人気ランキング
J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題
コラム&ブログ一覧
【ツール・ド・フランス2020 第12ステージ結果速報】マルク・ヒルシがラスト28kmを駆け抜けプロ初勝利を掴む、総合勢に変動なし
ツール・ド・フランス by J SPORTS 編集部プロ初優勝をツールの大舞台で飾る
中央山塊へ舞台を移した161人のプロトンは今大会最長の218kmの旅へ出る。アクチュアルスタートのあと抜け出したイマノル・エルビティ(モビスター チーム)、ルイスレオン・サンチェス(アスタナ プロチーム)、ニルス・ポリッツ(イスラエル・スタートアップネイション)、マックス・ヴァルシャイド(NTT プロサイクリング)の4選手が逃げ、カスパー・アスグリーン(ドゥクーニンク・クイックステップ)、マチュー・ブルゴドー(トタル・ディレクトエネルジー)の2選手が追い、メイン集団はボーラ・ハンスグローエが2分程度のタイム差でコントロール。
中間スプリントポイント、メイン集団はサム・ベネット、ミケル・モルコフ(共にドゥクーニンク・クイックステップ)、ペーター・サガン(ボーラ・ハンスグローエ)の順で通過。最初の4級山岳で追走していた2選手は先頭グループに追いつく。残り距離50km、先頭グループとメイン集団のタイム差が30秒前後まで縮まると、アスグリーンとエルビティがさらに逃げる。
3級山岳でティシュ・ベノートとセーアン・クラーウアナスン(共にチームサンウェブ)が先頭に躍り出ると、マルク・ソレル(モビスター チーム)もジャンプアップ。続いてマキシミリアン・シャフマン(ボーラ・ハンスグローエ)、マルク・ヒルシ(チームサンウェブ)、カンタン・パシェ(B&Bホテルズ・ヴィタルコンセプト)が合流し6選手のグループが形成された。背後からアレクセイ・ルツェンコ(アスタナ プロチーム)とアレッサンドロ・デマルキ(CCCチーム)が追う。
ラスト28kmでヒルシが単独アタックで抜け出すことに成功。勾配のきつい2級山岳を軽快に上る、約20秒背後にはシャフマンとソレル、さらに20秒後ろの追走グループも人数を増やしながら追いかける。ヘスス・エラダ(コフィディス)、セバスティアン・ライヒェンバッハ(グルパマ・エフデジ)、ジュリアン・アラフィリップ(ドゥクーニンク・クイックステップ)、ニコラス・ロッシュ(チームサンウェブ)らの第3グループはメンバーが強力なせいか、うまく回らない。
ヒルシは見事なダウンヒルを披露しそのままペースを落とさず緩い上りもそのまま駆け抜け、ツール・ド・フランス区間初勝利と2度目の敢闘賞を手に入れた。ヒルシはプロ初勝利。第2ステージではアラフィリップにわずかに届かず2着、第9ステージではポガチャル、ログリッチに先行され3着だった。マイヨ・ジョーヌグループは2分30秒後に集団フィニッシュ、総合勢に変動はなし。
「今日は勝てると思っていなかった、最後はからっぽできつかったけど最高の気分だった、言葉が見つからない。ツールの舞台でプロ初勝利と敢闘賞、まるで夢のよう」(ヒルシ、勝利後インタビュー)
第12ステージ結果
1 マルク・ヒルシ(チームサンウェブ/スイス)in 05h 08' 49''
2 ピエール・ロラン(B&Bホテルズ・ヴィタルコンセプト/フランス)+ 00h 00' 47''
3 セーアン・クラーウアナスン(チームサンウェブ/デンマーク)+ 00h 00' 52''
4 カンタン・パシェ(B&Bホテルズ・ヴィタルコンセプト/フランス)+ 00h 00' 52''
5 ヘスス・エラダ(コフィディス/スペイン)+ 00h 00' 52''
6 マキシミリアン・シャフマン(ボーラ・ハンスグローエ/ドイツ)+ 00h 00' 52''
7 ユーゴ・ウル(アスタナ プロチーム/カナダ)+ 00h 00' 52''
8 セバスティアン・ライヒェンバッハ(グルパマ・エフデジ/スイス)+ 00h 00' 52''
9 ケニー・エリッソンド(トレック・セガフレード/フランス)+ 00h 00' 56''
10 ニコラス・ロッシュ(チームサンウェブ/アイルランド)+ 00h 00' 56''
個人総合順位
1 プリモシュ・ログリッチ(チーム ユンボ・ヴィズマ/スロベニア)in 51h 26' 43''
2 エガン・ベルナル(イネオス グレナディアーズ/コロンビア)+ 00h 00' 21''
3 ギヨーム・マルタン(コフィディス/フランス)+ 00h 00' 28''
4 ロマン・バルデ(アージェードゥゼール・ラ・モンディアル/フランス)+ 00h 00' 30''
5 ナイロ・キンタナ(チーム アルケア・サムシック/コロンビア)+ 00h 00' 32''
6 リゴベルト・ウラン(EFプロサイクリング/コロンビア)+ 00h 00' 32''
7 タデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ/スロベニア)+ 00h 00' 44''
