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サイクル ロードレース コラム 2019年7月28日

【ツール・ド・フランス2019 第20ステージ結果速報】59.5kmの超短距離決戦を制したのはニバリ!ベルナルが総合首位キープ、トーマスとクライスヴァイクが表彰台へ

ツール・ド・フランス by J SPORTS 編集部
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写真:アルプスで再三仕掛けていたニバリがステージ勝利


先日の嵐による地滑りが発生した影響で130kmから59.5kmに短縮された第20ステージ、登坂距離33.4kmの超級バル・トランスをひたすら上る超短距離決戦。アクチュアルスタートが切られると、多くの選手が飛び出し逃げの打ち合いが続く。バル・トランス手前で6人の逃げグループに23人の追走グループがジョイント、ステージ優勝狙うをエース級の選手たちがヒルクライムに挑む。

ニルス・ポリッツ(チーム カチューシャ・アルペシン)が先頭で登坂を開始、メイン集団は2分後方をチーム イネオスのコントロールで追いかける。トーマス・デヘントがティム・ウェレンス(共にロット・スーダル)を連れてメイン集団から抜け出し先頭グループへのジャンプアップをはかるも長い上りに耐えきれず集団に吸収された。

先頭グループからアントニー・テュルギス(トタルディレクトエネルジー)、ピエールリュック・ペリション(コフィディス、ソリュシオンクレディ)が抜け出し先行、ヴィンチェンツォ・ニバリ(バーレーン・メリダ)とイルヌール・ザカリン(チーム カチューシャ・アルペシン)がペリションを追い抜きハイペースで山頂を目指す。メイン集団はジョージ・ベネット、ローレンス・デプルスがステフェン・クライスヴァイク(共にチーム ユンボ・ヴィスマ)を表彰台へ押し上げるべく上り続ける。

残り距離13km、メイン集団ではマルク・ソレル(モヴィスター チームがアタック)がアタックを仕掛け、ペースが上がるとジュリアン・アラフィリップ(ドゥクーニンク・クイックステップ)とロメン・バルデ(アージェードゥゼール ラ モンディアル)がついていけなくなった。先頭グループではニバリが抜け出すことに成功、単独で山頂を目指す。

マイヨジョーヌグループからはサイモン・イェーツ(ミッチェルトン・スコット)が仕掛け、ワレン・バルギル(チーム アルケア・サムシック)とソレル、ナイロ・キンタナ(モヴィスター チーム)がついていく。グレゴール・ミュールベルガー(ボーラ・ハンスグローエ)の牽引になると先行していたイェーツたちを吸収。

大勢の観客の声援を浴びながらニバリが独走フィニッシュ。アレハンドロ・バルベルデ、ミケル・ランダ(共にモヴィスター チーム)が続きバルデの山岳賞首位が確定、マイヨ・ジョーヌ着用のエガン・ベルナル、ゲラント・トーマス(共にチーム イネオス)がフィニッシュ。ベルナルが総合首位をキープ、トーマスは総合2位、クライスヴァイクが総合3位へとジャンプアップ、アラフィリップは総合5位順位を落とした。

「非常に難しい大会だったが最後まで諦めたくなかった、気の遠くなるような長さの上りだった、ラスト500mではこれまでのたくさんの思いが解放された」(ニバリ、勝利後インタビュー)

第20ステージ結果
1 ヴィンチェンツォ・ニバリ(バーレーン・メリダ/イタリア)in 01h 51' 53''
2 アレハンドロ・バルベルデ(モヴィスター チーム/スペイン)+ 00h 00' 10''
3 ミケル・ランダ(モヴィスター チーム/スペイン)+ 00h 00' 14''
4 エガン・ベルナル(チーム イネオス/コロンビア)+ 00h 00' 17''
5 ゲラント・トーマス(チーム イネオス/イギリス)+ 00h 00' 17''
6 リゴベルト・ウラン(EFエデュケーションファースト/コロンビア)+ 00h 00' 23''
7 エマヌエル・ブッフマン(ボーラ・ハンスグローエ/ドイツ)+ 00h 00' 23''
8 ステフェン・クライスヴァイク(チーム ユンボ・ヴィスマ/オランダ)+ 00h 00' 25''
9 ワウト・ポエルス(チーム イネオス/オランダ)+ 00h 00' 30''
10 ナイロ・キンタナ(モヴィスター チーム/コロンビア)+ 00h 00' 30''
・・・
26 ジュリアン・アラフィリップ(ドゥクーニンク・クイックステップ/フランス)+ 00h 03' 17''
27ロメン・バルデ(アージェードゥゼール ラ モンディアル/フランス)+ 00h 03' 45''


