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【ツール・ド・フランス2018 第9ステージ結果速報】休息日前に脱落者続出、狂気と混乱の石畳ステージは復活のデゲンコルブが区間勝利!
ツール・ド・フランス by J SPORTS 編集部第1週目のポイントになると事前から予想されていた石畳ステージ、アクチュアルスタート直後から激しいアタックがかかるが、集団のスピードが上がり抜け出せる選手が出てこない。時速60km/h前後の超高速巡航で7kmほど走った地点で集団落車が発生、リッチー・ポート(BMCレーシングチーム)とホセホアキン・ロハス(モヴィスター チーム)がリタイアとなった。
その時点で先行していたオマール・フライレ(アスタナ プロチーム)、ジェローム・クザン、ダミアン・ゴーダン(共にディレクトエネルジー)、トーマス・デヘント(ロット・ソウダル)、アントワン・トルホーク(チーム ロットNL・ユンボ)の5選手と、追走していたチャド・ハガ(チームサンウェブ)、レイナールド・イョンスファンレンスブルク(チーム ディメンションデータ)、オリヴィエ・ルガック、ニコラ・エデ(共にコフィディス、ソリュシオンクレディ)、リリアン・カルメジャーヌ(ディレクトエネルジー)の5選手がジョイント、先頭グループが形成された。
最初の石畳区間に入ると先頭グループのトルホークがパンク、3分後に突入したメイン集団ではロメン・バルデ(アージェードゥゼール・ラ・モンディアル)に最初の災難が訪れる。この日バルデは3度のパンクに見舞われ、タイヤ&バイク交換を繰り返しながらメイン集団にくらいつき最終的に34秒遅れでゴール。トラブル最多となったが最小タイムで抑えることができたのは不幸中の幸いだった。
中間スプリントポイントはデヘントが先頭通過、メイン集団ではペーター・サガン(ボーラ・ハンスグローエ)が争わずに5ポイントを獲得。エガン・ベルナル(チーム スカイ)が石畳区間終わりで単独落車をすると今ステージ優勝候補のニキ・テルプストラ(クイックステップフロアーズ)も落車。メカニカルトラブルでアルテュール・ヴィショ(グルパマ・エフデジ)、ローラン・ピション(チーム フォルテュネオ・サムシック)などがチームカーのサポートを待った。
アスファルト区間では遅れた選手たちがメイン集団まで復帰するも、石畳区間に入るとトラブルで集団は分断される。石畳巧者のヴィンチェンツォ・ニバリ(バーレーン・メリダ)なども一時期遅れたが集団復帰することができた。クリス・フルーム(チーム スカイ)もミケル・ランダ(モヴィスター チーム)もリゴベルト・ウラン(チームEFエデュケーションファースト・ドラパック・p/bキャノンデール)もポートの代わりにエースに任命されたティージェイ・ヴァンガーデレン(BMCレーシングチーム)も落車し、最終的にフルーム以外は集団に戻れなかった(フルーム含むメイン集団は+27秒でフィニッシュ)。ランダは34秒、ウランは1分55秒、ヴァンガーデレンは5分47秒遅れてフィニッシュ。またジュリアン・アラフィリップ(クイックステップフロアーズ)は12分以上タイムを失っている。
残り距離20kmでこの日敢闘賞のゴーダンらの逃げグループを吸収し、ボーナスタイムポイントをグレッグ・ヴァンアーヴェルマート(BMCレーシングチーム)が先頭通過で3秒獲得。第2セクター悪名高き「カンファナン=ペヴェル(4つ星)」でヴァンアーヴェルマート、イヴ・ランパルト(クイックステップフロアーズ)、ジョン・デゲンコルブ(トレック・セガフレード)の3選手が抜け出すことに成功。サガンやトム・デュムラン(チームサンウェブ)、アレハンドロ・バルベルデ(モヴィスター チーム)はフィリップ・ジルベールやボブ・ユンゲルス(共にクイックステップフロアーズ)、ジャスパー・ストゥイヴェン(トレック・セガフレード)のペースダウンに阻まれ追いかけることができない。
