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【ツール・ド・フランス2019 第19ステージ結果速報】アラフィリップがついに陥落、ベルナルが48秒上回りマイヨ・ジョーヌ獲得!嵐でレースは中断
ツール・ド・フランス by J SPORTS 編集部写真:超級イズラン峠を圧巻の走りで上ったベルナルが総合首位へ
アルプス2日目はサン・ジャン・ド・モーリエンヌからティニュまでの126.5Kmの短期決戦、5つの山岳を常に上り続ける難関ステージ。アクチュアルスタートのあとダニエル・マーティン(UAEチームエミレーツ)、ヘスス・エラダ(コフィディス、ソリュシオンクレディ)、ヴィンチェンツォ・ニバリ(バーレーン・メリダ)、ペリョ・ビルバオ(アスタナ プロチーム)の4選手が抜け出すことに成功するも、メイン集団は容認する様子はなく追走グループが飛び出しては吸収するアクティブな状態を繰り返した。
3級サン・アンドレ峠をマーティンが先頭通過、個人総合5位のティボー・ピノ(グルパマ・エフデジ)が左ひざの痛みで走行できなくなりリタイア、涙ながらにチームカーに乗り大会を去っていった。続く2級、3級山岳をダミアーノ・カルーゾ(バーレーン・メリダ)が先頭通過、山岳賞3位に上昇、中間スプリントポイントはアレクシー・ルツェンコ(アスタナ プロチーム)が先頭通過している。
トニー・ガロパン(アージェードゥゼール ラ モンディアル)、ニバリ、アレハンドロ・バルベルデ(モヴィスター チーム)、リゴベルト・ウラン、マイケル・ウッズ(共にEFエデュケーションファースト)、サイモン・イェーツ(ミッチェルトン・スコット)ら強力な22人の先頭グループで、今大会最高標高のイズラン峠へと突入、2分弱遅れてチーム イネオスが牽引するメイン集団も登坂を開始。
最初にエンリク・マス(ドゥクーニンク・クイックステップ)とナイロ・キンタナ(モヴィスター チーム)がメイン集団から遅れ、山頂まで6km地点でゲラント・トーマス(チーム イネオス)がペースアップをはかるとロメン・バルデ(アージェードゥゼール ラ モンディアル)がついていけなくなった。さらにステフェン・クライスヴァイク(チーム ユンボ・ヴィスマ)がアタックで抜け出すと、マイヨ・ジョーヌ着用のジュリアン・アラフィリップ(ドゥクーニンク・クイックステップ)がちぎれた。
山頂まで5km地点でエガン・ベルナル(チーム イネオス)がシッティングのまま速度を上げ、先頭グループをごぼう抜き、ニバリ、ウラン、イェーツだけがついていく。15秒遅れてトーマス、クライスヴァイク、ローレンス・デプルス(チーム ユンボ・ヴィスマ)、エマヌエル・ブッフマン(ボーラ・ハンスグローエ)のグループが、さらに20秒後方にアフラフィリップ、アンドレイ・アマドール(モヴィスター チーム)、ギヨーム・マルタン(ワンティ・ゴペールサイクリングチーム)が追いかける。
ベルナルはさらにハイペースで上り続け先頭を走るワレン・バルギル(チーム アルケア・サムシック)を追い抜きアラフィリップとのタイム差を詰め、ヴァーチャルで総合首位へと躍り出た。イズラン峠山頂をアラフィリップに対し1分56秒のアドバンテージを持って先頭通過、26.5kmの長い下りでイェーツが追いつくと2人ハイペースで滑り降りる。
レース中に発生した嵐による土砂崩れと雹の影響で、この先のコースが通行不可能になったニュースが9kmほど下ったところで伝えられ第19ステージは中断された。イズラン山頂のタイムが総合に反映されることとなり、ベルナルがアラフィリップに対し48秒上回りマイヨ・ジョーヌを獲得。ステージ優勝者と敢闘賞はなしとなった。
「正直なところ何が起こったのかわからなかった。途中でレースを辞めたくなかった、監督が総合首位だと教えてくれた、信じられない。明日はフルガスで挑み、パリを目指す」(ベルナル、マイヨ・ジョーヌ獲得後インタビュー)
第19ステージ結果
なし
個人総合順位
1 エガン・ベルナル(チーム イネオス/コロンビア)in 78h 00' 42''
