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【ツール・ド・フランス2019 第14ステージ結果速報】トゥールマレー決戦をティボー・ピノが制す!アラフィリップ2位で総合タイムをさらに広げる!!
ツール・ド・フランス by J SPORTS 編集部写真:伝統峠を制したピノ、ツール通算区間3勝目
ピレネー決戦2日目はタルブから超級トゥールマレーの山頂を目指す117.5km、パレードランが8km延長されたあと、飛び出たのはヴィンチェンツォ・ニバリ(バーレーン・メリダ)とペーター・サガン(ボーラ・ハンスグローエ)。4級ラバマル峠をニバリが先頭で通過、下りで追走してきたティム・ウェレンス(ロット・スーダル)らと合流し17人での逃げグループが形成された。
メイン集団に対し3分弱のアドバンテージを持って1級スロール峠に突入した先頭集団はハイペースで登り、セルジオルイス・エナオ(UAEチームエミレーツ)やギヨーム・マルタン(ワンティ・ゴペールサイクリングチーム)など、ついていけない選手が出てくる。半分ほど登ったところでメイン集団はモヴィスター チームがペースアップをはかり、みるみる集団が縮んでいった。残り距離60km地点でロメン・バルデ(アージェードゥゼール ラ モンディアル)が遅れ総合争いから脱落。パトリック・コンラッド(ボーラ・ハンスグローエ)やミカル・クヴィアトコウスキー(チーム イネオス)、アダム・イェーツ(ミッチェルトン・スコット)も遅れていった。
先頭グループではニバリ、ウェレンス、エリー・ジェスベール(チーム アルケア・サムシック)の3人が抜け出し、何度か仕掛けたウェレンスが先頭で山頂通過、山岳ポイント64に伸ばし、そのまま中間スプリントポイントも先頭通過。メイン集団に戻っていたサガンが中間スプリントポイントで7ポイント積み重ね、ポイント賞2位のソンニ・コロブレッリ(バーレーン・メリダ)との差を93に広げた。
ロメン・シカール(トタルディレクトエネルジー)が単独で抜け出すと、メイン集団に対し1分半のタイム差で超級トゥールマレーを登り始めたが、3kmほど進んだところでこの日敢闘賞を獲得したジェスベールに抜かされた。マイヨジョーヌグループはアンドレイ・アマドール(モヴィスター チーム)の牽引で、超級トゥールマレーの手前で逃げていたニバリらを吸収。ハイペースで登り続け、ダニエル・マーティン(UAEチームエミレーツ)が遅れたが、エースのナイロ・キンタナ(モヴィスター チーム)もついていけなくなった。マルク・ソレル(モヴィスター チーム)がキンタナをアシストするも、キンタナはこの日だけで3分24秒タイムを失っている。
先頭を走るジェスベールを吸収し、フランスチャンピオンジャージ着用のワレン・バルギル(チーム アルケア・サムシック)が飛び出し大観衆が見守るトゥールマレーを登るが残り距離5.8kmでマイヨジョーヌグループに吸収された。ダヴィ・ゴデュ(グルパマ・エフデジ)のペースアップでリッチー・ポート(トレック・セガフレード)が遅れ、ヤングライダー賞ジャージ着用のエンリク・マス(ドゥクーニンク・クイックステップ)もついていけなくなった。
12人まで人数を減らしたマイヨジョーヌグループはステフェン・クライスヴァイクをアシストするローレンス・デプルス、ジョージ・ベネット(共にチーム ユンボ・ヴィスマ)の牽引でヤコブ・フグルサング(アスタナ プロチーム)、リゴベルト・ウラン(EFエデュケーションファースト)が脱落、残り距離1.2kmでエマヌエル・ブッフマン(ボーラ・ハンスグローエ)がアタックするとゲラント・トーマス(チーム イネオス)が遅れ始めた。
6人になった先頭集団はこう着状態のまま、ゴール手前250mでティボー・ピノ(グルパマ・エフデジ)がアタック、ジュリアン・アラフィリップ(ドゥクーニンク・クイックステップ)がクライスヴァイクやエガン・ベルナル(チーム イネオス)をマークし、ピノはそのまま独走状態でフィニッシュラインを越えた。6秒遅れてアラフィリップとクライスヴァイクはフィニッシュ。トーマスは36秒遅れ、8位でフィニッシュしアラフィリップは総合タイムをさらに差を広げた。5位に入ったベルナルはマスからヤングライダー賞首位を取り戻している。
