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【クリテリウム・ドゥ・ドーフィネ 第2ステージ:レビュー】大会序盤2ステージに賭けていたペストルベルガー「ステージ優勝とマイヨジョーヌはキャリアにおける大成功の1つだ」
サイクルロードレースレポート by 福光 俊介マイヨ・ジョーヌに袖を通したペストルベルガー
大会の2週間前、チームから送られてきたレースプランに心が躍った。開幕してすぐの2ステージで自分にチャンスが与えられていることと、出場が予想される選手の中にスプリンターが指折り数える程度しかいないこと。それが確認できただけで、自らがどうレースを進めるべきかのイメージが膨らんだ。
プロトン屈指の“逃げ屋”であるルーカス・ペストルベルガーにとって、ドーフィネは目に見える結果を残すための大会だった。4月のレース以降、少しの休養を経てトレーニングキャンプに参加。今季序盤はチームオーダーを重視していたからビッグリザルトとは無縁だったが、そのキャンプをきっかけに調子が急上昇している感覚があった。チームもそれを分かっていたから、ドーフィネで彼にチャンスを与えていた。彼も、チームも、狙いは大会序盤の2ステージだった。
クリテリウム・ドゥ・ドーフィネ第2ステージは、5つの丘越えを含んだ173kmのレース。本格山岳までにはもう少し時間があるので、当面は逃げ切りを狙う選手と、登坂力のあるスプリンターが主役を争う流れが続く。このステージに限っては、終盤に連続する2級と4級の上りでいかに粘れるかが勝利のキーポイントでもあった。
スタートして早い段階でペストルベルガーら5人の逃げが先行。マイヨジョーヌをはじめとする4つの賞すべてを抱えるブレント・ファンムールに代わって、ロット・スーダルはマシュー・ホームズを送り込んで、山岳ポイントを稼いでいく。彼の狙いがそれだけだと分かると、ペストルベルガーはスピードマンのシェーン・アーチボルドを引き連れて逃げ態勢を強化することに。それが残り35km。長い下りを利用して加速すると、最大5分から徐々に縮小傾向にあったメイン集団との差が再び開いていった。
長距離のハイペース巡行を得意とするペストルベルガーと、スプリンターの発射台を務めるタイプのアーチボルド。タイプの違いゆえ、少しずつ両者の脚が合わなくなりつつあったが、フィニッシュまで残り18kmのタイミングでアーチボルドが限界に達してしまった。そこからはペストルベルガーの独走態勢。最後に待つ2つの上りで苦しんだが、何とかフィニッシュまで持ちこたえた。中間スプリントポイントを1位で通過していたことや、後方でファンムールが遅れていたことが関係し、終わってみるとマイヨ・ジョーヌまで舞い込んできた。
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