人気ランキング

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

メルマガ

お好きなジャンルのコラムや
ニュース、番組情報をお届け!

メルマガ一覧へ

コラム&ブログ一覧

サイクル ロードレース コラム 2021年3月22日

【Cycle*2021 ミラノ〜サンレモ:レビュー】息を飲む心理戦の果てにジャスパー・ストゥイヴェンがキャリア最大の勝利!前回大会王者のファンアールト「スプリントチャンスを無駄に消費したくなかった」

サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか
  • Line
美しい景観の中を走るプロトン

美しい景観の中を走るプロトン

このトレ・カピの最終盤では、ドゥクーニンクのエーススプリンター、サム・ベネットがメカトラの犠牲に。7kmにも渡る孤独な追走の果てに、無事メイン集団に復帰を果たすも、間違いなく体力を大いに消耗した。またレース後のアラフィリップのコメントによると、もう1人のスプリンターであるダヴィデ・バッレリーニも調子は良くなかった。スタート前には複数の切り札を擁していたはずのウルフパックだが、この段階で、世界チャンピオンは1人で勝負せざるを得なくなった。

残り25km、朝からの逃げの最後の1人が飲み込まれたのは、チプレッサの坂道だった。つまり「マチューがアタックするのではないか」と数日前から話題で持ちきりの、この日最後から2番目の難所だが……ここで効果的な動きを見せたのは、むしろワウト率いるユンボ・ヴィスマのほうだった。チームメートのサム・オーメンが、クライマーの脚で最前列を高速牽引。おかげでフェルナンド・ガビリアや元覇者アレクサンドル・クリストフ等々、複数の強豪スプリンターが後方へと脱落していく。下りで一旦、脱落組も前に追いつくものの、ポッジオで再び突き放されることになる。

チプレッサの下り突入直前には、イネオス・グレナディアーズが最前列を奪取した。最後の難所ポッジオでも猛烈に引いた。特に現役個人タイムトライアル王者フィリッポ・ガンナが、トーマス・ピドコックのために高速テンポを強いる。

驚くべきは小型スプリンターのカレブ・ユアンが、常に前から2〜3番目にしっかり潜んでいたこと。一方でファンデルプールは、頂上に近づきつつある頃、ほんの数人程度ながらポジションを落としていた……。

「ポッジオで差を付けるのはすごく難しい。だってスピードが完全に上がりきっていて、あそこから独走に持ち込むのは至難の業だよ」(ファンデルプール)

だからアラフィリップが3年連続ポッジオでアタックを打った瞬間、ファンアールトがすかさず背中に貼り付けたのに対して、ファンデルプールは遅れを取った。もちろん2週前のストラーデ・ビアンケ王者はあっさり穴を埋めた。自らの後輪にたくさんのライバルたちを引き連れて。

  • Line

あわせて読みたい

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

ジャンル一覧

J SPORTSで
サイクル ロードレースを応援しよう!

サイクル ロードレースの放送・配信ページへ