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サイクル ロードレース コラム 2018年7月22日

【ツール・ド・フランス2018 第14ステージ結果速報】32人の逃げGから勝利を掴んだのはフライレ、総合争いはデュムランだけがくらいつく

ツール・ド・フランス by J SPORTS 編集部
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スペイン人伝統の地に名前を刻むフライレ

スペイン人伝統の地に名前を刻むフライレ

中央山塊を登る188kmのステージは大逃げ狙いがアクチュアルスタートから果敢に仕掛けるかと思われた、1日でも長く山岳賞ジャージをキープしたいジュリアン・アラフィリップ(クイックステップフロアーズ)が抜け出すも集団は様子を見ている。トーマス・デヘント(ロット・ソウダル)がゆっくり前に出ると集団がそのままペースアップ、縦に長くのびたところでシルヴァン・シャヴァネル(ディレクトエネルジー)もエスケープを試みる。速度が上がった状態のまま横風区間に入り、集団は大きく幾つにも分断された。バウケ・モレマ(トレック・セガフレード)やミケル・ランダ(モヴィスター チーム)ワレン・バルギル(チーム フォルテュネオ・サムシック)などが後方に取り残されたものの、風向きが変わったことで無事に集団復帰している。

前方にいたアラフィリップ、デヘント、オマール・フライレ(アスタナ プロチーム)、アントニー・ぺレス(コフィディス、ソリュシオンクレディ)の4選手が逃げ、のちに追走28選手がジョイントし総勢32名での先頭グループが形成された。4級山岳をアラフィリップが、中間スプリントポイントをペーター・サガン(ボーラ・ハンスグローエ)が先頭通過、メイン集団はタイム差を大きく容認し、この日最大で20分以上の差がついた。

2級峠でゴルカ・イサギーレ(バーレーン・メリダ)が先頭グループから抜け出すと山頂を先頭通過、トムイェルト・スラフテル(チーム ディメンションデータ)、ジャスパー・ストゥイヴェン(トレック・セガフレード)の3人で先行、イヴ・ランパルト(クイックステップフロアーズ)らが後を追うも1分のタイム差が縮まらない。残り距離35kmで先頭3人の協調は崩れストゥイヴェンが独走を開始、強い向かい風と戦いながらゴールを目指す。

最後のクロワ・ヌーヴ峠(ジャラベール山/距離3km、平均勾配10.2%)、ストゥイヴェンから遅れること1分半の追走グループからデヘントとフライレが勾配のきつい登り口でアタック、残り距離2.5kmでアラフィリップも軽い足取りで集団から抜け出した。山頂手前でフライレがストゥイヴェンを捉え、先頭通過すると1.5kmのダウンヒルを駆け下り、自身初のツール区間優勝、今大会スペイン人初勝利を飾った。アラフィリップとストゥイヴェンは6秒後にフィニッシュ、サガンが12秒遅れで4着に入っている。サガンはポイント賞で2位のアレクサンドル・クリストフ(UAEチームエミレーツ)に267ポイントの差をつけほぼ確定ラインまできている。

8分後にメイン集団が登坂を開始、ダニエル・マーティン(UAEチームエミレーツ)がメカニカルトラブルでタイムを失い、バルギルは千切れた。マティアス・フランク、ピエール・ラトゥール(共にアージェードゥゼール・ラ・モンディアル)の牽引でグイグイと坂を登りプリモシュ・ログリッチェ(チーム ロットNL・ユンボ)のアタックにマイヨ・ジョーヌグループは静観、ミカル・クヴィアトコウスキー、エガン・ベルナル(共にチーム スカイ)のペースアップ直後のトム・デュムラン(チームサンウェブ)の攻撃でロメン・バルデ(アージェードゥゼール・ラ・モンディアル)がついていけなくなった。

山頂を越えゲラント・トーマスがクリス・フルーム(チーム スカイ)を牽引するとナイロ・キンタナ(モヴィスター チーム)が遅れ、トーマス、フルーム、デュムランの三つ巴のままタイム差なしでフィニッシュ。ログリッチェが8秒タイムを縮め、キンタナは10秒、バルデは14秒、マーティンは1分43秒タイムを失った。

「今までの競技人生で一番の勝利だ!名だたるスペイン人選手(2005年マルコス・セラーノ、2010年ホアキン・ロドリゲス)が勝利したこの地で勝てたことは誇らしい」(フライレ勝利後インタビュー)

第14ステージ結果

1 オマール・フライレ(アスタナ プロチーム/スペイン)in 04h 41'57''
2 ジュリアン・アラフィリップ(クイックステップフロアーズ/フランス)at 00'06''
3 ジャスパー・ストゥイヴェン(トレック・セガフレード/ベルギー)at 00'06''
4 ペーター・サガン(ボーラ・ハンスグローエ/スロバキア)at 00'12''
5 ダミアーノ・カルーゾ(BMCレーシングチーム/イタリア)at 00'17''
6 シモン・ゲシェケ(チームサンウェブ/ドイツ)at 00'19''
7 ニコラ・エデ(コフィディス、ソリュシオンクレディ/フランス)at 00'19''
8 リリアン・カルメジャーヌ(ディレクトエネルジー/フランス)at 00'23''
9 ダリル・インピー(ミッチェルトン・スコット/南アフリカ)at 00'30''
10 トーマス・デヘント(ロット・ソウダル/ベルギー)at 00'37''

