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サイクル ロードレース コラム 2018年7月28日

【ツール・ド・フランス2018 第19ステージ結果速報】濃霧のダウンヒルでタイム差をつけたログリッチェが区間優勝、総合でも3位へ浮上!

ツール・ド・フランス by J SPORTS 編集部
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自身ツール2勝目となったプリモシュ・ログリッチェ

自身ツール2勝目となったプリモシュ・ログリッチェ

個人タイムトライアルを除く、山岳での総合争いを決する最終ステージはルルドから146選手が出発し、200.5km先のラランスへと向かう。アクチュアルスタートから激しいアタック合戦が起こりルーカス・ポストルベルガ―(ボーラ・ハンスグローエ)、ダミアン・ゴーダン(ディレクトエネルジー)、シルヴァン・ディリエ(アージェードゥゼール・ラ・モンディアル)の3人が先頭で最初の4級山岳へ。

ディリエが山岳ポイントを獲得するとメイン集団から抜け出したい選手が飛び出しては吸収を繰り返し、2つ目の4級山岳を越える頃には総勢18名の豪華な先頭グループが形成された。メイン集団は3分半後方からじっくりと決戦の時を待つ。

1級アスペン峠はジュリアン・アラフィリップ(クイックステップフロアーズ)が先頭通過で山岳ポイント10を加算、次点ワレン・バルギル(チーム フォルテュネオ・サムシック)との差を広げ山岳賞ジャージを確定させた。落車の影響が色濃く残るペーター・サガン(ボーラ・ハンスグローエ)は遅れ始め、3人のチームメイトのサポートを受けながら制限時間内のゴールを目指す。メイン集団ではチーム カチューシャ・アルペシンが長時間牽引しペースを上げている。

超級トゥルマレに入るとイアン・ボズウェルがイルヌール・ザカリン(共にチーム カチューシャ・アルペシン)を連れてアタック、ミケル・ランダ(モヴィスター チーム)がその後輪に飛び乗った。ロメン・バルデ(アージェードゥゼール・ラ・モンディアル)も続きメイン集団から抜け出すことに成功、ヤコブ・フグルサング(アスタナ プロチーム)とラファル・マイカ(ボーラ・ハンスグローエ)も後に続いた。マイヨ・ジョーヌ着用のゲラント・トーマス擁するチーム スカイは追わずに、そのまま淡々とペダルを回す。

アラフィリップが山頂を先頭通過でジャック・ゴデ記念賞を獲得、下りで追走していたランダたちが追いつき11人のグループとなった、20人にまで絞られたメイン集団はロベルト・ヘーシンク(チーム ロットNL・ユンボ)の牽引でタイム差が大幅に縮まった。

無等級スロール+超級オービスクに入り、残り距離35kmでステフェン・クライスヴァイク(チーム ロットNL・ユンボ)のアタックにメイン集団は反応せず、総合2位のトム・デュムラン(チームサンウェブ)のアタックでナイロ・キンタナ(モヴィスター チーム)、ヤングライダー賞のピエール・ラトゥール(アージェードゥゼール・ラ・モンディアル)がついていけなくなり、先頭グループではランダが幾度となく揺さぶりをかけボブ・ユンゲルス(クイックステップフロアーズ)やタネル・カンゲルト(アスタナ プロチーム)、ゴルカ・イサギーレ(バーレーン・メリダ)らを切り離した。

デュムランの再びのアタックでクリス・フルーム(チーム スカイ)が遅れはじめチームメイトのエガン・ベルナルのサポートで復帰した。残り距離32kmのダニエル・マーティン(UAEチームエミレーツ)のアタックには静観、続くプリモシュ・ログリッチェ(チーム ロットNL・ユンボ)の攻撃にはトーマスとデュムランがチェック、そのままマーティンを追い抜き前待ちのクライスヴァイクと合流しゴールへと急ぐ。遅れたフルームは下りで再び戻ることができた。

区間優勝を目指すログリッチェが牽引するマイヨジョーヌグループは、超級オービスクの登りで先頭グループを捉え、1人飛び出したマイカが山頂を先頭通過したあと、残り距離20kmの濃い霧が立ち込める長い下りで吸収。グループ最後尾にいたフルームはザカリンを追い抜き、先頭のログリッチェは圧巻のダウンヒルで集団に対し19秒の差をつけて単独フィニッシュ。タイムボーナス10秒も手に入れフルームに対し13秒逆転、総合3位の表彰台圏内へと浮上した。

トーマスがゴールスプリントでの強さを見せ2着、バルデが3着でフィニッシュしタイムボーナスを獲得、キンタナは総合5位から9位まで順位を落とし、ザカリンは12位から10位まで順位をあげることに成功した。また、マイヨ・ヴェールのサガンは無事に制限時間内にフィニッシュしている。

「ツール伝統峠が含まれたステージで勝てて、とても素晴らしい気持ち。何度もステージ優勝を狙ってたんだけどやっと勝てた、総合順位もあがって非常に嬉しい、明日も新たな気持ちで頑張る」(ログリッチェ勝利後インタビュー)

「ハードな日になることは覚悟していた、ヒリヒリした下りを無事にこなせてほっとしている、ログリッチェは勝利に値する走りだった。総合優勝のためには明日いい走りをしなくてはいけない」(トーマス、レース後インタビュー)

