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バスケットボール コラム 2026年8月27日

【8月26日開催:オータムリーグ・レポート】早稲田大のキャプテン城戸賢心、2年以上苦しんだ右ひざのケガから復活

バスケットボールコラム by 青木 崇
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早稲田大のキャプテンを務める城戸賢心(福岡第一・4年)は、2年生から3年生にかけて右ひざのケガに悩まされていた。現在も決して万全な状態ではないが、30分以上プレーできるまでに回復している。オータムリーグ前のAUBL(アジアン・ユニバーシティ・バスケットボール・リーグ)では、台湾の国立政治大を相手に29分29秒間のプレーで14点をマークしていた。

国士舘大とのオータムリーグ開幕戦、城戸は34分6秒まで出場時間を伸ばし、14点、9リバウンドというダブルダブルに迫る活躍。3Q途中まで一進一退の展開が続き、国士舘大を引き離すことに苦労していた早稲田大だったが、4Qになると城戸が決めたジャンパーと2本の3Pによって、85対69とリードを広げたのである。

「この3年間、プレーできる時間が少なかったというか、ほぼなかったです。復帰して今日のようにハッスルしてチームにいい影響をもたらしているところはものすごくプラスで、ガードとしても感謝しています」

こう語ったのは、司令塔で城戸と同級生の下山瑛司(中部大第一・4年)。松本秦(洛南・2年)とともに厳しいマークを受ける三浦健一(洛南・4年)も、「ものすごく心強い」と城戸の復活を喜んだ。特にディフェンスでの存在感が、チームにとってプラスになると実感している。

「2年間ずっと出られなくて、1年生の時には不甲斐ないプレーで2部に落ちてしまったから、最後にかける思いをすごく持って準備してきました」と話す城戸は、高校時代に定評のあったシュート力に加え、国士舘大戦ではリバウンドでの貢献度が高かった。声だけでなく手を使って何度も指示を出すなど、ディフェンスのコミュニケーションでもチームを牽引。4Qに勝利へ大きく前進する2本の3Pは、リハビリを頑張ってきたご褒美と言えるものだった。

「練習をケガでやっていなかった時に、フォームからもう1回確認しました。今の早稲田のバスケットはスリー(を決める)というのがあるので、自分もそこに加わらなければいけないと思い、練習してきました」

 

大学で最後のオータムリーグ開幕戦、城戸は早稲田大に欠かせない重要な選手であることを証明した。リーグ戦2連覇と悲願のインカレ制覇を目指すチームに何をもたらしたいかという問いに対しては、決してあきらめることなくリハビリを頑張った自身の復活に意味を持たせたいという。

「ケガをしても帰ってくることができる。あきらめなければ、何回も練習して努力が実るということと。自分たちは小さいチームですけど、それでも戦えることを後輩たちに見せられたらと思っています」

決まらなくてもショットを打ち続け、白鴎大を勝利に導いた八重樫


神奈川大との初戦、白鴎大は試合開始から6分弱で4点とオフェンスが苦戦。網野友雄コーチが日本代表のスタッフ、境アリームがウィリアム・ジョーンズカップ出場で離脱していた影響もあり、攻防両面でリズムをつかめなかった。もちろん、神奈川大がフィジカルなディフェンスをしていたことも、得点が伸びなかった一因でもある。

今季キャプテンとなった八重樫ショーン龍(仙台大附属明成・4年)は、U17とU19のワールドカップを経験しているシューター。白鴎大ではショットで好不調の波が出てしまうことが多く、神奈川大戦の前半も6本すべてがリングを弾いていた。

29対26とリードして後半を迎えたが、3Q5分6秒に4ファウルとなってベンチに下がった小川瑛次郎(羽黒・3年)と交代で出てきた八重樫は、8本中0本となかなかショットが決まらない。神奈川大に逆転され、39対42となった3Q残り1分50秒でタイムアウトを取った網野コーチは、八重樫に3Pショットを打たせるセットプレーを指示する。

「本人にはキャッチ&シュートをまず打ってほしいというのがある。どんな形でも点を取ればいいのではなく、そこの1本を決めてくれたのがよかった」という言葉は、網野コーチが八重樫を信頼している証。南澤空(実践学園・3年)のドライブからキックアウトパスをもらった八重樫は、その期待に応えて左ウイングから3Pを成功。これでショットの感覚を取り戻すと、4本の3Pを含め、試合終了までの11分20秒でチーム最多の14点をマークしたのである。

「コーチ陣やチームメイトがしっかり(ショットを)打ち切れと言ってくれたので、やはりそこは自分の仕事なので、打ち続けることが大事でした」

こう語った八重樫に対し、網野コーチは「あれが決まっていなかったら、どうなっていたかわからなかったです」と振り返ったのも決して不思議ではない。試合は62対57で白鴎大が勝利したが、4Q終盤まで1ポゼッション差と追いつかれる可能性があった展開。キャプテンを務めるシューターが持ち味を発揮したことは、この一戦の勝負を分けたと言えよう。

明治大、大東文化大との接戦を制す

ウィリアム・ジョーンズカップに参戦するなど、オータムリーグ直前まで日本代表の活動に関わっていた武藤俊太朗(開志国際・4年)を休ませながらも、明治大は開幕戦でスプリングトーナメントに続いて大東文化大を撃破した。

明治大は試合開始から4分半で3点、1Q2分27秒で6対15というスロースタートを切った。しかし、流れを変えたのは、ベンチから出てきた齋藤翔太(土浦日本大・3年)。1Q終了時にブザービーターの3Pを決めると、2Qにはドライブから3本連続でフィニッシュするなど、前半だけで14点をマーク。齋藤のステップアップによって、明治大は何とか10点差以内で前半を終えることができた。

8点を追って迎えた後半、3Q序盤で14点差をつけられたが、塚田大聖(土浦日本大・4年)がリバウンドを奪うと、一気にドライブを仕掛け、スピンムーブから得点。その後は塚田の持ち味である3Pショットが当たりだし、3Qだけで3本を決めるなど11点をマーク。ディフェンスでも大東文化大をラスト2分間で無得点に抑えた結果、54対49と逆転に成功して3Qを終えた。

4Qは僅差で大東文化大が追う状況が続く中、2点リードで迎えた残り17秒、齋藤がフリースロー2本とも外してしまう。しかし、塚田がオフェンシブ・リバウンドを奪うと、そのままジャンプショットを決めて74対70。試合終了間際に大東文化大にフィールドゴールを決められたが、2点差で競り勝った。

「今日は噛み合わない時間帯が長く非常に苦しい内容でしたが、齋藤と塚田のシュートに救われた試合でした」と田中智也コーチが振り返ったように、前半で明治大に流れをもたらした齋藤がゲーム最多の24点、10リバウンドのダブルダブルを達成。塚田は5本の3Pショットを含む21点と勝利に貢献した。

大東文化大は近怜大成(仙台大附属明成・2年)と三浦悠太郎(仙台大附属明成・1年)が14点ずつをマーク。近とンジャイ・パプ・ンデリセク(八王子学園八王子・1年)のツインタワーを生かしてインサイドで優位に立ちたかったが、明治大のフロントラインがそれをさせなかった。齋藤、塚田、石川晃希(宇都宮工・3年)、鬼澤伸太朗(福岡大附属大濠・4年)が上級生としての意地を見せ、最後までフィジカルに戦い続けたことが勝利につながった。

文:青木崇

青木 崇

青木 崇

NBA専門誌「HOOP」の編集者からフリーのバスケットボールライターとなる。NBAファイナル、NCAAファイナル4、世界選手権などビッグイベントの取材や執筆活動を行なっている。

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