【ツール・ド・フランス2018 第1ステージ結果速報】ラスト10kmから波乱の展開で総合勢が遅れる！区間勝利はツールデビューのガビリア！

ガビリアがツールデビューでステージ勝利！

今年、ツール・ド・フランスのグランデパールとなったのはヴァンデ県のノワールムーティエ島。有名なパッサージュ・デュ・ゴワではなくノワールムーティエ橋からフランス本土へと渡る。快晴の中、0キロ地点でケヴィン・ルダノワ（チーム フォルテュネオ・サムシック）、ジェローム・クザン（ディレクトエネルジー）、ヨアン・オフレド（ワンティ・グループゴペール／この日の敢闘賞）の3選手がファーストアタックで飛び出し、176選手による3週間の戦いの幕が切って落とされた。

レース開始から1時間は平均時速46.2km/hで進み、スプリンターを抱えるチームのアシスト選手らがメイン集団をコントロール、先頭グループとのタイム差は3～4分程度をキープ。懸念された海風の影響もみられず、落車したローソン・クラドック（チームEFエデュケーションファースト・ドラパック・p/bキャノンデール）が治療を受けながらプロトンは進む。

中間スプリントポイントはクザン、ルダノワ、オフレドの順番で通過し、メイン集団の先頭はフェルナンド・ガビリア（クイックステップフロアーズ）、アンドレ・グライペル（ロット・ソウダル）、クリストフ・ラポルテ（コフィディス、ソリュシオンクレディ）の順でポイントを獲得。続く4級山岳ポイントはルダノワが先頭通過し、今ツール最初の山岳ジャージを確定させた。

今年、第9ステージまで導入されたタイムボーナスポイントをクザン、オフレド、オリバー・ナーセン（アージェードゥゼール・ラ・モンディアル）が獲得した直後、メイン集団で落車が発生。アルノー・デマール（グルパマ・エフデジ）やリッチー・ポート（ビーエムシー レーシングチーム）、アダム・イェーツ（ミッチェルトン・スコット）などが巻き込まれ分断された。残り距離9km地点ではエガン・ベルナル（チーム スカイ）が単独で落車、立て続けにクリス・フルーム（チーム スカイ）がコースアウトし、ナイロ・キンタナ（モヴィスター チーム）はメカニカルトラブルでフルームのグループからさらに遅れた。

人数が絞られ小さくなったメイン集団はゴールまでの距離をひたすら詰める。ルクセンブルクチャンピオンジャージを纏ったボブ・ユンゲルス（クイックステップフロアーズ）が先頭でフラムルージュを抜け、ニキ・テルプストラ、イヴ・ランパルト（ベルギーチャンピオンジャージ）、フィリップ・ジルベール、マクシミリアーノ・リケーゼ（共にクイックステップフロアーズ）の隊列から完璧なタイミングで発射したガビリアがペーター・サガン（ボーラ・ハンスグローエ）やマルセル・キッテル（チーム カチューシャ・アルペシン）らを寄せ付けず、初日のゴールスプリントを制した。ガビリアはツール・ド・フランスデビュー戦にしてステージ勝利、初日マイヨ・ジョーヌ（総合個人順位）、マイヨ・ヴェール（ポイント賞）、マイヨ・ブラン（ヤングライダー賞）を獲得した。

落車などで後方に取り残されたポート、イェーツ、フルームは51秒遅れ、ベルナル、キンタナは1分以上遅れてのフィニッシュ、波乱の幕開けとなった。

「ツール・ド・フランスという特別なレースで勝ててとても嬉しい、明日マイヨ・ジョーヌ着て走るのが楽しみ」（ガビリア勝利後インタビュー）

第1ステージ結果

１　フェルナンド・ガビリア（クイックステップフロアーズ／コロンビア）in 04h 23'32''
２　ペーター・サガン（ボーラ・ハンスグローエ／スロバキア）at 00'00''
３　マルセル・キッテル（チーム カチューシャ・アルペシン／ドイツ）at 00'00''
４　アレクサンドル・クリストフ（UAEチームエミレーツ／ノルウェー）at 00'00''
５　クリストフ・ラポルテ（コフィディス、ソリュシオンクレディ／フランス）at 00'00''
６　ディラン・フルーネウェーヘン（チーム ロットNL・ユンボ／オランダ）at 00'00''
７　マイケル・マシューズ（チームサンウェブ／オーストラリア）at 00'00''
８　ジョン・デゲンコルブ（トレック・セガフレード／ドイツ）at 00'00''
９　ヤコブ・フグルサング（アスタナ プロチーム／デンマーク）at 00'00''
10　ラファル・マイカ（ボーラ・ハンスグローエ／ポーランド）at 00'00''
・・・
83　リッチー・ポート（BMCレーシングチーム／オーストラリア）at 00'51''
84　アダム・イェーツ（ミッチェルトン・スコット／イギリス）at 00'51''
91　クリス・フルーム（チーム スカイ／イギリス）at 00'51''
112　ナイロ・キンタナ（モヴィスター チーム／コロンビア）at 01'15''
113　エガン・ベルナル（チーム スカイ／コロンビア）at 01'15''
130　ピエール・ラトゥール（AG2R／フランス）at 02'11''
173　アルノー・デマール（グルパマ・エフデジ／フランス）at 06'23''

