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サイクル ロードレース コラム 2015年7月26日

【ツール・ド・フランス2015 第20ステージ結果速報】決戦の地アルプ・デュエズをピノが制す!キンタナの猛追届かずフルームが総合首位

ツール・ド・フランス by J SPORTS 編集部
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パリ・シャンゼリゼ前日はモダーヌ・ヴァルフレジュスから超級クロワ・ド・フェール峠を越えて超級アルプ・デュエズへと向かう、超短距離決戦の110.5km。スタートから続く長い下り、0kmファーストアタックを決めたのはアレクサンドル・ジェニエ(FDJ)、ラルスイティング・バク(ロット・ソウダル)、ラムナス・ナヴァルダスカス(チーム キャノンデール・ガーミン)、ニコラ・エデ(コフィディス、ソリュシオンクレディ)の4選手、メイン集団に7分半の差をつけて3日連続登場の超級クロワ・ド・フェールへ突入した。

チーム スカイがコントロールするメイン集団からアンドレー・グリブコ(アスタナ プロチーム)、ラファル・マイカ(ティンコフ・サクソ)、ウィナー・アナコナ(モヴィスター チーム)ら6選手が飛びだし、総合優勝を諦めていない各チームから決戦の火蓋が切って落とされた。マイヨ・ブラン・ア・ポワ・ルージュをキープしたいロメン・バルデ擁するアージェードゥゼール・ラ・モンディアルが牽引し先頭集団に対し4分差まで詰めるも、そこから先が縮まらない。このペースアップで集団後方には50選手程度のグルペットが形成。山頂まで残り6km地点でジェニエが独走を開始、後方ではアスタナ プロチームが集団を牽きチーム スカイとティンコフ・サクソのアシスト勢が遅れ始めた。アレハンドロ・バルベルデ(モヴィスター チーム)がアタックするも集団は追わない、続けてホセ・セルパ(ランプレ・メリダ)も抜け出し、ナイロ・キンタナ(モヴィスターチーム)も山頂手前で勝負に出る。チームを超えたセルパのアシストとバルベルデのサポートでキンタナが先を急ぎ、後方ではリッチー・ポート、クリス・フルーム(共にチーム スカイ)、ヴィンチェンツォ・ニーバリ(アスタナ プロチーム)、アルベルト・コンタドール(ティンコフ・サクソ)、ティボー・ピノ(FDJ)だけのグループで追いかける。ジェニエが山頂を先頭で通過し、コンタドールが遅れ、キンタナと5秒差でフルームとニーバリが山頂を通過、下りで追いつきペースを緩め登りで遅れていた選手たちと合流した。

ダウンヒルでマイヨ・ジョーヌ集団を追い抜いたピノ、アナコナ、ピエール・ローラン(チーム ユーロップカー)、ルーベン・プラサ(ランプレ・メリダ)、セルパ、ライダー・ヘシェダル(チーム キャノンデール・ガーミン)が残り21km地点で先行していたバクとエデを吸収し、中間スプリントポイントを先頭で通過したジェニエを追う。超級アルプ・デュエズに3分46秒遅れでメイン集団が入ろうとしたとき、ニーバリがバイク交換で1分後方へ取り残された。キンタナのアタックはポートが吸収、2度目のアタックにはワウテル・ポエルス(チーム スカイ)がチェックするも肝心のフルームが遅れ始める。キンタナは吸収されたがバルベルデのアタックにメイン集団は動かない、キンタナが再び抜け出しバルベルデと共に差を広げる。先頭は残り9km地点でピノがジェニエに追いつきへシェダルも合流、メイン集団まではタイム差2分。

キンタナは再びセルパとアナコナのアシストで山頂を目指す、ピノを牽引し終えたジェニエを抜きへシェダルも抜き、フルームとの差を広げながら先頭まで18秒差まで縮めたところで、最後まで集中力を切らさずラスト6kmを1人で踏み続けたピノがアルプ・デュエズを制し通算2勝目のステージ優勝を果たした。2位でゴールしたキンタナは総合タイムを1分12秒まで差を詰め、ツール2度目の総合2位。ステージ3位はへシェダル、4位のバルベルデは総合3位でツール初の表彰台へ。フルームは5位+1分38秒でゴールしマイヨ・ジョーヌのキープに加え山岳賞も手に入れた。コンタドールとニーバリは3分30秒遅れでゴールしたものの、総合順位での変動はなかった。パンクで遅れたマティアス・フランク(イアム サイクリング)が総合順位8位へ後退、バウク・モレマ(トレックファクトリーレーシング)が7位に上がった。

