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サイクル ロードレース コラム 2016年7月18日

【ツール・ド・フランス2016 第15ステージ結果速報】パンタノが嬉しいグランツール初勝利、下り最速のアラフィリップはメカトラに泣く

ツール・ド・フランス by J SPORTS 編集部
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コース断面図を見るとギザギザの、6つの峠と無印峠2つの登りと下りだけで構成された獲得標高4100mの第15ステージ。スタート直後から登りが始まるが、10km走っても逃げが決まらず速度は上がったまま、取り残される選手が続出した。

山岳賞ジャージを奪還したいラファル・マイカ(ティンコフ)、エースのファビオ・アルを前で待ちたいヴィンチェンツォ・ニーバリ(アスタナ プロチーム)、ステージ優勝狙いのジュリアン・アラフィリップ(エティクス・クイックステップ)やイルヌール・ザカリン(チーム カチューシャ)など30選手で逃げのグループが形成されたのは1級コル・デュ・ベルティアンを下り終わってから、メイン集団ではチーム スカイがフタをしてコントロール下においた。

3級ピスルーの山頂手前でセルジュ・パウエルス(ディメンションデータ)が抜け出し、そのまま脚を緩めずにダウンヒルへ突入。2番目に山頂通過のマイカだけがついて行き、2人が抜け出した状態で中間スプリントポイントを通過、そのあとで吸収された。

3級ロシェットでディラン・ファンバーレ(キャノンデール・ドラパックプロサイクリングチーム)がアタックすると無印峠オトネの登りでトム・デュムラン(チーム ジャイアント・アルペシン)もするりと抜けだす。これにはニーバリがたまらずチェック、ドメニコ・ポッツォヴィーボ(アージェードゥゼール・ラ・モンディアル)とハリンソン・パンタノ(イアム サイクリング)の3人がデュムランに合流し逃げる。

超級グラン・コロンビエ1回目、逃げの4人から12秒遅れて追走集団が、8分50秒後にメイン集団が登り始める。山頂まで残り10km地点で人数を大幅に減らした追走が追いつく。ダニエル・ナバーロ(コフィディス、ソリュシオンクレディ)のアタックはすぐに吸収されたが再び加速、先頭グループの人数が絞られていく。マイカのペースアップについていけたのはザカリン、パンタノ、アラフィリップだけとなった。下りでこの日最高時速98.5kmを出したアラフィリップが何度もチェーン落ち、直している間にマイカとパンタノに抜かれ区間優勝の可能性を失った。

2回目のグラン・コロンビエ、マイカが独走し山頂を越えるもパンタノが下りで追いつく。メイン集団ではアルのアタックにアレハンドロ・バルベルデ(モヴィスター チーム)がすかさずカウンター。ワウテル・ポエルス(チーム スカイ)がペースアップで淡々と追うとティージェイ・ヴァンガーデレン(BMC レーシングチーム)が遅れ始め、1分半近く失った。

マイヨ・ブラン・ア・ポア・ルージュを確定させたマイカが牽制、パンタナが前を走りながらフラムルージュを通過、後方からはアレクシス・ヴュイエルモーズ(アージェードゥゼール・ラ・モンディアル)とセバスティアン・レイヘンバッハ(エフデジ)が猛スピードで追ってくる。マイカに脚を使わされ続けたパンタナだが、ゴール前スプリントでマイカを制し嬉しいグランツール区間初優勝を飾った。

「ツールで勝てるなんて信じられない!夢が叶ったよ!!逃げに一緒に乗ってくれたスタフ・クレメントとジェローム・コッペルが助けてくれた、チームメイトに感謝したい」(パンタノ、勝利後インタビュー)

