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【ツール・ド・フランス2020 第7ステージ結果速報】ボーラが全力でポイント賞奪還へ、ポガチャル遅れで総合勢はサバイバル、ファンアールトがスプリントを制す
ツール・ド・フランス by J SPORTS 編集部スプリント参加予定のなかったファンアールトは今大会2勝目
ミヨーからラヴァールへ向かう168kmの移動ステージ、起伏のある地形と地方風が、ポイント賞を狙うチームと総合タイムに差をつけたいチームのハードな展開を手助けをする。山岳賞ジャージ着用のブノワ・コヌフロワ(アージェードゥゼール・ラ・モンディアル)が9km地点にある3級山岳ポイント狙いで飛び出すとミヒャエル・シェアー(CCCチーム)が合流。ボーラ・ハンスグローエがペースを上げシェアーを吸収、コヌフロワも山岳ポイント2を獲得したあと集団へ。ボーラはそのまま高速でペダルを漕ぎ続け集団が割れ、後方に取り残されたグループにポイント賞ジャージ着用のサム・ベネット(ドゥクーニンク・クイックステップ)の姿があった。
ボーラトレインはポイント賞次点のペーター・サガンを中間スプリントポイントまで運ぶべく速度を緩めない。後続は幾度か100人程度のメイン集団に近づくも最終的には追いつくことはできなかった。アンドレ・グライペル(イスラエル・スタートアップネイション)、アレクサンダー・クリストフ(UAEチームエミレーツ)、ケース・ボル(チームサンウェブ)、カレブ・ユアン(ロット・スーダル)、ジャコモ・ニッツォーロ(NTT プロサイクリング)、エリア・ヴィヴィアーニ(コフィディス)らがスプリントに参加するチャンスを失った。
中間スプリントポイントはマッテオ・トレンティン(CCCチーム)、サガン、ブライアン・コカール(B&Bホテルズ・ヴィタルコンセプト)の順で通過、サガンがポイント賞暫定首位へ。残り距離95km地点でトーマス・デヘント(ロット・スーダル)が1人抜け出し独走へ、30秒程度のタイム差で60kmほど先行したがイネオス グレナディアーズのペースアップで吸収された。
100人程度いたメイン集団は再び分断、新人賞ジャージ着用のタデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ)、リッチー・ポート(トレック・セガフレード)、ミケル・ランダ(チーム バーレーン・マクラーレン)が後方に取り残され、メカトラで遅れたリチャル・カラパス(イネオス グレナディアーズ)も含め、1分21秒総合タイムを失った。
42人まで小さくなったメイン集団はイネオス、チーム ユンボ・ヴィズマ、グルパマ・エフデジ、アスタナ プロチームらが協力して高速巡航のままフィニッシュ地へ。ラスト300mでエドヴァルド・ボアッソンハーゲン(NTT プロサイクリング)とジュリアン・アラフィリップ(ドゥクーニンク・クイックステップ)がロングスプリントを開始、ジャスパー・ストゥイヴェン(トレック・セガフレード)の後ろ、3番目につけていたワウト・ファンアールト(チーム ユンボ・ヴィズマ)が右側の空いたところから抜け出し、先頭でフィニッシュラインを越えた。今大会2勝目。
サガンがマイヨ・ヴェールを取り戻し、ポガチャルはマイヨ・ブランを失いエガン・ベルナル(イネオス グレナディアーズ)が袖を通した。総合順位ではギヨーム・マルタン(コフィディス)が3位へ浮上している。
「この勝利を本当に誇りに思う、ログリッチための位置取りに神経を使っていて勝負するつもりはなかった。しかし右側に隙間を見つけトライせずにはいられなかった、完璧なスプリントだった」(ファンアールト、勝利後インタビュー)
第7ステージ結果
1 ワウト・ファンアールト(チーム ユンボ・ヴィズマ/ベルギー)in 03h 32' 03''
2 エドヴァルド・ボアッソンハーゲン(NTTプロサイクリング/ノルウェー)-
3 ブライアン・コカール(B&Bホテルズ・ヴィタルコンセプト/フランス)-
4 クリストフ・ラポルト(コフィディス/フランス)-
5 ジャスパー・ストゥイヴェン(トレック・セガフレード/ベルギー)-
6 クレマン・ヴァントゥリーニ(アージェードゥゼール・ラ・モンディアル/フランス)-
7 ユーゴ・オフステテール(イスラエル・スタートアップネイション/フランス)-
8 エガン・ベルナル(イネオス グレナディアーズ/コロンビア)-
9 アダム・イェーツ(ミッチェルトン・スコット/イギリス)-
10 アレハンドロ・バルベルデ(モビスター チーム/スペイン)-
個人総合順位