個人総合順位

1 ゲラント・トーマス(チーム スカイ/イギリス)in 58h 10'44''
2 クリス・フルーム(チーム スカイ/イギリス)at 01'39''
3 トム・デュムラン(チームサンウェブ/オランダ)at 01'50''
4 プリモシュ・ログリッチェ(チーム ロットNL・ユンボ/スロベニア)at 02'38''
5 ロメン・バルデ(AG2R/フランス)at 03'21''
6 ミケル・ランダ(モヴィスター チーム/スペイン)at 03'42''
7 ステフェン・クライスヴァイク(チーム ロットNL・ユンボ/オランダ)at 03'57''
8 ナイロ・キンタナ(モヴィスター チーム/コロンビア)at 04'23''
9 ヤコブ・フグルサング(アスタナ プロチーム/デンマーク)at 06'14''
10 ダニエル・マーティン(UAEチームエミレーツ/アイルランド)at 06'54''
・・・
11 アレハンドロ・バルベルデ(モヴィスター チーム/スペイン)at 09'36''
12 ボブ・ユンゲルス(クイックステップフロアーズ/ルクセンブルク)at 09'53''
13 イルヌール・ザカリン(チーム カチューシャ・アルペシン/ロシア)at 10'01''

ポイント賞

1 ペーター・サガン(ボーラ・ハンスグローエ/スロバキア)437 pts
2 アレクサンドル・クリストフ(UAEチームエミレーツ/ノルウェー)170 pts
3 アルノー・デマール(グルパマ・エフデジ/フランス)133 pts

山岳賞

1 ジュリアン・アラフィリップ(クイックステップフロアーズ/フランス)90 pts
2 ワレン・バルギル(チーム フォルテュネオ・サムシック/フランス)70 pts
3 セルジュ・パウエルス(チーム ディメンションデータ/ベルギー)63 pts

新人賞

1 ピエール・ラトゥール(AG2R/フランス)in 58h 28'12''
2 ギヨーム・マルタン(ワンティ・グループゴペール/フランス)at 02'27''
3 エガン・ベルナル(チーム スカイ/コロンビア)at 06'16''

チーム総合順位

1 モヴィスター チーム(スペイン)in 175h 13'05''
2 バーレーン・メリダ(バーレーン)at 10'16''
3 チーム スカイ(イギリス)at 19'40''

敢闘賞

198 ジャスパー・ストゥイヴェン(トレック・セガフレード/ベルギー)

第14ステージのリタイア

82 パトリック・ベヴィン(BMC/ニュージーランド)

第14ステージ:ハイライト動画

第15ステージ 7月22日 (日) 午後8:55~深夜2:15 / J SPORTS 4 [区間] ミヨー ~ カルカッソンヌ 181.5km / 「マイヨ・ヴェール狙いの逃げ」が生まれる予言

ステージ詳細

■コースの特徴
翌日は待ちに待った2回目の休息日。しかも800kmの移動を伴った1回目とは違って、今回はフィニッシュ地カルカッソンヌに留まるため、本物の休養を取ることができる。だからこそ多くの選手たちが、翌日のことを考えずに、果敢なアタックを試みるに違いない。開催委員長は「マイヨ・ヴェール狙いの逃げ」が生まれるだろうと予言する。

逃げ出すチャンスはいくつも用意されている。「世界一高い橋」を誇るミヨーからスタートを切ると、小さな上りが立て続けに3つ登場する(うち1つは3級峠)。64.5km地点では2級コル・ド・シー山頂を通過。その後は60kmに渡って下り基調ながらも、やはり延々に上ったり下ったりの繰り返しだ。

気になる中間ポイントはフィニッシュ手前60km。過去2回ツールでポイント賞を持ち帰ったローラン・ジャラベールの生誕地、マザメにて小さなスプリントは争われる。さらにこの町から1級ピック・ド・ノール峠への登坂へと取り掛かる。中央山塊の最南端に位置する「黒い山」の頂きは、ツールでは史上初登場ながら、やはり過去2回ツールで山岳賞を持ち帰った「ジャジャ」の練習路である。

登坂距離12.3km、平均勾配6.3%のピック・ド・ノール峠で、果たして「上れるスプリンター」たちは被害を最小に食い止められるか。標高1205mの山頂から、フィニッシュ地カルカッソンヌまでは、40kmもの長いダウンヒルが待っている。

■高低差図高低差図
J SPORTS編集部

J SPORTS 編集部

 

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