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【ツール・ド・フランス2018 第17ステージ結果速報】超短距離決戦でキンタナが5年ぶりツール区間優勝!総合ではトーマスがタイムをかせぐ
ツール・ド・フランス by J SPORTS 編集部今大会一番の注目となった第17ステージ、全長65kmに1級2つと超級をぎゅっと詰め込んだ登りと下りしかない超短距離決戦。膝蓋骨骨折していたフィリップ・ジルベール(クイックステップフロアーズ)を欠く146人がMotoGPのようなグリッドスタートでレース開始。スタート直後から1級ペイラギュード峠の登りが始まり、タネル・カンゲルト(アスタナ プロチーム)、トーマス・デヘント(ロット・ソウダル)、ピエール・ローラン(チームEFエデュケーションファースト・ドラパック・p/bキャノンデール)の3選手が飛び出した。ポールポジションのゲラント・トーマス(チーム スカイ)はチームメイトと合流してから、いつものように後方からレースをコントロール。
先頭の3選手に追走が19人、その後ろのメイン集団からジュリアン・アラフィリップ(クイックステップフロアーズ)が抜け出すとクリスティアン・ドゥーラセック(UAEチームエミレーツ)とヘスス・エラダ(コフィディス、ソリュシオンクレディ)も後に続いた。
カンゲルトが独走に入り山頂を先頭通過、アフラフィリップ、ドゥーラセック、エラダと続き、メイン集団ではナイロ・キンタナ(モヴィスター チーム)が前輪交換で遅れたが山頂までに集団復帰することができた。下りでアフラフィリップ、ドゥーラセックがカンゲルトに追いつき先頭グループは3人に。中間スプリントポイントはカンゲルトが先頭通過。
1級ヴァル・ルーロン・アゼに入るとメイン集団からはアージェードゥゼール・ラ・モンディアル、シルヴァン・ディリエのペースアップで攻撃開始、マティアス・フランク、ピエール・ラトゥールと続き、マルク・ソレル(モヴィスター チーム)のペースアップで人数が絞られた。アラフィリップが山頂を先頭通過し山岳ポイントを2位のバルギルに対し67差に広げた。
超級サン・ラリー・スランに入るとアラフィリップは脚を緩めカンゲルトが単独先頭に。残り距離14.7kmでメイン集団からダニエル・マーティン(UAEチームエミレーツ)がアタックするとキンタナがカウンターでメイン集団から抜け出すことに成功。過酷なペースアップでミケル・ニエベ(ミッチェルトン・スコット)やバウケ・モレマ(トレック・セガフレード)はついていけなくなった。
キンタナは順調にペダルを回し、追走グループのバルベルデに合流。メイン集団ではプリモシュ・ログリッチェ(チーム ロットNL・ユンボ)がアタックするとクリス・フルーム(チーム スカイ)がチェック、トム・デュムラン(チームサンウェブ)にはトーマスが張り付き、ワレン・バルギル(チーム フォルテュネオ・サムシック)やヤコブ・フグルサング(アスタナ プロチーム)が遅れた。
ステフェン・クライスヴァイク(チーム ロットNL・ユンボ)のアタックにはエガン・ベルナル(チーム スカイ)がチェック、そのままベルナルの牽引で9人にまで減ったメイン集団は山頂を目指す。バルベルデが力尽き、キンタナは追走グループのラファル・マイカ(ボーラ・ハンスグローエ)と共に敢闘賞のカンゲルトを追い抜き先頭へと躍り出た。マーティンが30秒後ろから2人の背中を追う。
山頂まで6.5km地点のキンタナのアタックでマイカはついていけなくなり、メイン集団ではロメン・バルデ(アージェードゥゼール・ラ・モンディアル)が遅れ始めた。残り3kmでログリッチェが再びアタックしトーマスがチェック、デュムランも加速するとフルームはついていけない。
ベルナルのペーシング走法で集団は1つに戻り攻撃の時を待つ。デュムランのアタックにはトーマスがチェック、ログリッチェとクライスヴァイクはついていくものの、フルームとミケル・ランダ(モヴィスター チーム)は10秒離されてしまった。ログリッチェのアタックにトーマスがついていくとデュムランは離されていった。キンタナはフラムルージュを抜けそのままフィニッシュ、アンリ・デグランジュ記念賞と2013年以来5年ぶりとなるツール区間勝利を手にした。
2着のマーティンが10位から9位へ総合順位をあげ、3着のトーマスは総合タイムを9秒稼ぎ、デュムランはフルームを抜いて総合2位へ浮上、フルームは3位へ。バルデは5位から8位へ順位を落としている。
「ソレルのペースアップやアレハンドロ(バルベルデ)の貴重なアシストがあったステージで勝利することができたことが嬉しく誇りに思う、チーム全員の勝利。それから応援し続けてくれる全ての人たちの励ましのおかげ」(キンタナ勝利後インタビュー)
「厳しい1日が終わってよかった、ログリッチェやデュムランがアタックした時に3位のボーナスタイムを狙いに行った。フルームを攻撃するつもりはなかったけれど誰にでもよくない日があることを理解した。フルームと自分はお互いに誠実でオープンな関係であり、それがチームの成功の秘訣だと言えるだろう」(トーマス、レース後インタビュー)
第17ステージ結果
1 ナイロ・キンタナ(モヴィスター チーム/コロンビア)in 02h 21'27''