「ジェニエが逃げに乗りアルプ・デュエズでサポートしてくれた、ラスト3kmはキャリアの中で最も長く感じられた。ラスト500mで振り返って初めて自分が逃げ切れたとわかった、この勝利はチーム全員のものだ!」(ピノ、ツール公式サイトより)

「今日のステージは110kmのコースだったけど、まるで300kmもの距離があるように感じた。ツールでまた優勝だなんて夢のようだ!」(フルーム、ツール公式サイトより)

「ステージ優勝ではなく総合を狙いにいった、少し悲しいけれど一昨年の総合2位がまぐれではないことを証明できたから満足もしている。総合優勝の目標は来年以降に持ち越し。世界中のファンに感謝の気持ちを伝えたい」(キンタナ、ツール公式サイトより)

第20ステージ結果

1 ティボー・ピノ(FDJ/フランス)in 03h 17' 21''
2 ナイロ・キンタナ(モヴィスター チーム/コロンビア)at 00' 18''
3 ライダー・ヘシェダル(チーム キャノンデール・ガーミン/カナダ)at 00' 41''
4 アレハンドロ・バルベルデ(モヴィスター チーム/スペイン)at 01' 38''
5 クリス・フルーム(チーム スカイ/イギリス)at 01' 38''
6 ピエール・ローラン(チーム ユーロップカー/フランス)at 01' 41''
7 リッチー・ポート(チーム スカイ/オーストラリア)at 02' 11''
8 ウィナー・アナコナ(モヴィスター チーム/コロンビア)at 02' 32''
9 ワウテル・ポエルス(チーム スカイ/オランダ)at 02' 50''
10 ルーベン・プラサ(ランプレ・メリダ/スペイン)at 02' 50''
・・・
14 バウク・モレマ(トレックファクトリーレーシング/オランダ)at 03' 30''
15 ヴィンチェンツォ・ニーバリ(アスタナ プロチーム/イタリア)at 03' 30''
16 アルベルト・コンタドール(ティンコフ・サクソ/スペイン)at 03' 30''
23 マティアス・フランク(イアム サイクリング/スイス)at 04' 38''

個人総合順位

1 クリス・フルーム(チーム スカイ/イギリス)in 81h 56' 33''
2 ナイロ・キンタナ(モヴィスター チーム/コロンビア)at 01' 12''
3 アレハンドロ・バルベルデ(モヴィスター チーム/スペイン)at 05' 25''
4 ヴィンチェンツォ・ニーバリ(アスタナ プロチーム/イタリア)at 08' 36''
5 アルベルト・コンタドール(ティンコフ・サクソ/スペイン)at 09' 48''
6 ロベルト・ヘーシンク(チーム ロットNL・ユンボ/オランダ)at 10' 47''
7 バウク・モレマ(トレックファクトリーレーシング/オランダ)at 15' 14''
8 マティアス・フランク(イアム サイクリング/スイス)at 15' 39''
9 ロメン・バルデ(アージェードゥゼール・ラ・モンディアル/フランス)at 16' 00''
10 ピエール・ローラン(チーム ユーロップカー/フランス)at 17' 30''

ポイント賞

1 ペーター・サガン(ティンコフ・サクソ/スロバキア)420 pts
2 アンドレ・グライペル(ロット・ソウダル/ドイツ)316 pts
3 ジョン・デゲンコルブ(チーム ジャイアント・アルペシン/ドイツ)281 pts

山岳賞

1 クリス・フルーム(チーム スカイ/イギリス)119pts
2 ナイロ・キンタナ(モヴィスター チーム/コロンビア)108pts
3 ロメン・バルデ(アージェードゥゼール・ラ・モンディアル/フランス)90pts

新人賞

1 ナイロ・キンタナ(モヴィスター チーム/コロンビア)in 81h 57' 45''
2 ロメン・バルデ(アージェードゥゼール・ラ・モンディアル/フランス)at 14' 48''
3 ワレン・バルギル(チーム ジャイアント・アルペシン/フランス)at 30' 03''

チーム総合順位

1 モヴィスター チーム(スペイン) in 246h 55' 21''
2 チーム スカイ(イギリス)at 57' 23''
3 ティンコフ・サクソ(ロシア)at 01h 00' 12''

敢闘賞

アレクサンドル・ジェニエ(FDJ/フランス)

J SPORTS編集部

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