好調維持するファビオ・アル「総合上位につけている僕たちの中でも、誰が最後に優勝するか読めないよ」

現在トップのクリス・フルーム（チームスカイ）から18秒遅れの総合2位につけるファビオ・アル （アスタナプロチーム）は、膝の怪我に伴い春シーズンにチームから課せられた休養が、本ツールで功を奏してきている。

アルは春先のトレーニング中にクラッシュを起こしてしまい、それによって彼の故郷で開催されたジロ・デ・イタリアに参戦できなかった。彼は参戦できなかったことにとてもショックを受けたが、今となってはその決断が本ツールにおける最高の恩恵となっているかもしれない。

アスタナのトレーナーは、「僕たちは（休養の）恩恵を最大限受けているよ。アルはジロ前に辛いクラッシュを経験したが、しっかりとその経験を糧によりパワーアップしているし、本ツールにとても良い状態で臨めている。彼の身体はとても良い状態にあるといえる。それは本ツールを2週間終えた現段階での順位を見れば明らかだ」と述べている。

アルは2か月前には考えられなかった程に良い状態に現在あると言える。

そのアルも、2回目の休息日に記者に対して「総合上位につけている僕たちの中でも、誰が最後に優勝するか読めないよ。未だ2つの山岳コースも残しているしね。確かにフルームは強いチームを持っているし、現順位からしても優位といえる。でも昨年2位だったバルデもいるし、ジロで2度も2位に入っているウランの事も忘れてはならない」と今後のレースについて語った。

尚、現在総合トップのクリス・フルームは、休息日のトレーニング前に以下の通り今後のレースについて語っている。ウランの事をさり気なく警戒している様子が見て取れる。

「リゴベルト・ウランが本ツールのダークホースであり、彼は”Under the Rader”な存在だね」

フルーム優位な状況で始まる最後の1週間、総合順位の行方に最後まで目が離せない。

翻訳協力者：坂田裕希/家徳悠介

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