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【ツール・ド・フランス2018 第15ステージ結果速報】コルトニールセンがツール初出場&初優勝で2日連続アスタナ勝利、総合勢に動きなし
ツール・ド・フランス by J SPORTS 編集部中央山塊2日目はミヨーからカルカッソンヌまでの181.5km、アクチュアルスタートから激しいアタック合戦が繰り広げられ、大逃げでのステージ優勝を狙うトーマス・デヘント(ロット・ソウダル)や総合勢に40分近くタイム差を失っているアダム・イェーツ(ミッチェルトン・スコット)などが飛び出した。ペースが速いため、アルノー・デマール(グルパマ・エフデジ)がスタート直後から遅れてしまった。
逃げグループができないまま最初の3級山岳へ入ると、ワレン・バルギル(チーム フォルテュネオ・サムシック)が最初に仕掛け、ジュリアン・アラフィリップ(クイックステップフロアーズ)が山頂を先頭通過、アントニー・ぺレス(コフィディス、ソリュシオンクレディ)も合流し3選手で先を急ぐも集団に吸収された。ふたたびアタックがかかりイェーツ、バルギル、グレゴール・ミュールベルガー(ボーラ・ハンスグローエ)が抜け出すも吸収された。
残り距離140kmでのアタックで29選手が抜け出すことに成功、リリアン・カルメジャーヌ(ディレクトエネルジー)の総合タイム+約35分が最高順位ということもあり、メイン集団は昨日に続き急がずにレースを進めることを選択をした。カルメジャーヌが単独で先行し2級山岳を先頭通過、23kmほど一人旅をしたあと監督に諭され追走グループに戻っていった。
中間スプリントポイントは先行するジュリアン・ベルナール(トレック・セガフレード)、ファビアン・グルリエ(ディレクトエネルジー)、追走グループではペーター・サガン(ボーラ・ハンスグローエ)の順でポイントを獲得。一行はそのままツール初登場の1級ピック・ド・ノールへ、追走グループから登りが得意な17選手が抜け出し、その後ラファル・マイカ(ボーラ・ハンスグローエ)が単独アタック、逃げていたベルナールとグルリエを抜き去り山頂を先頭通過、ゴールまでの単独走を開始した。また、メイン集団からはダニエル・マーティン(UAEチームエミレーツ)がアタック、1分程度先行していたものの吸収された。
マイカを追うバウケ・モレマ(トレック・セガフレード)とマグヌス・コルトニールセン(アスタナ プロチーム)にトームス・スクウィンシュ(トレック・セガフレード)やヨン・イサギーレ、ドメニコ・ポッツォヴィーボ(共にバーレーン・メリダ)、ミカエル・ヴァルグレン(アスタナ プロチーム)らがジョイント。残り距離15km、横風の強いぶどう畑で敢闘賞のマイカは追走に吸収され、メイン集団は13分後方を走る。
ポッツォヴィーボのアタックはコルトニールセンがすかさずチェック。モレマのアタックにはイサギーレとコルトニールセンが反応。少しギャップができると3人を前に送り込んだチームメイトが追走のタイミングを遅らせることに成功。コルトニールセンのスプリントに太刀打ちできないモレマとイザギーレは為す術なく強敵をカルカッソンヌまで運び、ゴール前200mからのスプリントで脚質の違いを見せたコルトニールセンがツール区間初勝利、アスタナ プロチームは第14ステージに続き2日連続で区間勝利を手にいれた。マイヨ・ジョーヌ・グループは13分後に集団フィニッシュ、大きな動きはなかった。
サガンがマイヨ・ヴェール着用100日(前人未到)を達成、またゴール直前の集団落車でセルジュ・パウエルス(チーム ディメンションデータ)が骨折、第16ステージは未出走。レース中に暴力行為を行ったジャンニ・モスコン(チーム スカイ)は失格処分となっている。
「初参加のツールで区間勝利できて本当に嬉しい!このステージでは絶対逃げると決めていた、初日から心待ちにしていたんだ。最後の20kmのレイアウトが自分の脚に合っていると知っていたんだ」(コルトニールセン勝利後インタビュー)
第15ステージ結果
1 マグヌス・コルトニールセン(アスタナ プロチーム/デンマーク)in 04h 25'52''
2 ヨン・イサギーレ(バーレーン・メリダ/スペイン)at 00'00''
3 バウケ・モレマ(トレック・セガフレード/アメリカ)at 00'02''
4 ミカエル・ヴァルグレン(アスタナ プロチーム/デンマーク)at 00'29''
5 トームス・スクウィンシュ(トレック・セガフレード/ラトビア)at 00'34''
6 ドメニコ・ポッツォヴィーボ(バーレーン・メリダ/イタリア)at 00'34''
7 リリアン・カルメジャーヌ(ディレクトエネルジー/フランス)at 00'34''
