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【ツール・ド・フランス2017現地レポート】ジュラ山脈で見つけた“日本” 悪魔おじさんは「サイタマ!」と絶叫
ツール・ド・フランス by 福光 俊介フランス国内5つの山岳地帯を巡る今年のツール・ド・フランス。この日レースはいよいよ2つ目となるジュラ山脈へと入った。
むき出しになった岩肌、木々の緑、川や湖が点在する自然環境は、実際に現地へ赴くことで穏やかさと荒涼さの同居を実感する。
ジュラ山脈初日の第8ステージでは、数々の“日本”を見つけることができた。
この日越える3つのカテゴリー山岳のうちの2つ目、2級山岳コル・ド・ヴィリーでは、おなじみの「悪魔おじさん」ことディディさんが登場。車を運転していた筆者が日本人だと気づくと、「サイタマー!」と大絶叫。ディディさんは昨年、ツール・ド・フランスさいたまクリテリウム時に来日し、盛り上げに一役買った。今大会の第6、第7ステージでは、ツール・ド・フランスさいたまクリテリウム関連イベントも行われたが、ディディさんも今年の開催に期待をしているとのこと。別れの挨拶は「じゃあさいたまで!」だった。
写真:“悪魔おじさん”ディディさんの手には「SAITAMA」と書かれたパネルが
写真:ディディさん作「SAITAMA」ロードペイント
この日の159km地点の街、サン・クロードはアージェードゥーゼール・ラ・モンディアルのアレクシス・ヴュイエルモーの出身地。彼はジュニア時代、黄色のヘルメットをかぶっていたことが理由で、ニックネームがポケットモンスターのキャラクター「ピカチュウ」だったという。実際にサン・クロードの街に入ると、無数のピカチュウがコース脇に並べられ、彼の“帰還”を祝福した。日本発祥のゲームから生まれたキャラクターが、ワールドクラスのライダーの愛称になっていると思うと、とても親近感が湧くのはきっと筆者だけではないはず。
写真:アレクシス・ヴュイエルモーの期間を祝う横断幕に周りにはピカチュウが並べられる
写真:ピカチュウでいっぱいの沿道
そして、ステージ終盤の1級山岳では、数人の日本人ファンと出会うことができた。日の丸を振って応援する姿や、大会スポンサーが配布する応援グッズに新城幸也の名を書いて活躍を期待する姿は、同じ日本人である筆者にとっても心強く感じたのだった。
写真:沿道には日本人ファンの姿もあった
フランスにいながら日本を感じられる瞬間。とても誇らしく、幸せな1日だった。
福光 俊介
ふくみつしゅんすけ。サイクルライター、コラムニスト。幼少期に目にしたサイクルロードレースに魅せられ、2012年から執筆を開始。ロードのほか、シクロクロス、トラック、MTB、競輪など国内外のレースを幅広く取材する。ブログ「suke's cycling world」では、世界各国のレースやイベントを独自の視点で解説・分析を行う
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