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サイクル ロードレース コラム 2020年9月14日

【ツール・ド・フランス2020 第15ステージ結果速報】超級山頂フィニッシュを制したのはポガチャル、ログリッチは同着、ベルナルが総合争いから脱落

ツール・ド・フランス by J SPORTS 編集部
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タデイ・ポガチャル

超級山頂フィニッシュを制したポガチャル

登坂距離の長い山岳を3つ上る休息日前の重要な1日。アクチュアルスタートのあと激しいアタック合戦が続き、ジュリアン・アラフィリップやサム・ベネット(共にドゥクーニンク・クイックステップ)、ペーター・サガン(ボーラ・ハンスグローエ)、マッズ・ピーダスン(トレック・セガフレード)なども逃げを試みるが決まらない。

最初の1時間の平均時速が53.5km/hと高速展開の中、セルジオ・イギータ(EFプロサイクリング)が落車し負傷、リタイアを余儀なくされた。28kmほど続いたアタック合戦はマッテオ・トレンティン、シモン・ゲシュケ(共にCCCチーム)、ヘスス・エラダ(コフィディス)、ケヴィン・ルダノワ(チーム アルケア・サムシック)、マルコ・マルカート(UAEチームエミレーツ)、ニッコロ・ボニファツィオ(トタル・ディレクトエネルジー)、ミヒャエル・ゴグル(NTT プロサイクリング)、ピエール・ロラン(B&Bホテルズ・ヴィタルコンセプト)が抜け出すことに成功し、プロトンはようやく落ちつくことができた。

中間スプリントポイントではベネット、ミケル・モルコフ(ドゥクーニンク・クイックステップ)、サガンの順だったためポイント賞は43ポイント差から45ポイント差へと広がった。先頭グループとチーム ユンボ・ヴィズマが牽引するメイン集団のタイム差は4分35秒で1級セル・ド・フロモンテルへ突入。

エラダが先頭で山頂通過、下りでゴグルが先頭に出ると単独で1級ビッシュへ。山頂まで2km地点でロランが追いつきロランが山頂を先頭通過、超級グラン・コロンビエまで2人で逃げる。登坂開始するとロランがゴグルを置き去りにし、山頂を目指す。1分40秒遅れて登坂を開始したメイン集団はワウト・ファンアールト(チーム ユンボ・ヴィズマ)の強力な牽引でタイム差を縮める。

残り距離13kmの地点で総合3位につけるエガン・ベルナル(イネオス グレナディアーズ)と5位につけるナイロ・キンタナ(チーム アルケア・サムシック)がついて行けなくなった。細かいつづら折りで前が見えない区間でタイム差は広がり続け、メイン集団は13人にまで人数を減らした。

ユンボ山岳トレインはロベルト・ヘーシンクからトム・デュムランへと代わり、フラムルージュを抜ける。ラスト300mでプリモシュ・ログリッチ(チーム ユンボ・ヴィズマ)がアタックするもタデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ)がチェック、リッチー・ポート(トレック・セガフレード)も勾配のきついエリアで仕掛けるが振り切ることはできず、ラスト100mで加速したポガチャルについていくのはログリッチのみ。ポガチャルはそのままフィニッシュラインに飛び込み、今大会2勝目を飾った。

ベルナルは失速したまま、7分20秒後にフィニッシュ。総合順位を3位から13位まで落とした。3位にはリゴベルト・ウラン(EFプロサイクリング)が浮上している。

「ユンボ・ヴィズマがペースを激しく上げてとにかくきつかった。リッチー・ポートの仕掛けを確認してから最後の瞬間を待ってから行った、完璧だった。グランツールは何があってもおかしくない」(ポガチャル、勝利後インタビュー)

第15ステージ結果
1 タデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ/スロベニア)in 04h 34' 13''
2 プリモシュ・ログリッチ(チーム ユンボ・ヴィズマ/スロベニア)-
3 リッチー・ポート(トレック・セガフレード/オーストラリア)+ 00h 00' 05''
4 ミゲルアンヘル・ロペス(アスタナ プロチーム/コロンビア)+ 00h 00' 08''
5 エンリク・マス(モビスター チーム/スペイン)+ 00h 00' 15''
6 セップ・クス(チーム ユンボ・ヴィズマ/アメリカ)+ 00h 00' 15''
7 ミケル・ランダ(チーム バーレーン・マクラーレン/スペイン)+ 00h 00' 15''
8 アダム・イェーツ(ミッチェルトン・スコット/イギリス)+ 00h 00' 15''
9 リゴベルト・ウラン(EFプロサイクリング/コロンビア)+ 00h 00' 18''
10 アレハンドロ・バルベルデ(モビスター チーム/スペイン)+ 00h 00' 24''

