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【ツール・ド・フランス2020 第1ステージ結果速報】濡れた路面で集団落車が多発、集団スプリントを制したのはクリストフ
ツール・ド・フランス by J SPORTS 編集部集団スプリントを制したクリストフのガッツポーズ
2020年のツール・ド・フランスは新型コロナウィルスの影響で約2ヶ月遅れたものの、ニースでグランデパールを迎え176選手が3週間の旅に出発した。0kmファーストアタックをかけたミヒャエル・シェアー(CCCチーム)、シリル・ゴティエ(B&Bホテルズ・ヴィタルコンセプト)、ファビアン・グルリエ(トタル・ディレクトエネルジー)の3選手が逃げに乗り、メイン集団は3分弱のタイム差でレースをコントロール。
ドゥクーニンク・クイックステップのスプリンター、サム・ベネットらの落車を皮切りに幾度となく集団落車が発生、ジュリアン・アラフィリップ(ドゥクーニンク・クイックステップ)が下りで落車しバイク交換、パヴェル・シヴァコフ(イネオス グレナディアーズ)、カレブ・ユアン(ロット・スーダル)、ジャコモ・ニッツォーロ(NTT プロサイクリング)、ミゲルアンヘル・ロペス(アスタナ プロチーム)らも滑る路面の犠牲となった。
1回目の3級リミエ峠をグルリエが、2回目はシェアーが先頭通過し山岳ポイントを2ptsづつ獲得、ゴティエは2度の2位通過でptsを獲得。濡れた路面に対しセンシティブになったメイン集団は下り区間が終わるまで争うことをやめ安全に過ごすことに決めた。途中アスタナが攻撃を仕掛けたもののエースのロペスがバイクコントロールを失い交通標識に激突、その後は抜け出すチームなくセーフティにレースは進む。
ラスト22km、ブノワ・コヌフロワ(アージェードゥーゼール・ラモンディアール)の単独アタックでレースが再開され残り距離13kmで吸収されると、各チームは集団スプリントへ向けてトレインを組みフィニッシュ地点へと速度を上げる。ラスト3kmでティボー・ピノ(グルパマ・エフデジ)を含む集団落車発生、混沌としたまま集団はダニエル・オス(ボーラ・ハンスグローエ)が先頭でフラムルージュを通過。トレック・セガフレードの牽引のあとミケル・モルコフ(ドゥクーニンク・クイックステップ)のリードアウトでベネットがスプリント、後方からケース・ボル(チームサンウェブ)が猛烈な勢いで先頭へ抜け出すと番手に付けていたアレクサンダー・クリストフ(UAEチームエミレーツ)がさらに抜け出し先頭でフィニッシュラインへ。2020年最初のステージ優勝を決め、自身初のマイヨ・ジョーヌを獲得した。
「想像できないほど素晴らしい幕開けだ、ステージ勝利だけでなく夢のマイヨ・ジョーヌを手に入れた。ラスト1kmは1人になってしまったけど調子がよかった、この勝利は33才の自分のキャリアと家族にとって大きな意味を持つ」(クリストフ、勝利後インタビュー)
第1ステージ結果
1 アレクサンダー・クリストフ(UAEチームエミレーツ/ノルウェー)in 03h 46' 23''
2 マッズ・ピーダスン(トレック・セガフレード/デンマーク)-
3 ケース・ボル(チームサンウェブ/オランダ)-
4 サム・ベネット(ドゥクーニンク・クイックステップ/アイルランド)-
5 ペーター・サガン(ボーラ・ハンスグローエ/スロバキア)-
6 エリア・ヴィヴィアーニ(コフィディス/イタリア)-
7 ジャコモ・ニッツォーロ(NTT プロサイクリング/イタリア)-
8 ブライアン・コカール(B&Bホテルズ・ヴィタルコンセプト/フランス)-
9 アントニー・テュルジス(トタル・ディレクトエネルジー/フランス)-
10 ジャスパー・ストゥイヴェン(トレック・セガフレード/ベルギー)-
個人総合順位
1 アレクサンダー・クリストフ(UAEチームエミレーツ/ノルウェー)in 03h 46' 13''
2 マッズ・ピーダスン(トレック・セガフレード/デンマーク)+ 00h 00' 04''
3 ケース・ボル(チームサンウェブ/オランダ)+ 00h 00' 06''
