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大詰めを迎えた2015年のサイクルロードレースシーズン。ひと足早く、ヨーロッパ各地のレースはほぼ終了。国際自転車競技連合(UCI)による年間表彰「UCIサイクリングガラ」を10月11日に終えており、その1週間後に行われる「ジャパンカップ サイクルロードレース」は、1月から始まったシーズンの閉幕を告げる意味合いが強い。
年を追うごとに多彩になるジャパンカップ関連イベントの中でも、大会の幕開けを観る者に実感させてくれるのが「ジャパンカップ クリテリウム」だ。翌日に控えるメインレースとは場所が異なり、栃木県宇都宮市の市街地が舞台。JR宇都宮駅を起点に西に延びる目抜き通り「宇都宮市大通り」を800mにわたり封鎖し、交通をシャットアウト。この時ばかりはクリテリウムサーキットに様変わりする。
そのコースは、1.55kmの周回を23周。うち3周がパレード走行で、その後20周がレースとなる、総距離35.65km。
オールフラットともいえるレイアウトの中でポイントとなるのは、集団内でのポジショニングだ。コーナーはコース内2カ所のみだが、いずれもUターンであることから、通過のたびに減速を強いられる。コーナーをクリアするごとにスピードアップしなければならず、インターバル走行に耐えられる脚が求められる。集団走行の特性上、プロトン前方に位置する選手ほどスムーズな走りができるはずだ。
レース展開としては、スタート直後は逃げ狙いのアタックが頻発すると見られる。逃げに選手を送り込みたいチームは誰を動かすのか、はたまたプロトンは何人までなら逃がしてOKなのか、序盤から選手間やチーム間の駆け引きが見られることだろう。
中盤に差し掛かると、勝利を狙うチームがメイン集団の主導権を握り、逃げグループとのタイム差をコントロールする。150〜200km走るレースであれば数分のタイム差のもとレースが進行するが、このクリテリウムは距離が短いこともあり、それほど大差はつかないはずだ。広がっても30秒程度だろう。一方、逃げグループでは5周おき(5、10、15周)に設けられるスプリントポイントでのトップ通過争いが繰り広げられる。
残り10周となるあたりから、フィニッシュを見据えた動きへと変化していく。レーススピードが上がり、メイン集団が縦長になるだろう。有力チームがスプリントトレインを形成し、集団前方を確保しようと位置取り争いが激化する。同時に、逃げグループとのタイム差もみるみる縮まってくるはずだ。どのタイミングで逃げメンバーをキャッチするかも、勝負のうえでは重要なポイントとなる。
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