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【ツール・ド・フランス2020 第9ステージ結果速報】ポガチャルがツール初区間優勝、2着のログリッチは総合首位へ、88km独走したヒルシはスプリント勝負で無念の3着
ツール・ド・フランス by J SPORTS 編集部ポガチャルが嬉しいツール初勝利
休息日前のピレネー2日目、ポーからラランスへと向かう153kmの山岳ステージ。アクチュアルスタート直後から激しいアタック合戦が行われ、トーマス・デヘント(ロット・スーダル)が果敢にトライするものの、9.5km地点にある4級アルティーグルヴを上り始めても逃げは決まらない。山岳賞ジャージ着用ブノワ・コヌフロワ(アージェードゥゼール・ラ・モンディアル)が先頭通過で山頂ポイント獲得。その下りを利用してマルク・ヒルシ(チームサンウェブ)が単独先頭となるも平坦路で吸収。
1級ウルセールを逃げを作る動きで上り、残り距離90kmのところでヒルシが再び単独先頭へ。背後にはジョナタン・カストロビエホ(イネオス グレナディアーズ)、ダニエル・マルティネス(EFプロサイクリング)ら7人の追走グループが形成された。深い霧の山頂をヒルシが先頭通過、ヒルシはこのステージで24ポイントを獲得、山岳賞3位に浮上し敢闘賞を獲得。
ラスト45kmで追走は吸収されヒルシとのタイム差は4分半。メイン集団はチーム ユンボ・ヴィズマの牽引でタイム差を縮める。最終峠1級マリー・ブランクで総合勢がライバルに揺さぶりをかける。残り距離20kmでタデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ)が最初に仕掛け抜け出すと、そのペースアップにマイヨ・ジョーヌ着用のアダム・イェーツ(ミッチェルトン・スコット)がついていけない。エガン・ベルナル(イネオス グレナディアーズ)のアタックには、ポガチャル、ミケル・ランダ(チーム バーレーン・マクラーレン)、プリモシュ・ログリッチ(チーム ユンボ・ヴィズマ)が続く。ヒルシは1分のタイム差で山頂を越え18km先にあるゴールを目指す。
山頂のボーナスポイントはログリッチ5秒、ポガチャル2秒の獲得に成功。長いダウンヒルを終え、ラスト2kmで先行していたヒルシを吸収、決着は総合勢とのスプリント勝負となった。ゴール手前250mでヒルシがロングスパートをかけると、ログリッチとポガチャルが追い抜きポガチャルが先頭でフィニッシュラインへ。ポガチャルはツール・ド・フランスの区間優勝は初。ログリッチは総合首位へ、アダム・イェーツは54秒遅れで到着、総合8位(+ 00h 01' 02'' )まで順位を落とした。
「ハードなレースの最後に勝利することができて本当に嬉しい、チームの働きに感謝しかない。ゴールにある10秒のタイムボーナスのことしか考えなかった、スプリントで勝つことに集中し最高の結果となった」(ポガチャル、勝利後インタビュー)
第9ステージ結果
1 タデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ/スロベニア)in 03h 55' 17''
2 プリモシュ・ログリッチ(チーム ユンボ・ヴィズマ/スロベニア)-
3 マルク・ヒルシ(チームサンウェブ/スイス)-
4 エガン・ベルナル(イネオス グレナディアーズ/コロンビア)-
5 ミケル・ランダ(チーム バーレーン・マクラーレン/スペイン)-
6 バウケ・モレマ(トレック・セガフレード/オランダ)+ 00h 00' 11''
7 ギヨーム・マルタン(コフィディス/フランス)+ 00h 00' 11''
8 ロマン・バルデ(アージェードゥゼール・ラ・モンディアル/フランス)+ 00h 00' 11''
9 リッチー・ポート(トレック・セガフレード/オーストラリア)+ 00h 00' 11''
10 リゴベルト・ウラン(EFプロサイクリング/コロンビア)+ 00h 00' 11''
個人総合順位
1 プリモシュ・ログリッチ(チーム ユンボ・ヴィズマ/スロベニア)in 38h 40' 01''
2 エガン・ベルナル(イネオス グレナディアーズ/コロンビア)+ 00h 00' 21''