個人総合順位
1 プリモシュ・ログリッチ(チーム ユンボ・ヴィズマ/スロベニア)in 65h 37' 07''
2 タデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ/スロベニア)+ 00h 00' 40''
3 リゴベルト・ウラン(EFプロサイクリング/コロンビア)+ 00h 01' 34''
4 ミゲルアンヘル・ロペス(アスタナ プロチーム/コロンビア)+ 00h 01' 45''
5 アダム・イェーツ(ミッチェルトン・スコット/イギリス)+ 00h 02' 03''
6 リッチー・ポート(トレック・セガフレード/オーストラリア)+ 00h 02' 13''
7 ミケル・ランダ(チーム バーレーン・マクラーレン/スペイン)+ 00h 02' 16''
8 エンリク・マス(モビスター チーム/スペイン)+ 00h 03' 15''
9 ナイロ・キンタナ(チーム アルケア・サムシック/コロンビア)+ 00h 05' 08''
10 トム・デュムラン(チーム ユンボ・ヴィズマ/オランダ)+ 00h 05' 12''
・・・
13 エガン・ベルナル(イネオス グレナディアーズ/コロンビア)+ 00h 08' 25''

ポイント賞
1 サム・ベネット(ドゥクーニンク・クイックステップ/アイルランド)269 pts
2 ペーター・サガン(ボーラ・ハンスグローエ/スロバキア)224 pts
3 マッテオ・トレンティン(CCCチーム/イタリア)189 pts

山岳賞
1 ブノワ・コヌフロワ(アージェードゥゼール・ラ・モンディアル/フランス)36 pts
2 タデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ/スロベニア)34 pts
3 プリモシュ・ログリッチ(チーム ユンボ・ヴィズマ/スロベニア)33 pts

新人賞
1 タデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ/スロベニア)in 65h 37' 47''
2 エンリク・マス(モビスター チーム/スペイン)+ 00h 02' 35''
3 エガン・ベルナル(イネオス グレナディアーズ/コロンビア)+ 00h 07' 45''

チーム総合順位
1 モビスター チーム(スペイン)in 197h 04' 16''
2 チーム ユンボ・ヴィズマ(オランダ)+ 00h 14' 50''
3 EFプロサイクリング(アメリカ)+ 00h 26' 15''

敢闘賞
218 ピエール・ロラン(B&Bホテルズ・ヴィタルコンセプト/フランス)

第15ステージのリタイア
74 セルジオ・イギータ(EFプロサイクリング/コロンビア)

Cycle*2020 ツール・ド・フランス

第15ステージ:ハイライト動画

コースマップ

第16ステージ9月15日(火)午後8:55 - 深夜1:45/J SPORTS 4
[区間]ラ・トゥール=デュ=パン > ヴィラール=ド=ラン 164Km(山岳)/2度目のアルプス突入

■コースの特徴
2度目の休息日を終えて、いよいよ2020年の戦いも残り6日。フランス全土に散らばる5つの山地巡りは、なんと2度目のアルプス突入を迎える。

開催委員会は逃げ向きと銘打つ。なにしろスタートからいきなり、プロトンは軽い起伏に放り出される。残り少ない区間勝利のチャンスを狙う者たちや、ステージ上に点在する5つの山岳でポイントを最大限に収集したい赤玉候補たちが、勇んでスピードを上げるに違いない。それとも44.5kmの中間ポイントまで、マイヨ・ヴェール狙いのスプリンターが逃げの形成を許さないだろうか?

2級峠ポルト(7.4km、6.8%)の、実質19kmほど続く山道が終わる頃には、間違いなく逃げが出来上がっているはずだ。やはり20kmほど下ったら、2級ルヴェル(6km、8%)をこなす。そこからグルノーブルの町を迂回するように谷間を走ると、再び選手たちは長い上りへ。1級サン・ニズィエ・デュ・ムシュロット(11.1km、6.5%、ボーナスポイント)は、運命の分かれ道。続く長くなだらかな下り坂で、起死回生のチャンスはまだまだある。もちろん最後に3級ヴィラール・ド・ランス(2.2km、6.5%)で、勝利へ向けてもうひと踏ん張り。

総合争いの選手たちは、「休息日ぼけ」には要注意。そもそも強豪自らが、激しい区間争いを繰り広げる可能性はないだろうか。なにしろヴィラール・ド・ランスでは過去6回のフィニッシュが争われ……うち3回をその年の総合勝者、2回を総合表彰台選手が勝ち取っている。こんな重要なポイントを、みすみす逃したくはないはずだ。

高低差図

コースの特徴:宮本あさか

J SPORTS編集部

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