「トゥールマレーのような伝統峠での勝利は本当に特別なので、高いモチベーションを持ってこのステージに挑んだ、この勝利を望んでいた」(ピノ、勝利後インタビュー)
第14ステージ結果
1 ティボー・ピノ(グルパマ・エフデジ/フランス)in 03h 10' 20''
2 ジュリアン・アラフィリップ(ドゥクーニンク・クイックステップ/フランス)+ 00h 00' 06''
3 ステフェン・クライスヴァイク(チーム ユンボ・ヴィスマ/オランダ)+ 00h 00' 06''
4 エマヌエル・ブッフマン(ボーラ・ハンスグローエ/ドイツ)+ 00h 00' 08''
5 エガン・ベルナル(チーム イネオス/コロンビア)+ 00h 00' 08''
6 ミケル・ランダ(モヴィスター チーム/スペイン)+ 00h 00' 14''
7 リゴベルト・ウラン(EFエデュケーションファースト/コロンビア)+ 00h 00' 30''
8 ゲラント・トーマス(チーム イネオス/イギリス)+ 00h 00' 36''
9 ワレン・バルギル(チーム アルケア・サムシック/フランス)+ 00h 00' 38''
10 ヤコブ・フグルサング(アスタナ プロチーム/デンマーク)+ 00h 00' 53''
・・・
11 ジョージ・ベネット(チーム ユンボ・ヴィスマ/ニュージーランド)+ 00h 00' 58''
12 アレハンドロ・バルベルデ(モヴィスター チーム/スペイン)+ 00h 00' 58''
14 リッチー・ポート(トレック・セガフレード/オーストラリア)+ 00h 02' 05''
15 ダヴィ・ゴデュ(グルパマ・エフデジ/フランス)+ 00h 02' 26''
16 エンリク・マス(ドゥクーニンク・クイックステップ/スペイン)+ 00h 02' 54''
17 ナイロ・キンタナ(モヴィスター チーム/コロンビア)+ 00h 03' 24''
18 バウケ・モレマ(トレック・セガフレード/オランダ)+ 00h 03' 29''
19 ファビオ・アル(UAEチームエミレーツ/イタリア)+ 00h 03' 33''
24 ダニエル・マーティン(UAEチームエミレーツ/アイルランド)+ 00h 05' 35''
25 アダム・イェーツ(ミッチェルトン・スコット/イギリス)+ 00h 06' 42''
66 ロメン・バルデ(アージェードゥゼール ラ モンディアル/フランス)+ 00h 20' 19''
74 ヴィンチェンツォ・ニバリ(バーレーン・メリダ/イタリア)+ 00h 20' 19''
個人総合順位
1 ジュリアン・アラフィリップ(ドゥクーニンク・クイックステップ/フランス)in 56h 11' 29''
2 ゲラント・トーマス(チーム イネオス/イギリス)+ 00h 02' 02''
3 ステフェン・クライスヴァイク(チーム ユンボ・ヴィスマ/オランダ)+ 00h 02' 14''
4 エガン・ベルナル(チーム イネオス/コロンビア)+ 00h 03' 00''
5 エマヌエル・ブッフマン(ボーラ・ハンスグローエ/ドイツ)+ 00h 03' 12''
6 ティボー・ピノ(グルパマ・エフデジ/フランス)+ 00h 03' 12''
7 リゴベルト・ウラン(EFエデュケーションファースト/コロンビア)+ 00h 04' 24''
8 ヤコブ・フグルサング(アスタナ プロチーム/デンマーク)+ 00h 05' 22''
9 アレハンドロ・バルベルデ(モヴィスター チーム/スペイン)+ 00h 05' 27''
10 エンリク・マス(ドゥクーニンク・クイックステップ/スペイン)+ 00h 05' 38''
・・・
11 ミケル・ランダ(モヴィスター チーム/スペイン)+ 00h 06' 14''
12 リッチー・ポート(トレック・セガフレード/オーストラリア)+ 00h 06' 49''