2 ジュリアン・アラフィリップ(ドゥクーニンク・クイックステップ/フランス)+ 00h 00' 48''
3 ゲラント・トーマス(チーム イネオス/イギリス)+ 00h 01' 16''
4 ステフェン・クライスヴァイク(チーム ユンボ・ヴィスマ/オランダ)+ 00h 01' 28''
5 エマヌエル・ブッフマン(ボーラ・ハンスグローエ/ドイツ)+ 00h 01' 55''
6 ミケル・ランダ(モヴィスター チーム/スペイン)+ 00h 04' 35''
7 リゴベルト・ウラン(EFエデュケーションファースト/コロンビア)+ 00h 05' 14''
8 ナイロ・キンタナ(モヴィスター チーム/コロンビア)+ 00h 05' 17''
9 アレハンドロ・バルベルデ(モヴィスター チーム/スペイン)+ 00h 06' 25''
10 リッチー・ポート(トレック・セガフレード/オーストラリア)+ 00h 06' 28''
ポイント賞
1 ペーター・サガン(ボーラ・ハンスグローエ/スロバキア)309 pts
2 エリア・ヴィヴィアーニ(ドゥクーニンク・クイックステップ/イタリア)224 pts
3 ソンニ・コロブレッリ(バーレーン・メリダ/イタリア)203 pts
山岳賞
1 ロメン・バルデ(アージェードゥゼール ラ モンディアル/フランス)86 pts
2 ティム・ウェレンス(ロット・スーダル/ベルギー)74 pts
3 ダミアーノ・カルーゾ(バーレーン・メリダ/イタリア)67 pts
新人賞
1 エガン・ベルナル(チーム イネオス/コロンビア)in 78h 00' 42''
2 ダヴィ・ゴデュ(グルパマ・エフデジ/フランス)+ 00h 20' 45''
3 エンリク・マス(ドゥクーニンク・クイックステップ/スペイン)+ 00h 52' 53''
チーム総合順位
1 モヴィスター チーム(スペイン)in 234h 09' 23''
2 トレック・セガフレード(アメリカ)+ 00h 28' 45''
3 チーム イネオス(イギリス)+ 00h 57' 42''
敢闘賞
なし
第19ステージのリタイア
51 ティボー・ピノ(グルパマ・エフデジ/フランス)
Cycle*2019 ツール・ド・フランス 第19ステージ ハイライト
第20ステージ 7月27日(土)午後8:10 - 深夜2:00/ J SPORTS 4
[区間] アルベールヴィル > バル・トランス 130km(山岳)/「1992冬季五輪を開催したアルベールヴィルをスタート」
■コースの特徴
最終日前日にアルプスの山岳ステージが設定された。途中にカテゴリー1級、そして2級の山岳ポイント。そしてゴールは33kmの上り坂が延々と続くスキーリゾート、バル・トランスだ。総滑走距離600kmは世界最長、そして欧州のスキー場で最も標高の高い2300mに位置することで知られる。
1992冬季五輪を開催したアルベールヴィルをスタート。36km地点にカテゴリー1級のコルメ・ド・ロズラン(標高1968m)がある。これを一気にダウンヒルしてブール・サン・モーリスへ。谷沿いの道を走り、75.5km地点でカテゴリー2級のロンジュフォワの丘(標高1190m)を上る。
94km地点にムーティエの集落があり、いよいよここからが第106回大会最後の上り坂となる。距離33.4kmで獲得標高は1843m。単一の峠でこれだけの標高差はバル・トランスのほかにはないだろう。総合優勝を争う選手はそれまでの2つの峠でチームのアシスト選手をどれだけ失わないかがカギとなりそうだ。それでも最後は真の王者を決めるための有力選手だけの激闘となるか。
バル・トランスのゴール後にマイヨ・ジョーヌを着用した選手が第106回大会の総合優勝者として、例年のようにゴール後のプレスセンターで勝利者インタビューに登壇する。選手らはこの日、バル・トランスで戦いが一段落した開放感を楽しみ、翌日に空路でパリに移動する。
■高低差図
J SPORTS 編集部
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