【日本航空高等学校 石川】チームメイトとのコミュニケーションで苦労しながらも、全国で1勝できるチームに成長する原動力となったブレッシング | 高校バスケ ウインターカップ2023

元々アメリカへの留学を希望していたブレッシングだが、ビザの問題から高校2年の時に日本へ来ることを決断。しかし、文化の違いと言葉の壁に苦労し、来たばかりの頃はホームシックにもかかっていた。橋田コーチはブレッシングが来日したばかりの頃を次のように振り返る。

「一番最初来たときはやっぱりホームシックになった時期もありましたし、日本人の子たちとコミュニケーションなかなか取れなかったりというのがあったことでも、言葉の壁というのは一つ大きかったのかなと思います」

石川県外から入学した日本人選手たちと一緒の寮生活を続ける中で、橋田コーチを筆頭としたスタッフとの話し合いだけでなく、ブレッシング自身から積極的な声かけをすることによって、チーム内における関係性を高めることができたという。橋田コーチが「少し時間はかかりましたけど、3年生なったときはもう国の違いとか、言葉の違いとか乗り越えて3年生仲良くなってくれたのかなと思います」と話したように、4Qでブレッシングがルーズボールを奪おうとしてフロアにダイブした後、チームメイトたちがすぐに駆け寄って立ち上がらせようとしたシーンは、その象徴と言えるものだった。

69対86のスコアで札幌山の手に敗れた日本航空石川だが、「インターハイに行けるはずし、ウインターカップにも行けるとみんなに言い続けてきました。私の学校がウインターカップに出るのはこれが初めてです。だから、私の学校にとってはとても大きなことなんです」と語ったように、ブレッシングはチームがここまで辿り着いたことを誇りに感じている。将来プロ選手として活躍できるように、卒業後は日本国内の大学に進む予定だという。

文：青木崇