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ドイツで始まった今年のツール・ド・フランス。その後、ベルギー、ルクセンブルクと「ビール文化」国を通過してきたが、フランスに入ると趣が変わってくる。
何が言いたいのかというと、沿道に陣取るファン、いやツール到来に絡めた“お祭り”を楽しむ人々が手に持つグラスの中身のことである。
写真:ドリンクカウンターではワインやビール、ジュースが販売されていた
ビール片手にひと騒ぎだったツールの沿道は、フランスに入ってワインへと変わる。こと第7ステージに関してはその傾向が強かった印象だ。
この日プロトンが目指したニュイ・サン・ジョルジュはワイン生産が盛ん。この街から取引されるものは「ロマネ・コンティ」などで知られるブルゴーニュワインの代表格でもある。年間約6000本程度しか生産されず、それゆえ世界一高値で取引されるワインの多くが、ニュイ・サン・ジョルジュで採れたブドウから造られているのだ。
写真:ツール公式アイテムの傘を差して上機嫌のご婦人たち。ワインで完全にできあがっている様子
それこそ「ワイン文化」が根付いている土地だから、通過する街はどこも“ワイン祭り”状態。レース展開がどうなっているかや、最終的に誰が勝つのかより、おらが街にやってきたツールをワインで祝おう、それに尽きる。いや、何なら「ワインが飲みたいだけ」かもしれない。
取材のため街を歩いていると、至るところで「おい、飲んでいけよ!」と声をかけられた。飲みたい、超飲みたい…でもクルマの運転があるから…ここはグッと我慢。みんなと一緒に飲めたらどれだけ美味しく、楽しかったことか。
写真:プロトンの通過までは地域の人々総出でワイン祭り
移動中、少し気になっていたのが、ワイン生産が盛んな地域にいながらブドウ畑が目に入ってこないことだった。ところが、ニュイ・サン・ジョルジュに入った瞬間、景色は一変。一面のブドウ畑は、果てしなく向こうまで続いていた。
写真:一面のブドウ畑。「クリマ」と呼ばれる区画を設け、それぞれ異なる醸造方法でワインを生産する
そう、ここは2015年にユネスコ世界遺産に登録された地域なのだ。2000年以上にわたって育み続けているという、この地域のブドウ栽培の真髄を、ほんの一端かもしれないけれど目にすることができたような気がしている。
写真:コース周辺の数カ所に設けられるヘリポート。人目に付きやすい街の近くに昇降する
福光 俊介
ふくみつしゅんすけ。サイクルライター、コラムニスト。幼少期に目にしたサイクルロードレースに魅せられ、2012年から執筆を開始。ロードのほか、シクロクロス、トラック、MTB、競輪など国内外のレースを幅広く取材する。ブログ「suke's cycling world」では、世界各国のレースやイベントを独自の視点で解説・分析を行う
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