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サイクル ロードレース コラム 2015年5月30日

ジロ・デ・イタリア2015 第19ステージ レースレポート

サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか
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誇りを取り戻すために、ファビオ・アルは飛び出した。この20日間、自分を支え続けてきてくれたチームメートやスタッフの信頼に応えるために、疲れた体に鞭を打った。山の上に雄叫びが鳴り響いた。経験豊かなアルベルト・コンタドールは、あえてアルを追わない決断を下し、状況制御しつつマリア・ローザをしっかりと守った。

フィニッシュラインへと続く最終ストレートの先には、マッターホルンの「角」が聳え立っていた。名峰での栄光を勝ち取ろうと、多くの選手がアタックを仕掛けた。しかも行く手には3級峠が1つ+1級峠が3つ。山岳賞の青いジャージ狙いも残り2日となり、可能性を追いかける者たちがポイント収集に走り出た。スタートから34km地点で9人が飛び出し、メイン集団には4分半ほどのリードを奪った。

逃げ切り勝利に関しては、誰一人として目標を達成できなかった。ゴール前40kmの、2つ目の1級峠に脚を踏み入れると同時に、ジョヴァンニ・ヴィスコンティが独走を始めた。ただし2013年ジロに、大雪のガリビエ峠まで逃げ切ったような、そんな快挙の再現はならなかった。ゴール前11kmで逃げには終止符が打たれた。

一方のマリア・アッズーラ争いに関しては、ヴィスコンティがしっかりと手に入れた。実は前日まで山岳賞4位につけていたカルロスアルベルト・ベタンクールも、逃げに入っていたのだけれど……、1つ目の1級峠であっさりと前線から脱落してしまった。前ステージ終了時点で1pt差2位につけていたベナト・インサウスティは、メインプロトン内でポイント収集に勤しんだのだけど……、終わってみればチームメートに青いジャージを奪われていた。

「このジャージは僕にとって、小さな償いのようなものかな。いや、きっと、『小さな』ではないね。だってジロの最終盤でマリア・アッズーラを着るというのは、重要な意味を持つ。これまでたくさんの努力を重ね、多くの山を先頭で越えてきた証拠なんだ」(ヴィスコンティ、チーム公式HPより)

ヴィスコンティは独走で1級峠×2を先頭通過したおかげで、山岳賞6位から一気に首位までジャンプアップ。2位のステフェン・クルイスウィクを16pt、インサウスティを18pt上回った。もちろん、第20ステージは、チーマ・コッピ45pt+3級7pt=最大52ptを獲得できる。データ上では一応、5位のベタンクール(75pt)まで逆転可能だ。

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