1 アダム・イェーツ(ミッチェルトン・スコット/イギリス)in 30h 36' 00''
2 プリモシュ・ログリッチ(チーム ユンボ・ヴィズマ/スロベニア)+ 00h 00' 03''
3 ギヨーム・マルタン(コフィディス/フランス)+ 00h 00' 09''
4 エガン・ベルナル(イネオス グレナディアーズ/コロンビア)+ 00h 00' 13''
5 トム・デュムラン(チーム ユンボ・ヴィズマ/オランダ)+ 00h 00' 13''
6 ナイロ・キンタナ(チーム アルケア・サムシック/コロンビア)+ 00h 00' 13''
7 ロマン・バルデ(アージェードゥゼール・ラ・モンディアル/フランス)+ 00h 00' 13''
8 ミゲルアンヘル・ロペス(アスタナ プロチーム/コロンビア)+ 00h 00' 13''
9 ティボー・ピノ(グルパマ・エフデジ/フランス)+ 00h 00' 13''
10 リゴベルト・ウラン(EFプロサイクリング/コロンビア)+ 00h 00' 13''
・・・
11 ジュリアン・アラフィリップ(ドゥクーニンク・クイックステップ/フランス)+ 00h 00' 15''
ポイント賞
1 ペーター・サガン(ボーラ・ハンスグローエ/スロバキア)138 pts
2 サム・ベネット(ドゥクーニンク・クイックステップ/アイルランド)129 pts
3 ワウト・ファンアールト(チーム ユンボ・ヴィズマ/ベルギー)106 pts
山岳賞
1 ブノワ・コヌフロワ(アージェードゥゼール・ラ・モンディアル/フランス)25 pts
2 ミヒャエル・ゴグル(NTTプロサイクリング/オーストリア)12 pts
3 ニコラス・ロッシュ(チームサンウェブ/アイルランド)11 pts
新人賞
1 エガン・ベルナル(イネオス グレナディアーズ/コロンビア)in 30h 36' 13'
2 エンリク・マス(モビスター チーム/スペイン)+ 00h 00' 09''
3 セルジオ・イギータ(EFプロサイクリング/コロンビア)+ 00h 00' 28''
チーム総合順位
1 EFプロサイクリング(アメリカ)in 91h 48' 46'''
2 チーム ユンボ・ヴィズマ(オランダ)+ 00h 01' 29''
3 アスタナ プロチーム(カザフスタン)+ 00h 02' 16''
敢闘賞
26 ダニエル・オス(ボーラ・ハンスグローエ/イタリア)
第7ステージのリタイア
なし
Cycle*2020 ツール・ド・フランス
第7ステージ:ハイライト動画
コースマップ
第8ステージ 9月5日(土)午後8:05 - 深夜1:15/J SPORTS 4
[区間] カゼール=シュル=ガロンヌ > ルダンヴィエル 168Km/ピレネーでの戦いに突入
■コースの特徴
個人タイムトライアルと最終ステージを除けば、2020年ツールで最も短いステージ。140kmという短距離に、しかし大きな峠が3つそびえ立つ。いよいよ3つ目の山地、ピレネーでの戦いに突入だ。
ツール初登場、人口5000人の小さな町から、プロトンは勇んで走り出す。山の突入前にマイヨ・ヴェール候補たちが中間ポイントを争ったら、あとはクライマーたちの時間。まずは1級マンテ(登坂距離6.9km、平均勾配8.1%)の急な上りと、さらに勾配のきつい下り(-9.1%)で、集団はふるいにかけられる。
軽く谷間で体制を立て直したら、超級ポール・ド・バレス(11.7km、7.7%)と1級ペイルスルド(9.7km、7.8%、ボーナスポイント配置)へと連続で挑みかかる。前者は中腹に10%超が計2kmあり。後者は突出した激勾配こそないものの、7.5〜8%の急勾配が延々7kmほど続く。大部分の選手は、おそらく両峠の隅々まで知り尽くしているに違いない。特にペイルスルドは、ピレネーに初めてツールが足を踏み入れた1910年以来の「伝統峠」で、今回が68回目の通過。しかも過去10年で7回使用され、うち5回は同じ方向から上っている。
しかしペイルスルド山頂からの11.5kmの「ダウンヒルフィニッシュ」は、2016年フルームや2012年ヴォクレールが猛烈に下って勝利をさらった方角ではない。反対側だ。
山頂からしばらくはこれといったカーブはないから、とてつもないスピードが出るだろう。だからこそ下り終盤に突然現れるヘアピンカーブ群には、極度に注意せねばならない。たどり着く先は人口300人の小さな小さな村。13年ぶり4度目のステージフィニッシュを見届ける。
高低差図
コースの特徴:宮本あさか
J SPORTS 編集部
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