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【ジロ・デ・イタリア2021 レースレポート:第1ステージ】24歳フィリッポ・ガンナが2年連続大会初日にマリア・ローザ「去年以上に、今の僕が心から欲していたジャージ」
サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか2年連続大会初日でマリア・ローザを獲得したガンナ
個人タイムトライアル世界チャンピオンが、2年連続で、大会初日にアルカンシェルをマリア・ローザに着替えた。8.6kmの全力疾走で、24歳フィリッポ・ガンナが8分47秒52の最高タイムを叩き出し、出走184選手の頂点に立った。また上位4選手が1996年生まれ以降の「新人賞対象」と、近年のロードレース界で見られる若年化傾向が、改めて強調された。
「なんだかピンクを濃く感じるよ。本当にマリア・ローザを着ることが出来て嬉しい。去年以上に、今の僕が心から欲していたジャージだからね」(ガンナ)
5月のイタリアにジロ・デ・イタリアが戻ってきた。1年前は新型コロナウイルスの感染拡大で延期と開幕地変更を余儀なくされ、ばら色のプロトンの帰還は、10月まで待たねばならなかった。3度のロックダウンを経て、2021年は無事に、約束の場所と時間に全23チームが集結した。イタリア統一160周年を祝うトリノの市街地コースでは、マスク義務+場所限定で一般ファンの観戦も認められた。
そんな今年最初のマリア・ローザを選び出すコースは、前半は気難しく、後半はひたすら一直線。つまりスタート直後には石畳、路面電車レールとの2度の交差、さらには13番スタートで真っ先にトップタイムを叩き出したジョナタン・カストロビエホの証言通り「舗装状態の悪い穴だらけの路面」と、6日前にロマンディ最終TTを制したレミ・カヴァニャ曰く「危険なカーブがいくつか」待ち構えていた。ほんのわずかなハンドルミスも許されなかった。一方でラスト約3kmは誰もが「フルガス」、つまり全力でペダルを回した。
この道を上手く攻略したのがユンボ・ヴィスマだ。黄色いオランダチームからトビアス・フォスとエドアルド・アッフィニが、立て続けにトップタイムを更新。エガン・ベルナル、タデイ・ポガチャルという過去2年のツール総合覇者に続いて「U23版ツール」ツール・ド・ラヴニールを制した23歳と、ガンナと同い年で、昨世界戦も共にイタリア個人TT代表として戦った24歳は、1日の終わりにそれぞれ3位と2位という好位置につけた。全ジャージを独占したガンナに代わって、第2ステージはアッフィニがマイヨ・チクラミーノを、フォスがマリア・ビアンカを着て走る。また2017年最終タイムトライアルの勝者にして、36歳大ベテランのヨス・ファンエムデンも、区間6位と衰えぬ地力を見せた。
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