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サイクル ロードレース コラム 2018年7月19日

【ツール・ド・フランス2018 第11ステージ結果速報】圧倒的な強さを見せたチーム スカイ、度肝を抜くゲラント・トーマスの逆転区間優勝!

ツール・ド・フランス by J SPORTS 編集部
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圧倒的な強さを見せたゲラント・トーマス

圧倒的な強さを見せたゲラント・トーマス

アルプス3連戦2日目はアルベールヴィルを出発する108.5km、超級山岳2つ、2級と1級を1つづつ登る獲得標高4,000m超えの試練のステージ。スタート地点から11.5kmの位置に中間スプリントポイントがあるため、逃げグループの中にマイヨ・ヴェール着用中のペーター・サガン(ボーラ・ハンスグローエ)の姿が見える。

5選手での先頭グループ、サガン、ダミアーノ・カルーゾ(BMCレーシングチーム)、ワレン・バルギル(チーム フォルテュネオ・サムシック)、ダニエル・ナバーロ(コフィディス、ソリュシオンクレディ)、ロメン・シカール(ディレクトエネルジー)の背後には山岳賞ジャージ着用のジュリアン・アラフィリップ(クイックステップフロアーズ)など大人数が追走している。中間スプリントポイントをサガンが先頭通過で20ポイント獲得、超級ビザンヌ峠に入るとサガンのみペースダウンした。

追走が先頭グループに追いつき40人で山頂を目指す、アラフィリップとバルギル、ティージェイ・ヴァンガーデレン(BMCレーシングチーム)らが抜け出し、アラフィリップが先頭通過、メイン集団とのタイム差は6分ついている。下りで先頭3人と追走グループがジョイントし31人で超級プレ峠へ。チーム フォルテュネオ・サムシックの牽引で先頭グループは登坂し、メイン集団ではモヴィスター チームがペースアップをはかり、リゴベルト・ウラン(チームEFエデュケーションファースト・ドラパック・p/bキャノンデール)やマイヨ・ジョーヌ着用中のグレッグ・ヴァンアーヴェルマート(BMCレーシングチーム)はついていけなくなった。

山頂まで3.7kmの地点でアレハンドロ・バルベルデ(モヴィスター チーム)がメイン集団から抜け出し、先頭グループから降りてきたマルク・ソレル(モヴィスター チーム)と一緒に先を急ぐ。バルギルが山頂を先頭通過し、2級コルメ・ド・ロズラン峠で先頭グループは14人にまで減少、引き続きチーム フォルテュネオ・サムシックが淡々とペースを刻み山頂を目指している。メイン集団ではヴィンチェンツォ・ニバリ、フランコ・ペッリツォッティ(共にバーレーン・メリダ)がペースをあげるとラファル・マイカ(ボーラ・ハンスグローエ)はついていけなくなり、先頭グループまでのタイム差は3分台まで縮まった。

バルギルが2級山岳を先頭通過し19kmの長いダウンヒルへ、追走グループのマティアス・フランク(アージェードゥゼール・ラ・モンディアル)がコースアウトするも大事には至らなかった。長い下りを利用してトム・デュムラン(チームサンウェブ)がメイン集団から抜け出し、先行していたバルベルデ、ソレルにジョイント。

フィニッシュ地点ラ・ロジエール峠、バルギル、カルーゾ、アマエル・モワナール(チーム フォルテュネオ・サムシック)、ミケル・ニエベ(ミッチェルトン・スコット)、ミカエル・ヴァルグレン(アスタナ プロチーム)の5選手がたどり着くとメイン集団ではチーム スカイがペースアップ、イルヌール・ザカリン(チーム カチューシャ・アルペシン)やヤコブ・フグルサング(アスタナ プロチーム)がついていけなくなった。追走グループからはナバーロとヘスス・エラダ(コフィディス、ソリュシオンクレディ)が抜け出し先頭グループに追いついた。

