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サイクル ロードレース コラム 2017年6月29日

【ツールに恋して~珠玉のストーリー21選~】今大会きっての千両役者、ペーター・サガンの野望

ツールに恋して~珠玉のストーリー21選~ by 山口 和幸
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「区間2勝はうれしいが、ボクにはもっと大きな目標がある。それはこの緑色のジャージ、マイヨ・ベールを最終日のパリまで守ることなんだ」 その後の戦いは中間スプリントポイントでの得点獲得も視野に入れて、ポイント賞で逆転を許さない走りに徹した。 「つまり3勝目はねらわないのか?」と記者が質問すると、「まずはポイント賞争いを優先する。でもそうすることでボクはもっと勝てると思う」 その言葉どおり第6ステージで3勝目。そしてパリまで一度もマイヨ・ベールを譲ることなく、初めてのポイント賞を獲得した。 もともと過酷なシクロクロスやMTBで鍛え上げた選手。ウィニングポーズのパフォーマンスは2012年から見せているファンサービスで、世界中の人たちを喜ばせてくれる。表彰台で女性のお尻をさわって強烈に非難されたことはあるが、2017年もどんなことをしてくれるのか、最も注目すべき選手だ。
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山口 和幸

ツール・ド・フランス取材歴25年のスポーツジャーナリスト。自転車をはじめ、卓球・陸上・ボート競技などを追い、日刊スポーツ、東京中日スポーツ、Number、Tarzan、YAHOO!ニュースなどで執筆。日本国内で行われる自転車の国際大会では広報を歴任。著書に『シマノ~世界を制した自転車パーツ~堺の町工場が世界標準となるまで』(光文社)。2013年6月18日に講談社現代新書『ツール・ド・フランス』を上梓。青山学院大学文学部フランス文学科卒。

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