第15ステージ結果

1 ハリンソン・パンタノ(イアム サイクリング/コロンビア)in 04h 24' 49''
2 ラファル・マイカ(ティンコフ/ポーランド)at 00' 00''
3 アレクシス・ヴュイエルモーズ(アージェードゥゼール・ラ・モンディアル/フランス)at 00' 06''
4 セバスティアン・レイヘンバッハ(エフデジ/スイス)at 00' 06''
5 ジュリアン・アラフィリップ(エティクス・クイックステップ/フランス)at 00' 22''
6 セルジュ・パウエルス(ディメンションデータ/ベルギー)at 00' 25''
7 ピエール・ローラン(キャノンデール・ドラパックプロサイクリングチーム/フランス)at 00' 25''
8 イルヌール・ザカリン(チーム カチューシャ/ロシア)at 01' 30''
9 ダニエル・ナバーロ(コフィディス、ソリュシオンクレディ/スペイン)at 01' 30''
10 トムイェルト・スラフテル(キャノンデール・ドラパックプロサイクリングT/オランダ)at 02' 08''
・・・
14 クリス・フルーム(チーム スカイ/イギリス)at 03' 07''
15 ナイロ・キンタナ(モヴィスター チーム/コロンビア)at 03' 07''
17 ロメン・バルデ(アージェードゥゼール・ラ・モンディアル/フランス)at 03' 07''
18 リッチー・ポート(BMC レーシングチーム/オーストラリア)at 03' 07''
19 ロマン・クロイツィゲル(ティンコフ/チェコ)at 03' 07''
21 アダム・イェーツ(オリカ・バイクエクスチェンジ/イギリス)at 03' 07''
22 バウク・モレマ(トレック・セガフレード/オランダ)at 03' 07''
23 ファビオ・アル(アスタナ プロチーム/イタリア)at 03' 07''
24 ダニエル・マーティン(エティクス・クイックステップ/アイルランド)at 03' 07''
30 ティージェイ・ヴァンガーデレン(BMC レーシングチーム/アメリカ)at 04' 35''
102 新城 幸也(ランプレ・メリダ/日本)at 22' 40''

個人総合順位

1 クリス・フルーム(チーム スカイ/イギリス)in 68h 14' 36''
2 バウク・モレマ(トレック・セガフレード/オランダ)at 01' 47''
3 アダム・イェーツ(オリカ・バイクエクスチェンジ/イギリス)at 02' 45''
4 ナイロ・キンタナ(モヴィスター チーム/コロンビア)at 02' 59''
5 アレハンドロ・バルベルデ(モヴィスター チーム/スペイン)at 03' 17''
6 ロメン・バルデ(アージェードゥゼール・ラ・モンディアル/フランス)at 04' 04''
7 リッチー・ポート(BMC レーシングチーム/オーストラリア)at 04' 27''
8 ティージェイ・ヴァンガーデレン(BMC レーシングチーム/アメリカ)at 04' 47''
9 ダニエル・マーティン(エティクス・クイックステップ/アイルランド)at 05' 03''
10 ファビオ・アル(アスタナ プロチーム/イタリア)at 05' 16''
・・・
137 新城 幸也(ランプレ・メリダ/日本)at 02h 34' 13''

ポイント賞

1 ペーター・サガン(ティンコフ/スロバキア)340 pts
2 マーク・カヴェンディッシュ(ディメンションデータ/イギリス)278 pts
3 マルセル・キッテル(エティクス・クイックステップ/ドイツ)228 pts

山岳賞

1 ラファル・マイカ(ティンコフ/ポーランド)127 pts
2 トーマス・デヘント(ロット・ソウダル/ベルギー)90 pts
3 ダニエル・ナバーロ(コフィディス、ソリュシオンクレディ/スペイン)69 pts

新人賞

1 アダム・イェーツ(オリカ・バイクエクスチェンジ/イギリス)in 68h 17' 21''
2 ルイ・メインチェス(ランプレ・メリダ/南アフリカ)at 03' 03''
3 ワレン・バルギル(チーム ジャイアント・アルペシン/フランス)at 16' 20''

チーム総合順位

1 モヴィスター チーム(スペイン)in 204h 44' 46''
2 チーム スカイ(イギリス)at 07' 08''
3 BMC レーシングチーム (アメリカ)at 09' 40''

敢闘賞

37 ラファル・マイカ(ティンコフ/ポーランド)

第15ステージのリタイア

164 イェンス・デブシェール(ロット・ソウダル/フランス)
15  ヘスス・エラダ(モヴィスター チーム/スペイン)

J SPORTS編集部

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