第19ステージ結果

1 プリモシュ・ログリッチェ(チーム ロットNL・ユンボ/スロベニア)in 05h 28'17''
2 ゲラント・トーマス(チーム スカイ/イギリス)at 00'19''
3 ロメン・バルデ(AG2R/フランス)at 00'19''
4 ダニエル・マーティン(UAEチームエミレーツ/アイルランド)at 00'19''
5 ラファル・マイカ(ボーラ・ハンスグローエ/ポーランド)at 00'19''
6 トム・デュムラン(チームサンウェブ/オランダ)at 00'19''
7 ミケル・ランダ(モヴィスター チーム/スペイン)at 00'19''
8 クリス・フルーム(チーム スカイ/イギリス)at 00'19''
9 ステフェン・クライスヴァイク(チーム ロットNL・ユンボ/オランダ)at 00'19''
10 イルヌール・ザカリン(チーム カチューシャ・アルペシン/ロシア)at 00'19''
・・・
19 ナイロ・キンタナ(モヴィスター チーム/コロンビア)at 07'09''
20 ヤコブ・フグルサング(アスタナ プロチーム/デンマーク)at 07'18''
28 アレハンドロ・バルベルデ(モヴィスター チーム/スペイン)at 14'38''

個人総合順位

1 ゲラント・トーマス(チーム スカイ/イギリス)in 79h 49'31''
2 トム・デュムラン(チームサンウェブ/オランダ)at 02'05''
3 プリモシュ・ログリッチェ(チーム ロットNL・ユンボ/スロベニア)at 02'24''
4 クリス・フルーム(チーム スカイ/イギリス)at 02'37''
5 ステフェン・クライスヴァイク(チーム ロットNL・ユンボ/オランダ)at 04'37''
6 ミケル・ランダ(モヴィスター チーム/スペイン)at 04'40''
7 ロメン・バルデ(AG2R/フランス)at 05'15''
8 ダニエル・マーティン(UAEチームエミレーツ/アイルランド)at 06'39''
9 ナイロ・キンタナ(モヴィスター チーム/コロンビア)at 10'26''
10 イルヌール・ザカリン(チーム カチューシャ・アルペシン/ロシア)at 11'49''
・・・
11 ボブ・ユンゲルス(クイックステップフロアーズ/ルクセンブルク)at 15'54''
12 ヤコブ・フグルサング(アスタナ プロチーム/デンマーク)at 16'36''
14 アレハンドロ・バルベルデ(モヴィスター チーム/スペイン)at 25'50''

ポイント賞

1 ペーター・サガン(ボーラ・ハンスグローエ/スロバキア)467 pts
2 アレクサンドル・クリストフ(UAEチームエミレーツ/ノルウェー)196 pts
3 アルノー・デマール(グルパマ・エフデジ/フランス)183 pts

山岳賞

1 ジュリアン・アラフィリップ(クイックステップフロアーズ/フランス)170 pts
2 ワレン・バルギル(チーム フォルテュネオ・サムシック/フランス)91 pts
3 ラファル・マイカ(ボーラ・ハンスグローエ/ポーランド)76 pts

新人賞

1 ピエール・ラトゥール(AG2R/フランス)in 80h 09'52''
2 エガン・ベルナル(チーム スカイ/コロンビア)at 05'47''
3 ギヨーム・マルタン(ワンティ・グループゴペール/フランス)at 19'39''

チーム総合順位

1 モヴィスター チーム(スペイン)239h 56'06''
2 バーレーン・メリダ(バーレーン)in at 11'29''
3 チーム スカイ(イギリス)at 36'32''

敢闘賞

75 ミケル・ランダ(モヴィスター チーム/スペイン)

第19ステージのリタイア

178 イエール・ヴァネンデル(ロット・ソウダル/ベルギー)

第19ステージ:ハイライト動画

第20ステージ 7月28日 (土) 午後6:35~深夜01:45 / J SPORTS 4 [区間] サン=ペ=シュル=ニヴェル ~ エスプレット(タイムトライアル) 31km / 2018年大会の総合覇者が決定する

ステージ詳細

■コースの特徴
フランスの首都パリから約800km離れたバスク地方で、2018年ツールの総合順位をかけた最後の戦いが繰り広げられる。自転車熱の高いスペイン側バスクからも大量のファンが詰めかけ、31kmの孤独な全力疾走を大いに盛り立ててくれるだろう。

パリ到着前夜に個人タイムトライアルが組み込まれたのは、過去10大会で6回行われた。いずれも「TTスペシャリスト」と呼ばれる選手たちが区間を勝ち取り、うち5回で表彰台の顔ぶれor順番が入れ替わっている。2011年大会ではマイヨ・ジョーヌ交代劇さえ行われた。

中世に魔女狩りの舞台となったサン・ペ・シュル・ニヴェルから、唐辛子の里エスプレットまでの全長31kmのコースは、決してTTスペシャリト向きではない。総合系ライダーにとってはありがたいことに、むしろ極めてクライマー向き。スタート直後からいきなり道は登り始め、その後も激しいアップダウンの連続だ。フィニッシュ手前3km地点には全長900m・平均勾配10.2%のピノディエタ坂も立ちはだかる。

開催委員会の計算によるとフィニッシュタイムは44分前後。前日までの総合最下位選手から降順にスタートし、つまり総合首位の証マイヨ・ジョーヌを身にまとう最終走者がフィニッシュラインを越えた瞬間に、2018年大会の総合覇者が決定する。

■高低差図高低差図
J SPORTS編集部

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