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【アークティック・レース・オブ・ノルウェー / プレビュー】白夜、フィヨルド、オーロラ…北極に最も近いステージレースは超級山岳が王者を決める
サイクルNEWS by 福光 俊介写真:美しいノルウェーの景色もみどころのひとつ(写真は2017年世界選手権)
最も北極に近い場所で開かれるレース…2013年に初開催され、以来UCIヨーロッパツアーHC(超級)クラスのステージレースとして、例年8月に開催されているのが「アークティック・レース・オブ・ノルウェー」である。2019年大会は、8月15日から18日までの4日間で争われる。
大会を主催するのは、ツール・ド・フランスなどと同じ「A.S.O.(アモリ・スポル・オルガニザシオン)」。彼らのこの大会における「アークティック(北極)」へのこだわりは、われわれの想像をはるかに上回る。
アークティックサークル(北極線)より北にコースを設定する
とにかく、北緯66度33分線より北を走らないことには、このレースは成立しないのである。昼が長く、澄んだ空気の中を選手たちが駆けていくのだ。
A.S.O.はさらにユニークな話題をファンに提供する。今大会の開幕地は同国北西部・モスケネス島の先端の街「オー(Å)」。世界的にも珍しい、アルファベット一文字表記の地名の村から、戦いが始まるのである。
そんなレースは、第1ステージからスプリンターとパンチャーのせめぎ合いとなりそうだ。海抜0mを下回る区間を含みつつフィヨルドに沿って進んでいく大会初日。フィニッシュ前20kmで上る2級山岳は登坂距離1.8km、平均勾配5.1%が生き残りをかけた関門となる。
第2ステージはほぼフラットのスプリンター向けのレイアウト。カテゴリー山岳がなく、164kmのレース距離も相まってスピードに富んだレースとなることが予想される。注意すべきは強風だけか。プロトンを崩壊するほどの風が吹くと思いがけない展開になる。
今大会の総合争いの大勢が決するのは、第3ステージ一択だろう。176.5kmのルートには、序盤と中盤に計3カ所の2級山岳が待つが、これらは前座でしかない。すべては、超級山岳ストゥールハイアが決めるはずだ。頂上に敷かれるフィニッシュラインへ向かって、登坂距離3.5km、平均勾配11.8%を一気に上る。上り始めから12.6%の急勾配で、中腹を前に最大勾配14%を迎える。フィニッシュ前も13%。いかに好位置で上りに入っていけるかが重要になってくる。各チームがスプリントさながらのトレインを組んでチームリーダーを引き上げる姿が見られそうだ。
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