フラムルージュをデゲンコルブが先頭で通過しゴール前800m、激しい牽制がおこりペースダウンしたまま残り200m、前に出されていたデゲンコルブがスプリントを開始するとヴァンアーヴェルマートとランパルトも踏み込んだが、デゲンコルブのスプリント力には歯が立たなかった。2年半前の練習中の交通事故以降、大きな勝利に恵まれなかったデゲンコルブが嬉しいツール区間初勝利を手に入れた。
「長い間この1勝をずっと待ち望んでいた、ひどくつらい時間だったからより素晴らしい、いつも信じてくれているチームに感謝している」(デゲンコルブ勝利後インタビュー)
「自分にとってはよい一週目と言えるけど、ポートがリタイアしてしまったのは非常に残念。しかし、これからも大いなる挑戦がチームにはある」(ヴァンアーヴェルマート、レース後インタビュー)
第9ステージ結果
1 ジョン・デゲンコルブ(トレック・セガフレード/ドイツ)in 03h 24'26''
2 グレッグ・ヴァンアーヴェルマート(BMCレーシングチーム/ベルギー)at 00'00''
3 イヴ・ランパルト(クイックステップフロアーズ/ベルギー)at 00'00''
4 フィリップ・ジルベール(クイックステップフロアーズ/ベルギー)at 00'19''
5 ペーター・サガン(ボーラ・ハンスグローエ/スロバキア)at 00'19''
6 ジャスパー・ストゥイヴェン(トレック・セガフレード/ベルギー)at 00'19''
7 ボブ・ユンゲルス(クイックステップフロアーズ/ルクセンブルク)at 00'19''
8 アンドレ・グライペル(ロット・ソウダル/ドイツ)at 00'27''
9 エドヴァルド・ボアッソンハーゲン(チーム ディメンションデータ/ノルウェー)at 00'27''
10 ティモティ・デュポン(ワンティ・グループゴペール/ベルギー)at 00'27''
・・・
35 ミケル・ランダ(モヴィスター チーム/スペイン)at 00'34''
36 ロメン・バルデ(AG2R/フランス)at 00'34''
59 リゴベルト・ウラン(チームEFドラパック・p/bキャノンデール/コロンビア)at 01'55''
85 ティージェイ・ヴァンガーデレン(BMCレーシングチーム/アメリカ)at 05'47''
108 ジュリアン・アラフィリップ(クイックステップフロアーズ/フランス)at 12'24''
136 エガン・ベルナル(チーム スカイ/コロンビア)at 16'09''
個人総合順位
1 グレッグ・ヴァンアーヴェルマート(BMCレーシングチーム/ベルギー)in 36h 07'17''
2 ゲラント・トーマス(チーム スカイ/イギリス)at 00'43''
3 フィリップ・ジルベール(クイックステップフロアーズ/ベルギー)at 00'44''
4 ボブ・ユンゲルス(クイックステップフロアーズ/ルクセンブルク)at 00'50''
5 アレハンドロ・バルベルデ(モヴィスター チーム/スペイン)at 01'31''
6 ラファル・マイカ(ボーラ・ハンスグローエ/ポーランド)at 01'32''
7 ヤコブ・フグルサング(アスタナ プロチーム/デンマーク)at 01'33''
8 クリス・フルーム(チーム スカイ/イギリス)at 01'42''
9 アダム・イェーツ(ミッチェルトン・スコット/イギリス)at 01'42''
10 ミケル・ランダ(モヴィスター チーム/スペイン)at 01'42''
・・・
12 ヴィンチェンツォ・ニバリ(バーレーン・メリダ/イタリア)at 01'48''
13 プリモシュ・ログリッチェ(チーム ロットNL・ユンボ/スロベニア)at 01'57''
14 バウケ・モレマ(トレック・セガフレード/アメリカ)at 01'58''
15 トム・デュムラン(チームサンウェブ/オランダ)at 02'03''
17 ロメン・バルデ(AG2R/フランス)at 02'32''