4 サム・ベネット(ドゥクーニンク・クイックステップ/アイルランド)-+ 00h 00' 10''
5 ペーター・サガン(ボーラ・ハンスグローエ/スロバキア)+ 00h 00' 10''
6 エリア・ヴィヴィアーニ(コフィディス/イタリア)+ 00h 00' 10''
7 ジャコモ・ニッツォーロ(NTT プロサイクリング/イタリア)+ 00h 00' 10''
8 ブライアン・コカール(B&Bホテルズ・ヴィタルコンセプト/フランス)+ 00h 00' 10''
9 アントニー・テュルジス(トタル・ディレクトエネルジー/フランス)+ 00h 00' 10''
10 ジャスパー・ストゥイヴェン(トレック・セガフレード/ベルギー)+ 00h 00' 10''
ポイント賞
1 アレクサンダー・クリストフ(UAEチームエミレーツ/ノルウェー)59 pts
2 マッズ・ピーダスン(トレック・セガフレード/デンマーク)30 pts
3 ペーター・サガン(ボーラ・ハンスグローエ/スロバキア)29 pts
山岳賞
1 ファビアン・グルリエ(トタル・ディレクトエネルジー/フランス)2 pts
2 ミヒャエル・シェアー(CCCチーム/スイス)2 pts
3 シリル・ゴティエ(B&Bホテルズ・ヴィタルコンセプト/フランス)2 pts
新人賞
1 マッズ・ピーダスン(トレック・セガフレード/デンマーク)in 03h 46' 23''
2 ケース・ボル(チームサンウェブ/オランダ)-
3 セルジオ・イギータ(EFプロサイクリング/コロンビア)-
チーム総合順位
1 トレック・セガフレード(アメリカ)in 11h 19' 09''
2 UAEチームエミレーツ(アラブ首長国連邦)-
3 コフィディス(フランス)-
第1ステージ敢闘賞
116 ミヒャエル・シェアー(CCCチーム/スイス)
第1ステージのリタイア
155 ジョン・デゲンコルブ(ロット・スーダル/ドイツ)
Cycle*2020 ツール・ド・フランス
第1ステージ:ハイライト動画
ステージ詳細
第2ステージ 8月30日(日)午後7:35 - 深夜2:15/ J SPORTS 4
[区間] ニース オーペイ > ニース 187Km(山岳)/本格的な山岳バトルが早くも勃発
■コースの特徴
ニースの裏山の、もっと「高い」ところへ。大会2日目に1500m超を走るのは、なんとツール107回目にして初めて。しかも1級山岳が、2つも立ちはだかる。3週間後のマイヨ・ジョーヌ候補たちによる、本格的な山岳バトルが早くも勃発だ。
ニースの海岸道路から走り出すと、一行は「オー・ペイ」、いわゆるメトロポールの「高い地域(北部)」を目指す。前日は南下した真っ直ぐなメトロポール道を、この日は北上。スタート直後16km地点で中間ポイントを争ったら、後はスプリンターたちはお役御免となる。
ステージ前半で、いきなりプロトンは1級コルミアーヌに対峙する。この春のパリ〜ニース第7ステージでキンタナが制した同山は、16.3kmの長い上りだ。続けてコース中盤で1級トゥリニによじ登る。登坂距離は長く(14.9km)、勾配もきつめ(7.4%)。途中にはトータル3kmの10%超ゾーンもあり。
標高1607m地点まで上り詰めたら、40km近い長い長い下りへ。さらにはおなじみ「鷹の巣村」エズの上り(2級、7.8km 6.1%)も経由する。そこからはパリ〜ニースと同じように、地中海岸プロムナード・デ・ザングレへ向けて猛スピードで下っていくわけだけれど……ツールでは、フィニッシュラインを一旦走り抜けて、もう1つ別の上りへと取り掛かる。
その山がコル・デ・キャトルシュマン。5kmほどの短い上りで、山岳ポイントはつかない。しかし「ボーナスポイント」はつく。つまり3年前から取り入れられたシステムで、上位通過の3選手に、8秒、5秒、2秒のボーナスタイムがつく。さらにフィニッシュラインでも10秒、6秒、4秒が3名に与えられる。2日目のマイヨ・ジョーヌ争いはもちろん、3週間後の総合争いにおいても、重要な数秒となるかもしれない。
高低差図
コースの特徴:宮本あさか
J SPORTS 編集部
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