)と続き、マイヨ・ジョーヌ着用のジュリアン・アラフィリップ(ドゥクーニンク・クイックステップ)は4番通過でボーナスタイムを獲りそこねている。
2度目でフィニッシュとなる平均勾配6.9%のブルターニュの壁はミハウ・クフィアトコフスキが先頭のイネオス グレナディアーズトレインの牽引で登坂開始。急勾配でのリッチー・ポートのペースアップでゲラント・トーマス(共にイネオス グレナディアーズ)が遅れ、ナイロ・キンタナ(アルケア・サムシック)が先頭に出るとファンデルプールが追う。
残り距離900mでソンニ・コルブレッリ(バーレーン・ヴィクトリアス)がアタック、ここでもファンデルプールがチェック&カウンターで後続を引き離し、2位以下に6秒のタイム差をつけて天を示しながらグランツール初区間優勝を飾った。総合首位から18秒あったタイム差をひっくり返し2位となったアラフィリップに8秒の差をつけ、祖父レイモン・プリドール氏の悲願であったマイヨ・ジョーヌを獲得、歓喜の涙と満面の笑みを見せた。
総合10位につけていたトーマスはファンデルプールから23秒遅れでフィニッシュ、総合順位を20位+41秒へ落としている。
「マイヨ・ジョーヌを手に入れる最後のチャンスだったのでボーナスタイムが必要だった、ラスト500mは本当に苦しかったけど全力を尽くした。祖父はもうここにはいないけれど、きっと誇りに思ってくれるでしょう」ファンデルプール、勝利後インタビュー
Cycle*2021 ツール・ド・フランス
ハイライト動画 第2ステージ
第2ステージ結果
1 マチュー・ファンデルプール(オランダ/アルペシン・フェニックス)in 04h 18' 30''
2 タデイ・ポガチャル(スロベニア/UAEチームエミレーツ)+ 00h 00' 06''
3 プリモシュ・ログリッチ(スロベニア/ユンボ・ヴィスマ)+ 00h 00' 06''
4 ウィルコ・ケルデルマン(オランダ/ボーラ・ハンスグローエ)+ 00h 00' 06''
5 ジュリアン・アラフィリップ(フランス/ドゥクーニンク・クイックステップ)+ 00h 00' 08''
6 バウケ・モレマ(オランダ/トレック・セガフレード)+ 00h 00' 08''
7 ヨナス・ヴィンゲゴー(オランダ/ユンボ・ヴィスマ)+ 00h 00' 08''
8 セルヒオ・イギータ(コロンビア/EFエデュケーション・NIPPO)+ 00h 00' 08''
9 ピエール・ラトゥール(フランス/チーム トタルエネルジーズ)+ 00h 00' 08''
10 ジャック・ヘイグ(オーストラリア/バーレーン・ヴィクトリアス)+ 00h 00' 08''
個人総合順位
1 マチュー・ファンデルプール(オランダ/アルペシン・フェニックス)in 08h 57' 25''
2 ジュリアン・アラフィリップ(フランス/ドゥクーニンク・クイックステップ)+ 00h 00' 08''
3 タデイ・ポガチャル(スロベニア/UAEチームエミレーツ)+ 00h 00' 13''
4 プリモシュ・ログリッチ(スロベニア/ユンボ・ヴィスマ)+ 00h 00' 14''
5 ウィルコ・ケルデルマン(オランダ/ボーラ・ハンスグローエ)+ 00h 00' 24''
6 ジャック・ヘイグ(オーストラリア/バーレーン・ヴィクトリアス)+ 00h 00' 26''
7 バウケ・モレマ(オランダ/トレック・セガフレード)+ 00h 00' 26''
8 セルヒオ・イギータ(コロンビア/EFエデュケーション・NIPPO)+ 00h 00' 26''
9 ヨナス・ヴィンゲゴー(オランダ/ユンボ・ヴィスマ)+ 00h 00' 26''
10 ダヴィド・ゴデュ(フランス/グルパマFDJ)+ 00h 00' 26''
ポイント賞
1 ジュリアン・アラフィリップ(フランス/ドゥクーニンク・クイックステップ)66 Pts
2 マチュー・ファンデルプール(オランダ/アルペシン・フェニックス)50 Pts
3 マイケル・マシューズ(オーストラリア/チーム バイクエクスチェンジ)45 Pts
山岳賞
1 マチュー・ファンデルプール(オランダ/アルペシン・フェニックス)4 Pts
2 イーデ・スヘリンフ(オランダ/ボーラ・ハンスグローエ)4 Pts
3 アントニー・ペレス(フランス/コフィディス)3 Pts
ヤングライダー賞
1 タデイ・ポガチャル(スロベニア/UAEチームエミレーツ)in 08h 57' 38''
2 セルヒオ・イギータ(コロンビア/EFエデュケーション・NIPPO)+ 00h 00' 13''
3 ヨナス・ヴィンゲゴー(オランダ/ユンボ・ヴィスマ)+ 00h 00' 13''
チーム総合順位
1 ユンボ・ヴィスマ(オランダ)in 26h 53' 36''
2 アスタナ・プレミアテック(カザフスタン)+ 00h 00' 32''
3 バーレーン・ヴィクトリアス(バーレーン)+ 00h 00' 43''
敢闘賞
48 エドワード・トゥーンス(ベルギー/トレック・セガフレード)
第2ステージのリタイア
66 マルク・ソレル(スペイン/モビスター チーム)
コースマップ
第3ステージ 6月28日(月) 午後9:00 - 深夜1:40/J SPORTS 4
[区間] ロリアン > ポンティヴィー 182.9km(平坦・難易度1)/壮大な高速スプリント合戦が巻き起こる!
■コースの特徴
ブルターニュ語で「小さな海」という意味のモルビアン県を駆け巡る3日目は、ピュアスプリンターにとって待ちに待った輝く機会。もちろんマイヨ・ヴェール争いもいよいよ本格的にスタートだ。
かといって港町ロリアンから走り出す道は、完全なる平坦でもない。なにしろワールドツアー大会のブルターニュクラシック、つまり元GPプルエーの起点はここモルビアン県だし、ステージ半ばの4級カドゥダル坂と言えば、2015年大会のチームタイムトライアルや2016年欧州選手権のフィニッシュ地となった伝統の勝負地でもある。特にステージ中盤以降は、小さいながらもたくさんのアップダウンが散りばめられている。
それでも初めてのスプリントチャンスを、俊足たちは逃しはしないだろう。かつてブルターニュ独立運動の本拠地ともなったロアン城へと続く、1.4kmの長い長い最終ストレートで、きっと壮大な高速スプリント合戦が巻き起こる。この町で生まれ育ったUCI国際自転車競技連合会長ダヴィド・ラパルティアンも、勝者の祝福に駆けつけるに違いない。
高低差図
コースの特徴:宮本あさか
J SPORTS 編集部
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