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【ツール・ド・フランス2020 第11ステージ結果速報】長い直線路でのスプリントを制したユアンが今大会2勝目!サガンが危険行為で降格とポイント剥奪
ツール・ド・フランス by J SPORTS 編集部ロードレースの華、集団スプリント勝負を制したのはユアン
プラージュ=ビーチから内陸へと向かう第11ステージは平坦路、スプリンターが輝けるのは残すところ今ステージと第19ステージのみ。フィニッシュ地のポワティエでは全長1.5kmのロングストレートで自転車レースの華、集団スプリントが繰り広げられるだろう。
レース開始でマチュー・ラダニュ(グルパマ・エフデジ)の1人逃げが成立。チームメートのシュテファン・キュング、オリバー・ナーセン(アージェードゥーゼール・ラモンディアール)ら強力な6選手の追走グループができたがこちらは早々にメイン集団に吸収された。
この日120km単独逃げのラダニュは4級山岳、中間スプリントポイントを先頭通過。その後ペースの上がったメイン集団に吸収されたが敢闘賞を獲得した。メイン集団の中間スプリントはサム・ベネット、ミケル・モルコフ(共にドゥクーニンク・クイックステップ)、ペーター・サガン(ボーラ・ハンスグローエ)の順で通過。
各チームが隊列を組んで速度が上がると体調を崩していたグレゴール・ミュールベルガー(ボーラ・ハンスグローエ)、落車で怪我を追ったヨン・イサギレ(アスタナ プロチーム)がリタイアしている。
残り距離6kmでルーカス・ペストルベルガー(ボーラ・ハンスグローエ)がアタック、カスパー・アスグリーンと ボブ・ユンゲルス(共にドゥクーニンク・クイックステップ)が追い3選手で先行。強力なメンバーの逃げに対し、ロット・スーダルの牽引で追いかける。
ラスト2kmで逃げを吸収し、1.5kmの直線路に出るとグレッグ・ファンアーヴェルマートが先頭でマッテオ・トレンティン(共にCCCチーム)のために牽引。次にケヴィン・レザがブライアン・コカール(共にB&Bホテルズ・ヴィタルコンセプト)を引き上げる。
ゴール手前300mでワウト・ファンアールト(チーム ユンボ・ヴィズマ)がロングスプリントを開始、ベネットが横に並び、反対側からはサガンがこじ開ける。ベネットの番手についていたカレブ・ユアン(ロット・スーダル)がさらに並ぶ。4者でハンドルを投げ写真判定の結果ユアンの勝利が確定、今大会2勝目。
2着に入ったサガンはスプリント中のファンアールトへの接触が危険行為とみなされ降格(同タイミング着の一番下の順位、85着)とポイント剥奪があり、ポイント賞首位のベネットに対し68ポイント差となった。
「神経が擦り減る直線だった、向かい風だから落ち着いてタイミングを見計っていた。今日はどうしても勝ちたかった、チームに恩返しできてよかった」(ユアン、勝利後インタビュー)
※本レポートに誤りがございましたので、9月10日15時に以下のとおり訂正いたしました。
<訂正箇所>本文第8段落目
(誤)2着に入ったサガンは沿道から飛び出たの自撮り棒を避ける動作がファンアールトに対する危険行為とみなされ降格〜
(正)2着に入ったサガンはスプリント中のファンアールトへの接触が危険行為とみなされ降格〜
第11ステージ結果
1 カレブ・ユアン(ロット・スーダル/オーストラリア)in 04h 00' 01''
2 サム・ベネット(ドゥクーニンク・クイックステップ/アイルランド)-
3 ワウト・ファンアールト(チーム ユンボ・ヴィズマ/ベルギー)-
4 ブライアン・コカール(B&Bホテルズ・ヴィタルコンセプト/フランス)-
5 クレマン・ヴァントゥリーニ(アージェードゥゼール・ラ・モンディアル/フランス)-
6 マッズ・ピーダスン(トレック・セガフレード/デンマーク)-
7 ルカ・メズゲッツ(ミッチェルトン・スコット/スロベニア)-
8 ユーゴ・オフステテール(イスラエル・スタートアップネイション/フランス)-
9 オリバー・ナーセン(アージェードゥゼール・ラ・モンディアル/ベルギー)-
10 ライアン・ギボンズ(NTTプロサイクリング/南アフリカ)-
個人総合順位
1 プリモシュ・ログリッチ(チーム ユンボ・ヴィズマ/スロベニア)in 46h 15' 24''
2 エガン・ベルナル(イネオス グレナディアーズ/コロンビア)+ 00h 00' 21''