2 ダニエル・マーティン(UAEチームエミレーツ/アイルランド)at 00'28''
3 ゲラント・トーマス(チーム スカイ/イギリス)at 00'47''
4 プリモシュ・ログリッチェ(チーム ロットNL・ユンボ/スロベニア)at 00'52''
5 トム・デュムラン(チームサンウェブ/オランダ)at 00'52''
6 ステフェン・クライスヴァイク(チーム ロットNL・ユンボ/オランダ)at 01'05''
7 エガン・ベルナル(チーム スカイ/コロンビア)at 01'33''
8 クリス・フルーム(チーム スカイ/イギリス)at 01'35''
9 ミケル・ランダ(モヴィスター チーム/スペイン)at 01'35''
10 イルヌール・ザカリン(チーム カチューシャ・アルペシン/ロシア)at 02'01''
・・・
13 ロメン・バルデ(AG2R/フランス)at 02'35''
15 ヤコブ・フグルサング(アスタナ プロチーム/デンマーク)at 04'00''
17 ボブ・ユンゲルス(クイックステップフロアーズ/ルクセンブルク)at 05'10''
個人総合順位
1 ゲラント・トーマス(チーム スカイ/イギリス)in 70h 34'11''
2 トム・デュムラン(チームサンウェブ/オランダ)at 01'59''
3 クリス・フルーム(チーム スカイ/イギリス)at 02'31''
4 プリモシュ・ログリッチェ(チーム ロットNL・ユンボ/スロベニア)at 02'47''
5 ナイロ・キンタナ(モヴィスター チーム/コロンビア)at 03'30''
6 ステフェン・クライスヴァイク(チーム ロットNL・ユンボ/オランダ)at 04'19''
7 ミケル・ランダ(モヴィスター チーム/スペイン)at 04'34''
8 ロメン・バルデ(AG2R/フランス)at 05'13''
9 ダニエル・マーティン(UAEチームエミレーツ/アイルランド)at 06'33''
10 ヤコブ・フグルサング(アスタナ プロチーム/デンマーク)at 09'31''
・・・
11 アレハンドロ・バルベルデ(モヴィスター チーム/スペイン)at 11'25''
12 イルヌール・ザカリン(チーム カチューシャ・アルペシン/ロシア)at 11'31''
13 ボブ・ユンゲルス(クイックステップフロアーズ/ルクセンブルク)at 14'20''
ポイント賞
1 ペーター・サガン(ボーラ・ハンスグローエ/スロバキア)452 pts
2 アレクサンドル・クリストフ(UAEチームエミレーツ/ノルウェー)170 pts
3 ジュリアン・アラフィリップ(クイックステップフロアーズ/フランス)134 pts
山岳賞
1 ジュリアン・アラフィリップ(クイックステップフロアーズ/フランス)140 pts
2 ワレン・バルギル(チーム フォルテュネオ・サムシック/フランス)73 pts
3 ゲラント・トーマス(チーム スカイ/イギリス)54 pts
新人賞
1 ピエール・ラトゥール(AG2R/フランス)in 70h 50'14''
2 ギヨーム・マルタン(ワンティ・グループゴペール/フランス)at 06'27''
3 エガン・ベルナル(チーム スカイ/コロンビア)at 08'31''
チーム総合順位
1 モヴィスター チーム(スペイン)211h 48'39''
2 バーレーン・メリダ(バーレーン)in at 24'20''
3 チーム スカイ(イギリス)at 56'13''
敢闘賞
125 タネル・カンゲルト(アスタナ プロチーム/エストニア)
第17ステージのリタイア
104 フィリップ・ジルベール(クイックステップフロアーズ/ベルギー)
第17ステージ:ハイライト動画
第18ステージ 7月26日 (木) 午後8:55~深夜2:10 / J SPORTS 4 [区間] トリ=シュル=バイーズ ~ ポー 171km / スプリンター向けのコース設定
■コースの特徴
前代未聞の短距離ステージの翌日、総合ライダーたちにわずかな休息の時が与えられる。残り2日の激戦に備えて、体力気力ともに回復に務めねばならない。代わりに平地巧者たちが、パリ帰還前最後のチャンスをつかむべく、活発な動きを見せてくれるだろう。
ツール初登場のスタート地トリ・シュル・バイーズから、ツールが立ち寄るのは全105大会中なんと70回目、というおなじみのステージ地ポーを目指す。ピレネーの麓で繰り広げられるステージには、4級2峠を含む小さなアップダウンこそ登場するものの、これといった難所は見当たらない。
いわゆるスプリンター向けのコース設定だが、必ずしも大集団スプリントフィニッシュで終わるとは限らない。なにしろ大会も3週目。アルプスやピレネーを越えてきたスプリンターの肢体には、かなりの疲労が蓄積されているはずだ。しかも今大会から1チーム8人制が導入され、誰もが十分な列車要員を残しているとは限らない。
つまりほんのわずかな追走ミスが、大逃げ勝利につながる。21世紀に入ってから、プロトンは6度のポーフィニッシュを経験しているが、うち大集団フィニッシュを成功させたのは昨大会のキッテルだけだ。
■高低差図J SPORTS 編集部
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