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サイクル ロードレース コラム 2018年7月20日

【プロの目】選手とのコミュニケーションについて / Tour de France 2018

ツール・ド・フランス by 西 勉
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プロコンチネンタルチームNIPPO・ヴィーニファンティーニ・ヨーロッパオヴィーニでメカニックをしている西勉(にし・つとむ)がお送りする特別コラム。5回目は選手とのコミュニケーションについてです。

メカニックにも性格がありますが、選手は1人1人性格が違うのが普通なので、レーススケジュールが進行するなかで、初顔合わせからいかに短時間で選手のクセや個性を把握するか、という点でもメカニック側の技量が問われます。

たとえば、バイクのポジションは長い間、メカニック、コーチと選手が協議してサイズを確定させることが当たり前でしたが、”バイクフィッティング”という専門職が現れてから、選手とのコミュニケーションの概念が大きく変わってきました。

選手は自身の感覚やメカニックからのアドバイスよりも、説得力(最もパワーがペダルに伝わるフォーム理論)のあるフィッティングの担当者の理論を信じるようになり、フィッティングにより導き出された寸法をフレームメーカーやメカニックに提示。 しかしながら、実際レースを走ってみると違和感を感じる選手が少なくない現実があり、元のジオメトリー、フォームに戻す選手を目の当たりにしています。

ここではフィッティングをする人間がいかにその選手を理解しているかが重要なポイントとなり、ただ単に過去のデータから導き出したポジションを提示するだけでは意味をなさないと思っています。

選手の性格、脚質などを理解し、どんな段階を経てより良いポジションに持っていくのかということが大事で、レースメカニックもそれを理解し、コミュニケーションを通じて、三者共にやっていくことが選手の不安を消し、成長の手助けになるのではないかと思います。また、ポジションを変えることありきで接するのではなく、そのままで良い場合もあることを忘れてはいけません。

最後に、メカニックの作業している様子は観客の方から見ても常にオープンです。日本でもヨーロッパでも遠慮せずにレースが終わってから、自分たちがメカニックトラックの前で整備している現場に来てみてください。面白いと思います!


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西 勉

兵庫県出身のプロメカニック。高校卒業後、 欧州でプロのロードレース選手になることをめざして、 単身フランスへと渡り、アマチュアレースを転戦。その後、 自転車競技のレースメカニックに転向し、 現在まで10シーズン以上にわたってヨーロッパを拠点とするトップチームで働く。 日本ナショナルチームのメカニックとして、オリンピックや世界選手権でも活躍。

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