3 ギヨーム・マルタン(コフィディス/フランス)+ 00h 00' 28''
4 ロマン・バルデ(アージェードゥゼール・ラ・モンディアル/フランス)+ 00h 00' 30''
5 ナイロ・キンタナ(チーム アルケア・サムシック/コロンビア)+ 00h 00' 32''
6 リゴベルト・ウラン(EFプロサイクリング/コロンビア)+ 00h 00' 32''
7 タデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ/スロベニア)+ 00h 00' 44''
8 アダム・イェーツ(ミッチェルトン・スコット/イギリス)+ 00h 01' 02''
9 ミゲルアンヘル・ロペス(アスタナ プロチーム/コロンビア)+ 00h 01' 15''
10 ミケル・ランダ(チーム バーレーン・マクラーレン/スペイン)+ 00h 01' 42''
ポイント賞
1 ペーター・サガン(ボーラ・ハンスグローエ/スロバキア)138 pts
2 サム・ベネット(ドゥクーニンク・クイックステップ/アイルランド)131 pts
3 ワウト・ファンアールト(チーム ユンボ・ヴィズマ/ベルギー)111 pts
山岳賞
1 ブノワ・コヌフロワ(アージェードゥゼール・ラ・モンディアル/フランス)36 pts
2 ナンズ・ピーターズ(アージェードゥゼール・ラ・モンディアル/フランス)31 pts
3 マルク・ヒルシ(チームサンウェブ/スイス)26 pts
新人賞
1 エガン・ベルナル(イネオス グレナディアーズ/コロンビア)in 38h 40' 22''
2 タデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ/スロベニア)+ 00h 00' 23''
3 エンリク・マス(モビスター チーム/スペイン)+ 00h 00' 41''
チーム総合順位
1 モビスター チーム(スペイン)in 116h 07' 32''
2 EFプロサイクリング(アメリカ)+ 00h 04' 35''
3 トレック・セガフレード(アメリカ)+ 00h 04' 50''
敢闘賞
204 マルク・ヒルシ(チームサンウェブ/スイス)
第9ステージのリタイア
132 ファビオ・アル(UAEチームエミレーツ/イタリア)
152 ステフ・クラス(ロット・スーダル/ベルギー)
Cycle*2020 ツール・ド・フランス
第9ステージ:ハイライト動画
コースマップ
第10ステージ 9月8日(火)午後8:05 - 深夜1:30/J SPORTS 4
[区間] イル・ドレロン・ル・シャトー=ドレロン > イル・ド・ル・サンマルタン=ド=レ
170Km/山岳ポイントがひとつも存在しない平地ステージ
■コースの特徴
山巡りを一旦抜け出して、海辺でつかの間の骨休み。大西洋岸の保養地でのんびりと休息日を過ごした翌日、プロトンは2020年ツールで唯一、山岳ポイントがひとつも存在しない平地ステージを争う。
オレロン島からレ島へ。1903年に誕生したツールにとって、島巡りは初めての試みだ。灯台の光と、太陽の輝きをもじって「光の島」とあだ名される美しき島の、先端の城塞都市から、プロトンは走り始める。
素敵な観光地巡りでもある。フランスで3番目に長い2862mの橋を渡って、本土に上陸した後も、美しき海岸線とはつかず離れず。スードル河口の雄大さに感嘆し、ロマネスク様式の教会が点在するロワイヤンへと足を伸ばし、映画「ロシュフォールの恋人たち」の町をすり抜け、14世紀建立の2つの塔に守られたラ・ロッシェルに立ち寄る。美味しい生牡蠣で有名なマレンヌにも、序盤に2度、通過する……。
そしてフランスで2番目に長い2926.5mの橋を渡って、フィニッシュは「白き島」レ島へ。やはりヴォーバン様式の要塞で有名なこの島では、壮大なる大集団スプリントが予定されている。もちろんウインドサーフィンの盛んなこの地方で……風が集団をバラバラに砕いてしまわない限り。
高低差図
コースの特徴:宮本あさか
J SPORTS 編集部
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