残り距離9kmでニエベが単独先頭に躍り出ると一路ゴールを目指す。ペースアップで人数を減らしたメイン集団からゲラント・トーマス(チーム スカイ)が飛び出すと、残り距離4kmでダニエル・マーティン(UAEチームエミレーツ)もアタック、クリス・フルーム(チーム スカイ)だけがついていく。トーマスが先行していたデュムランとカルーゾに追いつき、ニエベがフラムルージュを抜けるとフルームがフラムルージュの遥か手前からロングアタック。残り距離600mでトーマスも加速し200m後にはニエベを抜き去りその勢いのままフィニッシュラインに飛び込んだ、2着にはデュムラン、3着にフルームが入り失意のニエベは5着フィニッシュとなった。

トーマスは総合1位に順位を上げマイヨ・ジョーヌを手に入れた。総合2位にはフルームが6位から、3位にはデュムランが11位から大幅ジャンプアップしている。攻撃に出たバルベルデは敢闘賞を手に入れたものの3位から23位まで順位を落とし、昨年総合2位だったウランは30分以上のタイム差がひらいてしまった。

また、マーク・カヴェンディッシュ、マーク・レンショー(共にチーム ディメンションデータ)マルセル・キッテル(チーム カチューシャ・アルペシン)がタイムアウト、規定時間内にゴールできなかったため失格となった。

「競技人生の中でも最高のステージになった、明日はマイヨ・ジョーヌを楽しみたい(リーダーはフルームだよ)」(トーマス勝利後インタビュー)

第11ステージ結果

1 ゲラント・トーマス(チーム スカイ/イギリス)in 03h 29'36''
2 トム・デュムラン(チームサンウェブ/オランダ)at 00'20''
3 クリス・フルーム(チーム スカイ/イギリス)at 00'20''
4 ダミアーノ・カルーゾ(BMCレーシングチーム/イタリア)at 00'22''
5 ミケル・ニエベ(ミッチェルトン・スコット/スペイン)at 00'22''
6 ダニエル・マーティン(UAEチームエミレーツ/アイルランド)at 00'27''
7 ヘスス・エラダ(コフィディス、ソリュシオンクレディ/スペイン)at 00'57''
8 ロメン・バルデ(AG2R/フランス)at 00'59''
9 ヴィンチェンツォ・ニバリ(バーレーン・メリダ/イタリア)at 00'59''
10 ナイロ・キンタナ(モヴィスター チーム/コロンビア)at 00'59''
・・・
11 プリモシュ・ログリッチェ(チーム ロットNL・ユンボ/スロベニア)at 00'59''
12 ステフェン・クライスヴァイク(チーム ロットNL・ユンボ/オランダ)at 01'07''
13 ミケル・ランダ(モヴィスター チーム/スペイン)at 01'47''
15 イルヌール・ザカリン(チーム カチューシャ・アルペシン/ロシア)at 01'58''
23 アレハンドロ・バルベルデ(モヴィスター チーム/スペイン)at 03'30''
26 ヤコブ・フグルサング(アスタナ プロチーム/デンマーク)at 03'53''
28 アダム・イェーツ(ミッチェルトン・スコット/イギリス)at 04'42''
36 バウケ・モレマ(トレック・セガフレード/アメリカ)at 11'29''
36 ラファル・マイカ(ボーラ・ハンスグローエ/ポーランド)at 11'29''
111 リゴベルト・ウラン(チームEFドラパック・p/bキャノンデール/コロンビア)at 26'07''

個人総合順位

1 ゲラント・トーマス(チーム スカイ/イギリス)in 44h 06'16''
2 クリス・フルーム(チーム スカイ/イギリス)at 01'25''
3 トム・デュムラン(チームサンウェブ/オランダ)at 01'44''
4 ヴィンチェンツォ・ニバリ(バーレーン・メリダ/イタリア)at 02'14''
5 プリモシュ・ログリッチェ(チーム ロットNL・ユンボ/スロベニア)at 02'23''
6 ステフェン・クライスヴァイク(チーム ロットNL・ユンボ/オランダ)at 02'40''
7 ミケル・ランダ(モヴィスター チーム/スペイン)at 02'56''
8 ロメン・バルデ(AG2R/フランス)at 02'58''
9 ナイロ・キンタナ(モヴィスター チーム/コロンビア)at 03'16''
10 ダニエル・マーティン(UAEチームエミレーツ/アイルランド)at 03'16''
・・・
11 アレハンドロ・バルベルデ(モヴィスター チーム/スペイン)at 04'28''
12 ヤコブ・フグルサング(アスタナ プロチーム/デンマーク)at 04'53''
13 イルヌール・ザカリン(チーム カチューシャ・アルペシン/ロシア)at 04'58''
15 ボブ・ユンゲルス(クイックステップフロアーズ/ルクセンブルク)at 05'50''
16 アダム・イェーツ(ミッチェルトン・スコット/イギリス)at 05'51''
22 ラファル・マイカ(ボーラ・ハンスグローエ/ポーランド)at 13'19''
23 バウケ・モレマ(トレック・セガフレード/アメリカ)at 13'45''
30 リゴベルト・ウラン(チームEFドラパック・p/bキャノンデール/コロンビア)at 31'03''