8 アダム・イェーツ(ミッチェルトン・スコット/イギリス)+ 00h 01' 02''
9 ミゲルアンヘル・ロペス(アスタナ プロチーム/コロンビア)+ 00h 01' 15''
10 ミケル・ランダ(チーム バーレーン・マクラーレン/スペイン)+ 00h 01' 42''
ポイント賞
1 サム・ベネット(ドゥクーニンク・クイックステップ/アイルランド)252 pts
2 ペーター・サガン(ボーラ・ハンスグローエ/スロバキア)186 pts
3 ブライアン・コカール(B&Bホテルズ・ヴィタルコンセプト/フランス)162 pts
山岳賞
1 ブノワ・コヌフロワ(アージェードゥゼール・ラ・モンディアル/フランス)36 pts
2 ナンズ・ピーターズ(アージェードゥゼール・ラ・モンディアル/フランス)31 pts
3 マルク・ヒルシ(チームサンウェブ/スイス)31 pts
新人賞
1 エガン・ベルナル(イネオス グレナディアーズ/コロンビア)in 51h 27' 04''
2 タデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ/スロベニア)+ 00h 00' 23''
3 エンリク・マス(モビスター チーム/スペイン)+ 00h 01' 41''
チーム総合順位
1 モビスター チーム(スペイン)in 154h 26' 36''
2 トレック・セガフレード(アメリカ)+ 00h 04' 18''
3 EFプロサイクリング(アメリカ)+ 00h 05' 37''
敢闘賞
204 マルク・ヒルシ(チームサンウェブ/スイス)
第12ステージのリタイア
118 イルヌル・ザカリン(CCCチーム/ロシア)
Cycle*2020 ツール・ド・フランス
第12ステージ:ハイライト動画
コースマップ
第13ステージ 9月11日(金)午後8:55 - 深夜1:00/J SPORTS 4
[区間]シャテル=ギヨン > ピュイマリー・カンタル 191Km(山岳)/ピュイ・マリー山は、史上初めての区間フィニッシュを受け入れる
■コースの特徴
ぐるりと迂回したプロトンが、1週間ぶりに、中央山塊へと立ち返る。2020年マイヨ・ジョーヌの行方を大きく左右する、そんな1日になるだろう。なにしろ7つの山岳がステージ全体に均等に散らばり、累計獲得標高は今大会最高の4400mに達する。
多くの文化人が湯治に訪れたという温泉地から、厳しい山巡りの1日は始まる。しかもスタート直後に1級峠が待ち受けるから、スプリンターたちは大急ぎでグルペットを作り上げねばならない。中央山塊ではしばし「1mの平地もない」とか「カス・パット(脚壊し)」との枕詞が用いられるが、その後もまさに細かく厳しいアップダウンが、選手たちの脚に休みなく襲いかかる。
ラスト30kmはほぼ上りっぱなし。なにより最終2峠は、とびきり急坂だ。2級ヌロンヌの3.8kmの山道の、平均勾配は9.1%。山頂ではボーナスポイント(8、5、2秒)も発生するから、取れるものは取っておきたい。山頂を越えた後にほんの一息(4kmの平地と2kmの軽い下り)ついたら、いよいよ最終峠の1級パ・ド・ペイロル(5.4km、8.1%)へ。序盤3kmは勾配5%と少々緩めだから、休火山の山肌に広がる雄大な自然を、堪能している暇も少しはあるかもしれない。しかしそこから勾配は一気に跳ね上がる。続く1kmが11.3%、残る1.4kmが11.9%。ところにより15%ゾーンもあり!
すでに2016年大会5日目に、大多数の選手はこのヌロンヌ→ペイロルの連続登坂を経験済み。4年前は区間終盤の一難関に過ぎなかったが、ここで逃げ集団は小さく絞り込まれ、メイン集団からは、その年のジロ覇者ニバリが振り落とされた。
今回は11回目のツール通過にして、ペイロル……つまりピュイ・マリー山は、史上初めての区間フィニッシュを受け入れる。パリ到着まであと10日。本格的な激戦勃発には最高のタイミングだ。
高低差図
コースの特徴:宮本あさか
J SPORTS 編集部
あわせて読みたい
J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題
ジャンル一覧
人気ランキング(オンデマンド番組)
-
11月11日 午後7:00〜
-
Cycle*2024 UCI世界選手権大会 男子エリート ロードレース
9月29日 午後5:25〜
-
10月12日 午後9:00〜
-
Cycle* J:COM presents 2024 ツール・ド・フランスさいたまクリテリウム
11月2日 午後2:30〜
-
【先行】Cycle*2024 宇都宮ジャパンカップ サイクルロードレース
10月20日 午前8:55〜
-
【限定】Cycle* ツール・ド・フランス2025 ルートプレゼンテーション
10月29日 午後6:55〜
-
Cycle*2024 ブエルタ・ア・エスパーニャ 第17ステージ
9月4日 午後9:50〜
-
10月10日 午後9:15〜
J SPORTSで
サイクル ロードレースを応援しよう!