3 ギヨーム・マルタン(コフィディス/フランス)+ 00h 00' 28''
4 ロマン・バルデ(アージェードゥゼール・ラ・モンディアル/フランス)+ 00h 00' 30''
5 ナイロ・キンタナ(チーム アルケア・サムシック/コロンビア)+ 00h 00' 32''
6 リゴベルト・ウラン(EFプロサイクリング/コロンビア)+ 00h 00' 32''
7 タデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ/スロベニア)+ 00h 00' 44''
8 アダム・イェーツ(ミッチェルトン・スコット/イギリス)+ 00h 01' 02''
9 ミゲルアンヘル・ロペス(アスタナ プロチーム/コロンビア)+ 00h 01' 15''
10 ミケル・ランダ(チーム バーレーン・マクラーレン/スペイン)+ 00h 01' 42''
ポイント賞
1 サム・ベネット(ドゥクーニンク・クイックステップ/アイルランド)243 pts
2 ペーター・サガン(ボーラ・ハンスグローエ/スロバキア)175 pts
3 ブライアン・コカール(B&Bホテルズ・ヴィタルコンセプト/フランス)157 pts
山岳賞
1 ブノワ・コヌフロワ(アージェードゥゼール・ラ・モンディアル/フランス)36 pts
2 ナンズ・ピーターズ(アージェードゥゼール・ラ・モンディアル/フランス)31 pts
3 マルク・ヒルシ(チームサンウェブ/スイス)26 pts
新人賞
1 エガン・ベルナル(イネオス グレナディアーズ/コロンビア)in 46h 15' 45''
2 タデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ/スロベニア)+ 00h 00' 23''
3 エンリク・マス(モビスター チーム/スペイン)+ 00h 01' 41''
チーム総合順位
1 モビスター チーム(スペイン)in 138h 53' 04''
2 EFプロサイクリング(アメリカ)+ 00h 05' 12''
3 トレック・セガフレード(アメリカ)+ 00h 05' 27''
敢闘賞
55 マチュー・ラダニュ(グルパマ・エフデジ/フランス)
第11ステージのリタイア
25 グレゴール・ミュールベルガー(ボーラ・ハンスグローエ/オーストリア)
124 ダヴィデ・フォルモロ(UAEチームエミレーツ/イタリア)
145 ヨン・イサギレ(アスタナ プロチーム/スペイン)
Cycle*2020 ツール・ド・フランス
第11ステージ:ハイライト動画
コースマップ
第12ステージ 9月10日(木)午後8:55 - 深夜1:15/J SPORTS 4
[区間] ショヴィニー > サラン・コレーズ218Km/2020年ツール最長ステージ
■コースの特徴
2020年ツール最長ステージ。そもそも今大会で唯一、200kmを超えた理由は、どうしても立ち寄るべき2つの場所があったから。
1つ目が103km地点のサン・レオナール・ド・ノブラ。「永遠の2番手」レイモン・プリドールが、25歳で結婚して以来、生涯を過ごした村だ。そして2つ目がフィニッシュ地のサラン。元フランス大統領ジャック・シラクはこの村のビティー城の所有者であり、長年に渡り同地方の議員も務めてきた。奇遇にもこの2人は、昨年秋、その長い人生の幕を閉じた。2020年のコースが描かれた後に……!
想い出にゆっくり浸っていられるのは前半まで。「ププ」の村を通過する前後から、道は徐々に起伏を増していく。しかも4級×2→3級→2級と難度もクレシェンド。なにしろここはリムーザン。短い急坂が点在する土地である。2012年に我らが新城幸也がこの地方名を冠したレースで総合優勝を飾っているから、日本の自転車ファンには馴染みのある地名かもしれない。
残り25.5km地点の2級シュク・オ・メイ(3.8km、7.7%、ボーナスポイント)には、12%の急勾配ゾーンも待ち構える。その後もフィニッシュまで道は決して平坦にはならない。ちなみに19年前、人口275人という今大会で最も小さな村サランに初めてツール一行が到着した時には、25分以上もの大差がつく大逃げが決まっている。
高低差図
コースの特徴:宮本あさか
J SPORTS 編集部
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