個人総合順位
1 エガン・ベルナル(チーム イネオス/コロンビア)in 79h 52' 52''
2 ゲラント・トーマス(チーム イネオス/イギリス)+ 00h 01' 11''
3 ステフェン・クライスヴァイク(チーム ユンボ・ヴィスマ/オランダ)+ 00h 01' 31''
4 エマヌエル・ブッフマン(ボーラ・ハンスグローエ/ドイツ)+ 00h 01' 56''
5 ジュリアン・アラフィリップ(ドゥクーニンク・クイックステップ/フランス)+ 00h 03' 45''
6 ミケル・ランダ(モヴィスター チーム/スペイン)+ 00h 04' 23''
7 リゴベルト・ウラン(EFエデュケーションファースト/コロンビア)+ 00h 05' 15''
8 ナイロ・キンタナ(モヴィスター チーム/コロンビア)+ 00h 05' 30''
9 アレハンドロ・バルベルデ(モヴィスター チーム/スペイン)+ 00h 06' 12''
10 ワレン・バルギル(チーム アルケア・サムシック/フランス)+ 00h 07' 32''
・・・
11 リッチー・ポート(トレック・セガフレード/オーストラリア)+ 00h 12' 05''
12 ギヨーム・マルタン(ワンティ・ゴペールサイクリングチーム/フランス)+ 00h 22' 08''
13 ダヴィ・ゴデュ(グルパマ・エフデジ/フランス)+ 00h 23' 29''
14 ファビオ・アル(UAEチームエミレーツ/イタリア)+ 00h 27' 07''
15 ロメン・バルデ(アージェードゥゼール ラ モンディアル/フランス)+ 00h 29' 54''
16 ロマン・クロイツィゲル(チーム ディメンションデータ/チェコ)+ 00h 35' 49''
17 セバスティアン・レイヘンバッハ(グルパマ・エフデジ/スイス)+ 00h 43' 41''
18 ダニエル・マーティン(UAEチームエミレーツ/アイルランド)+ 00h 44' 30''
19 アレクシー・ルツェンコ(アスタナ プロチーム/カザフスタン)+ 00h 48' 32''
20 ヘスス・エラダ(コフィディス、ソリュシオンクレディ /スペイン)+ 00h 51' 16''


ポイント賞
1 ペーター・サガン(ボーラ・ハンスグローエ/スロバキア)309 pts
2 エリア・ヴィヴィアーニ(ドゥクーニンク・クイックステップ/イタリア)224 pts
3 ソンニ・コロブレッリ(バーレーン・メリダ/イタリア)203 pts


山岳賞
1 ロメン・バルデ(アージェードゥゼール ラ モンディアル/フランス)86 pts
2 エガン・ベルナル(チーム イネオス/コロンビア)78 pts
3 ティム・ウェレンス(ロット・スーダル/ベルギー)74 pts


新人賞
1 エガン・ベルナル(チーム イネオス/コロンビア)in 79h 52' 52''
2 ダヴィ・ゴデュ(グルパマ・エフデジ/フランス)+ 00h 23' 29''
3 エンリク・マス(ドゥクーニンク・クイックステップ/スペイン)+ 00h 57' 35''


チーム総合順位
1 モヴィスター チーム(スペイン)in 239h 45' 51''
2 トレック・セガフレード(アメリカ)+ 00h 47' 54''
3 チーム イネオス(イギリス)+ 00h 57' 52''


敢闘賞
41 ヴィンチェンツォ・ニバリ(バーレーン・メリダ/イタリア)


第20ステージのリタイア
なし

Cycle*2019 ツール・ド・フランス 第20ステージ ハイライト

第21ステージ 7月28日(日) 深夜0:40 - 午前7:00/ J SPORTS 4
[区間] ランブイエ > パリ・シャン=ゼリゼ 128Km/火災で大きな被害を受けたノートルダム大聖堂を見舞う


ステージ詳細

■コースの特徴
第106回大会の最終日。スタートはパリの西隣にあって、ヴェルサイユ宮殿などがあることで知られるイヴリーヌ県のランブイエだ。このイヴリーヌ県は2019年から2023年まで最終ステージのスタート地点としてツール・ド・フランスと契約している。ヴェルサイユ、ランブイエのほか、2018年の最終ステージのスタート地点となったウイユなどがある。

最終ステージの序盤は例年のようにパレード走行が想定される。途中にカテゴリー4級の山岳ポイントが2つあるが、山岳賞ジャージの行方はアルプスで決しているかも知れない。

パリ入城はお決まりのように主催者ASOの社屋があったイシー・レ・ムリノーから(現在はブローニュ・ビランクールに移転)。通常はここからセーヌ川沿いの道(ダイアナ妃が事故死したトンネル)を走るのだが、今回はいったん東に向かってポンヌフ橋を渡り、ルーヴル美術館を通ってシャンゼリゼに向かう。火災で大きな被害を受けたノートルダム大聖堂を見舞うかのようなルートだ。

そして最後はシャンゼリゼの特設サーキット(1周7km)を8周回する。花の都パリが誇る世界有数の目抜き通りを走り、ナポレオンの勝利を記念して建造されたエトワール凱旋門を回って折り返し、メトロで4駅目のコンコルド広場を貫通。セーヌ川沿いを駆け抜け、チュイルリー公園をグルッと回るためにルモニエの地下道を通って反対側のリボリー通りへ。再びコンコルド広場を突き抜けて上り坂となったシャンゼリゼにゴールする。

途中3回目のフィニッシュラインを通過後に、エトワール凱旋門との間に設定されたスプリントポイントがある。最後はゴールスプリントになることが想定され、それと同時に個人総合優勝者が確定する。


■高低差図

高低差図
J SPORTS編集部

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