個人総合順位

１　フェルナンド・ガビリア（クイックステップフロアーズ／コロンビア）in 04h 23'22''
２　ペーター・サガン（ボーラ・ハンスグローエ／スロバキア）at 00'04''
３　マルセル・キッテル（チーム カチューシャ・アルペシン／ドイツ）at 00'06''
４　オリバー・ナーセン（AG2R／ベルギー）at 00'09''
５　アレクサンドル・クリストフ（UAEチームエミレーツ／ノルウェー）at 00'10''
６　クリストフ・ラポルテ（コフィディス、ソリュシオンクレディ／フランス）at 00'10''
７　ディラン・フルーネウェーヘン（チーム ロットNL・ユンボ／オランダ）at 00'10''
８　マイケル・マシューズ（チームサンウェブ／オーストラリア）at 00'10''
９　ジョン・デゲンコルブ（トレック・セガフレード／ドイツ）at 00'10''
10　ヤコブ・フグルサング（アスタナ プロチーム／デンマーク）at 00'10''
・・・
83　リッチー・ポート（BMCレーシングチーム／オーストラリア）at 01'01''
84　アダム・イェーツ（ミッチェルトン・スコット／イギリス）at 01'01''
91　クリス・フルーム（チーム スカイ／イギリス）at 01'01''
112　ナイロ・キンタナ（モヴィスター チーム／コロンビア）at 01'25''
113　エガン・ベルナル（チーム スカイ／コロンビア）at 01'25''
130　ピエール・ラトゥール（AG2R／フランス）at 02'21''
173　アルノー・デマール（グルパマ・エフデジ／フランス）at 06'33''

ポイント賞

１　フェルナンド・ガビリア（クイックステップフロアーズ／コロンビア）63 pts
２　ペーター・サガン（ボーラ・ハンスグローエ／スロバキア）37 pts
３　マルセル・キッテル（チーム カチューシャ・アルペシン／ドイツ）24 pts

山岳賞

１　ケヴィン・ルダノワ（チーム フォルテュネオ・サムシック／フランス）1 pts

新人賞

１　フェルナンド・ガビリア（クイックステップフロアーズ／コロンビア）in 04h 23'22''
２　ディラン・フルーネウェーヘン（チーム ロットNL・ユンボ／オランダ）at 00'10''
３　トマ・ブダ（ディレクトエネルジー／フランス）at 00'10''

チーム総合順位

１　クイックステップフロアーズ（ベルギー）in 13h 10'36"
２　アスタナ プロチーム（カザフスタン）at 00'00''
３　ボーラ・ハンスグローエ（ドイツ）at 00'00''

敢闘賞

215　ヨアン・オフレド（ワンティ・グループゴペール／フランス）

第1ステージのリタイア

なし

第1ステージ：ハイライト動画

第2ステージ 7月8日 (日)午後8:55～深夜02:00 / J SPORTS 4 [区間]　ムイユロン＝サン＝ジェルマン～ラ・ロシュ＝シュル＝ヨン 182.5km / ステージ終盤には2度のスプリント機会が待ち受ける

■コースの特徴
第1次大戦でフランスを勝利に導いた首相ジョルジュ・クレマンソーと、第2次世界大戦で北アフリカ戦線を率いたラトル・ド・タシニー元帥という、フランスが誇る2人の「勝利の父」を生んだムイユロン＝サン＝ジェルマンから、勝利を目指して選手たちは走り出していく。

ヴァンデ県で過ごす2日目もまた、スプリンター向けのステージが用意された。スタートから28km地点で4級峠を1つ越えたら、あとは起伏も山岳ポイントも存在しない。ひたすら平坦な道が続く。代わりに大きくぐるりと半円を描くコース上には、方向変換が幾度も登場する。もしも一帯に強い風が吹き荒れた場合は、この方向変換を利用して、大胆に分断を仕掛けるチームが現れるかもしれない。

前日同様、ステージ終盤には2度のスプリント機会が待ち受ける。1つ目が132km地点の中間ポイント、2つ目が168.5kmのボーナスポイントだ。このフィニッシュ手前14kmのボーナスポイントは、もしもコツコツ収集すれば、早速2日目からマイヨ・ジョーヌ効果を発揮する可能性あり。

当然ながらスプリンターにとって一番大切なのは、ステージ優勝を懸けたスプリント。マイヨ・ヴェールやマイヨ・ジョーヌのことも考えつつ、フィニッシュラインへ向けて、上手く力を残しておかねばならない。