13 ワレン・バルギル(チーム アルケア・サムシック/フランス)+ 00h 07' 17''
14 ナイロ・キンタナ(モヴィスター チーム/コロンビア)+ 00h 07' 19''
15 バウケ・モレマ(トレック・セガフレード/オランダ)+ 00h 09' 03''
16 ダニエル・マーティン(UAEチームエミレーツ/アイルランド)+ 00h 09' 50''
17 ロマン・クロイツィゲル(チーム ディメンションデータ/チェコ)+ 00h 09' 55''
18 アダム・イェーツ(ミッチェルトン・スコット/イギリス)+ 00h 10' 37''
19 ダヴィ・ゴデュ(グルパマ・エフデジ/フランス)+ 00h 11' 00''
20 ファビオ・アル(UAEチームエミレーツ/イタリア)+ 00h 11' 19''
26 ロメン・バルデ(アージェードゥゼール ラ モンディアル/フランス)+ 00h 26' 05''
ポイント賞
1 ペーター・サガン(ボーラ・ハンスグローエ/スロバキア)284 pts
2 ソンニ・コロブレッリ(バーレーン・メリダ/イタリア)191 pts
3 エリア・ヴィヴィアーニ(ドゥクーニンク・クイックステップ/イタリア)184 pts
山岳賞
1 ティム・ウェレンス(ロット・スーダル/ベルギー)64 pts
2 ティボー・ピノ(グルパマ・エフデジ/フランス)42 pts
3 トーマス・デヘント(ロット・スーダル/ベルギー)37 pts
新人賞
1 エガン・ベルナル(チーム イネオス/コロンビア)in 56h 14' 29''
2 エンリク・マス(ドゥクーニンク・クイックステップ/スペイン)+ 00h 02' 38''
3 ダヴィ・ゴデュ(グルパマ・エフデジ/フランス)+ 00h 08' 00''
チーム総合順位
1 モヴィスター チーム(スペイン)in 169h 02' 15''
2 トレック・セガフレード(アメリカ)+ 00h 11' 05''
3 ボーラ・ハンスグローエ(ドイツ)+ 00h 25' 10''
敢闘賞
214 エリー・ジェスベール(チーム アルケア・サムシック/フランス)
第14ステージのリタイア
18 マキシミリアン・シャフマン(ボーラ・ハンスグローエ/ドイツ)
Cycle*2019 ツール・ド・フランス 第14ステージ ハイライト
第15ステージ 7月21日(日)午後8:55 - 深夜1:45/ J SPORTS 4
[区間] リムー > フォア・プラットダルビ 185km(山岳)/ピレネー山脈3ステージ最終日
■コースの特徴
ピレネー山脈での3ステージの最終日。翌日は2回目の休息日となっているのだが、第106回大会は1回目の休息日が大会11日目に設定されている(通常は10日目)ので、例年とは異なり1日減の大会第2週となっている。それでも唯一の個人タイムトライアルがあったりして、選手としては息つくこともできないスケジュールだ。
舞台は広大なオクシタニー地域圏。ラグビーが盛んなところで、9月にラグビー・ワールドカップを開催する日本のラグビー界との交流もある。スタートはワイン製造の盛んなリムー。序盤は平たんだが、中盤以降にピレネー山脈に突入し、カテゴリー2級の峠が1つ、1級の峠が3つあり、ゴールのプラットダルビまでは上り坂となる。
2つ目のカテゴリー1級、ミュール・ド・ペギュエールにボーナスポイントが設定され、1着通過選手に8秒、2着5秒、3着2秒が与えられ、個人総合成績から差し引かれる。頂上までの3kmが平均勾配11%以上の上りで、部分的に18%、16%の激坂が待ち構える。
残り11km地点でフォワの町を通過する。中世に立てられたフォワ城はヘリコプターからの映像で見応えあり。そして最後にプラットダルビに上る。「プラット」は高原という意味で、ここには比較的小さなスキー場がある。翌日は休息日なので、有力選手も積極果敢な走りを披露してくれるに違いない。選手たちはゴール後に休息地であるニームに移動する。
■高低差図
J SPORTS 編集部
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