8 ラファル・マイカ(ボーラ・ハンスグローエ/ポーランド)at 00'37''
9 ニキアス・アルント(チームサンウェブ/ドイツ)at 02'31''
10 ジュリアン・ベルナール(トレック・セガフレード/フランス)at 02'31''
個人総合順位
1 ゲラント・トーマス(チーム スカイ/イギリス)in 62h 49'47''
2 クリス・フルーム(チーム スカイ/イギリス)at 01'39''
3 トム・デュムラン(チームサンウェブ/オランダ)at 01'50''
4 プリモシュ・ログリッチェ(チーム ロットNL・ユンボ/スロベニア)at 02'38''
5 ロメン・バルデ(AG2R/フランス)at 03'21''
6 ミケル・ランダ(モヴィスター チーム/スペイン)at 03'42''
7 ステフェン・クライスヴァイク(チーム ロットNL・ユンボ/オランダ)at 03'57''
8 ナイロ・キンタナ(モヴィスター チーム/コロンビア)at 04'23''
9 ヤコブ・フグルサング(アスタナ プロチーム/デンマーク)at 06'14''
10 ダニエル・マーティン(UAEチームエミレーツ/アイルランド)at 06'54''
・・・
11 アレハンドロ・バルベルデ(モヴィスター チーム/スペイン)at 09'36''
12 ボブ・ユンゲルス(クイックステップフロアーズ/ルクセンブルク)at 09'53''
13 イルヌール・ザカリン(チーム カチューシャ・アルペシン/ロシア)at 10'01''
ポイント賞
1 ペーター・サガン(ボーラ・ハンスグローエ/スロバキア)452 pts
2 アレクサンドル・クリストフ(UAEチームエミレーツ/ノルウェー)170 pts
3 アルノー・デマール(グルパマ・エフデジ/フランス)133 pts
山岳賞
1 ジュリアン・アラフィリップ(クイックステップフロアーズ/フランス)92 pts
2 ワレン・バルギル(チーム フォルテュネオ・サムシック/フランス)70 pts
3 セルジュ・パウエルス(チーム ディメンションデータ/ベルギー)66 pts
新人賞
1 ピエール・ラトゥール(AG2R/フランス)in 63h 07'15''
2 ギヨーム・マルタン(ワンティ・グループゴペール/フランス)at 02'27''
3 エガン・ベルナル(チーム スカイ/コロンビア)at 06'16''
チーム総合順位
1 モヴィスター チーム(スペイン)in 188h 47'32''
2 バーレーン・メリダ(バーレーン)at 07'10''
3 チーム スカイ(イギリス)at 42'22''
敢闘賞
114 ラファル・マイカ(ボーラ・ハンスグローエ/ポーランド)
第15ステージのリタイア
5 ジャンニ・モスコン(チーム スカイ/イタリア)
第15ステージ:ハイライト動画
第16ステージ 7月24日 (火) 午後8:55~深夜1:45 / J SPORTS 4 [区間] カルカッソンヌ ~ バニェール=ド=リュション 218km / ポイント&山岳の両ジャージを巡る動きも熾烈さを増す
■コースの特徴
2回目の休息日を終え、2018年ツールは最終週に突入する。マイヨ・ジョーヌ争いも残すは実質あと5日。ポイント&山岳の両ジャージを巡る動きも熾烈さを増す。
中世都市カルカッソンヌを飛び出したプロトンは、一直線にピレネー山脈を目指す。200kmを越える長いステージ前半は、2つの4級峠を含む軽い起伏の繰り返し。124km地点の中間ポイントを狙って、逃げを試みるスプリンターもいるかもしれない。
ステージ終盤の80kmは、本格派クライマーたちの出番だ。いよいよ山地に足を踏み入れると、2級ポルテ・ダスペ峠、1級マンテ峠(平均勾配8.1%)と難峠に立て続けに挑む。本格派ダウンヒラーの出番でもある。なにしろマンテ峠は下り側のほうが平均-9.1%と勾配がきつい。1ダースほどのヘアピンカーブも待ち受ける。
そこから一瞬スペインを通過すると、最終1級ポルティヨン峠(8.3km、7.1%)へ。ピレネーの山岳3ステージでは、(山頂フィニッシュでなくとも)最終峠の山岳ポイントが倍増する。赤玉ジャージ狙いのクライマーにとっては朗報だ。
しかし最後はやはりダウンヒラー向け。そもそも58回目のツール登場となるフィニッシュ地リュションは、いつだってハラハラドキドキの下りの先なのだ。しかも今回は、2年前にフルームが衝撃的な下り技術を披露した山道より遥かに難しい。10kmの下りには、なんと最大-13.9%ゾーンも含まれる。
■高低差図J SPORTS 編集部
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