ポイント賞

1 ペーター・サガン(ボーラ・ハンスグローエ/スロバキア)339 pts
2 フェルナンド・ガビリア(クイックステップフロアーズ/コロンビア)218 pts
3 ディラン・フルーネウェーヘン(チーム ロットNL・ユンボ/オランダ)132 pts

山岳賞

1 ジュリアン・アラフィリップ(クイックステップフロアーズ/フランス)61 pts
2 セルジュ・パウエルス(チーム ディメンションデータ/ベルギー)49 pts
3 ワレン・バルギル(チーム フォルテュネオ・サムシック/フランス)40 pts

新人賞

1 ピエール・ラトゥール(AG2R/フランス)in 44h 18'02''
2 ギヨーム・マルタン(ワンティ・グループゴペール/フランス)at 02'03''
3 エガン・ベルナル(チーム スカイ/コロンビア)at 07'35''

チーム総合順位

1 モヴィスター チーム(スペイン)in 133h 09'11''
2 バーレーン・メリダ(バーレーン)at 01'37''
3 チーム スカイ(イギリス)at 05'45''

敢闘賞

78 アレハンドロ・バルベルデ(モヴィスター チーム/スペイン)

第11ステージのリタイア

131 マーク・カヴェンディッシュ(チーム ディメンションデータ/イギリス)
135 マーク・レンショー(チーム ディメンションデータ/オーストラリア)
144 マルセル・キッテル(チーム カチューシャ・アルペシン/ドイツ)

第11ステージ:ハイライト動画

第12ステージ 7月19日 (木) 午後6:45~深夜2:15 / J SPORTS 4 [区間] ブール=サン=モーリス・レ・ザルク ~ アルプ・デュエズ 175.5km / アルプス最難関ステージ

ステージ詳細

■コースの特徴
アルプス3連戦の最終日。選手たちの行く手には、アルプス特有の標高2000m級巨大峠が2つ立ちはだかる。なんと1日の通算登坂距離は65km以上、累計獲得標高は5000mを超える!また「つづら折り」で有名な山も2つ登場する。ヘアピンカーブのトータルは17+21=38だ。

イタリアとの国境からほんの15kmほどの町ブール・サン・モーリスから、アルプス最難関ステージは走り出す。最初に取り掛かるのが超級マドレーヌ峠の、全長25.3kmの長い山道。標高2000m地点まで上り詰めた後は、当然ながら、全長19.8kmの長い下りも待っている。

下りきった後には2級モンヴェルニエをこなす。2005年にツールの仲間入りを果たしたインパクトの強い「17のつづら折り」は、今回は巨大2峠の間に挟み込まれた。登坂距離3.4%と短く、平均8.2%と勾配がキツく、しかも道幅が極めて狭いアタッカー向き激坂の直後には、超級クロワ・ド・フェール峠の長い長い上りが待っている。全長29kmという気の遠くなりそうな山道の果てには、今ツールのアルプス最高標高地点2067mへ到達する。

そこからまたしても29kmという長い長いダウンヒルを経て、ついにステージはクライマックスを迎える。ラルプ・デュエズの「21のつづら折り」と、全長13.8kmの山道に詰めかけた100万もの自転車ファンたちとが、新たな伝説の誕生を見届ける。「山頂でマイヨ・ジョーヌを着ていたものは、パリでもマイヨ・ジョーヌを着ている」という法則が、今年も適応されるだろうか。

■高低差図高低差図
J SPORTS編集部

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