19 イルヌール・ザカリン(チーム カチューシャ・アルペシン/ロシア)at 02'42''
21 ナイロ・キンタナ(モヴィスター チーム/コロンビア)at 02'50''
22 リゴベルト・ウラン(チームEFドラパック・p/bキャノンデール/コロンビア)at 02'53''
24 ダニエル・マーティン(UAEチームエミレーツ/アイルランド)at 03'22''
30 ティージェイ・ヴァンガーデレン(BMCレーシングチーム/アメリカ)at 06'05''
49 ジュリアン・アラフィリップ(クイックステップフロアーズ/フランス)at 13'59''
ポイント賞
1 ペーター・サガン(ボーラ・ハンスグローエ/スロバキア)299 pts
2 フェルナンド・ガビリア(クイックステップフロアーズ/コロンビア)218 pts
3 ディラン・フルーネウェーヘン(チーム ロットNL・ユンボ/オランダ)132 pts
山岳賞
1 トームス・スクウィンシュ(トレック・セガフレード/ラトビア)6 pts
2 シルヴァン・シャヴァネル(ディレクトエネルジー/フランス)4 pts
3 ディオン・スミス(ワンティ・グループゴペール/ニュージーランド)4 pts
新人賞
1 ソーレン・クラークアンデルセン(チームサンウェブ/デンマーク)in 36h 09'00''
2 トマ・ブダ(ディレクトエネルジー/フランス)at 07'00''
3 ピエール・ラトゥール(AG2R/フランス)at 07'37''
チーム総合順位
1 クイックステップフロアーズ(ベルギー)in 109h 02'46"
2 モヴィスター チーム(スペイン)at 04'51''
3 ミッチェルトン・スコット(オーストラリア)at 05'58''
敢闘賞
185 ダミアン・ゴーダン(ディレクトエネルジー/フランス)
第9ステージのリタイア
76 ホセホアキン・ロハス(モヴィスター チーム/スペイン)
81 リッチー・ポート(BMCレーシングチーム/オーストラリア)
146 トニー・マルティン(チーム カチューシャ・アルペシン/ドイツ)
第9ステージ:ハイライト動画
第10ステージ 7月17日 (火) 午後7:50~深夜2:30 / J SPORTS 4 [区間] アヌシー ~ ル・グラン=ボルナン 158.5km / 超級峠の山頂には未舗装路が待ち構える
■コースの特徴
大会1回目の休息日を利用して、800kmもの長距離移動を敢行し、ツール・ド・フランス一行がついにアルプスへとたどり着いた。大会10日目で迎える初の難関山岳ステージ。コース上には1級峠が3つ、超級峠が1つ登場する。なにより超級峠の山頂には……未舗装路が待ち構える!
休みでほんの少し崩れたリズムを取り戻すため、まずはヨーロッパで一番透明度の高いアヌシー湖のほとりをぐるりと4分の3周回。さらに小さな4級峠で軽く足慣らしすると、スタートから約30km、1級クロワ・フリ峠(登坂距離11.3km、平均勾配7%、最大12.5%)からいよいよ本格的な山登りを始める。
続いて登場する超級グリエール峠こそが、今ステージ最大の目玉だ。ツール初登場の同山は登坂距離6km、平均勾配11.2%ととてつもなく厳しい。しかも山頂を越えた直後も、道はすぐには下らない。第二次世界大戦中に多くのレジスタンス運動家が命を落とし、巨大な記念碑が立つ高原地帯を、緩やかに上り続ける。そこでは1.8kmにも渡って、小石混じりの土の道が伸びている。
フィニッシュ手前90kmで未舗装路を通過し、谷間を駆け抜けた選手たちは、ラスト40kmから立て続けに1級ロム峠(8.8km、8.9%)、1級コロンビエール(7.5km、8.5%)を攻める。その山頂からフィニッシュ地ル・グラン・ボルナンまでの14.5kmの高速ダウンヒルで、アルプス初日は締めくくられる。
■高低差図J SPORTS 編集部
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