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バスケット ボール コラム 2022年5月19日

全文公開!Bリーガー独占インタビュー:ジャスティン・キーナン(群馬クレインサンダーズ #40)

B.LEAGUEコラム by 青木 崇
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ジャスティン・キーナン(群馬クレインサンダーズ #40)

昨季群馬クレインサンダーズのB1昇格に大きく貢献したジャスティン・キーナンは、今季もフィジカルの強さを生かしたインサイド、レベルアップしている3Pショットなど、得点源の一人として活躍した。シーズン途中でひざをケガして戦列離脱してしまうと、その期間の群馬は1勝7敗と大苦戦したことでも、キーナンがいかにチームにとって重要な選手か理解できるだろう。34歳のベテランになったが、3Pショット成功率と平均アシストではBリーグの4年間でベストの数字を残しており、今後も質の高いプレーで勝利に貢献する選手としての活躍が期待できそうだ。(5月17日取材)

Q 日本で4年目のシーズンが終わりました。秋田ノーザンハピネッツで2シーズンB1を経験しましたが、群馬クレインサンダーズの一員として過ごした今シーズンはどんな印象を持ちましたか?
「我々にとってはいいシーズンだったと思います。フロントスタッフ、チームメイト、コーチ陣というみんなの努力があったことを学べました。B1に昇格して臨むシーズンということでは、秋田でもリーグ全体から敬意を払ってもらえるようにするといった様々な経験をしています。ファンやリーグに対しても、我々がB1に相応しいチーム、組織であることを示していると思います」

Q 故障で離脱する時期もありましたが、今季のプレーに関しての印象は?
「不運なことにひざと左手の親指をケガしてしまいましたし、コロナによってチームとしての活動が停止するという影響も受けました。そんなことがありましたけど、自分も含めてチームは成長したと思います。開幕当初は自分もチームもいいスタートを切りましたが、ひざの故障から復帰してから少し調子を落としましたが、シーズンの終わりにかけてはいい感じでプレーができました。(アメリカに帰国して)家に戻ることを楽しみにしていますし、体調回復に最善を尽くしながら次のシーズンで戻ってきたいです。今季終盤のパフォーマンスを来季は最初から発揮し、維持していきたいです」

Q 3Pショット成功率42.1%と平均3.5アシストが日本でのキャリアにおいて最高の数字でした。プロ選手としてのキャリアを今後も継続していくうえで、プレーの幅が広がったという点でプラスになったと考えていますか?
「もちろん。歳を重ねていく以上、フィジカル面で以前やっていたことを続けるのは困難です。ショットの精度を上げ、ディフェンスがどうなのかを判断し、正しいパスを出すというのは、間違いなく今後のキャリアに生きると思います」

Q マイケル・パーカー選手とトレイ・ジョーンズ選手とはこの2年で素晴らしいケミストリーを構築しました。彼らとの相性がいい理由はなぜでしょうか?
「オフコートでのつながりが大きいと思います。一緒に出かけることもよくありますし、素晴らしい友人関係を築いています。コート上でのプレーとなればお互いのことを理解していますし、時にはボディランゲージを読むこともします。自分のミスショットが続いたとき、トレイやマイク、アキ(チェンバース)がよく話しかけてくれます。友達として彼らを尊敬していますので、そういったことがとても助けになっています。だからもっとよくなると思いますし、彼らのことは本当に気に入っています。来季どう成長するかがとても楽しみです」

Q すでに4シーズン過ごしたわけですが、Bリーグの競争レベルについてはどう感じましたか?
「ここでの競争レベルは気に入っています。シーズンを重ねるごとに上がっていますし、プレーの強度も上がっていると思います。不運なことですが、コロナによって多くの選手が影響を受けましたが、プレーの質は落ちていません。だから、素晴らしい選手がたくさんプレーしていることを示しています。このリーグはテンポが速いだけでなく、とても強靭なところもあります。私はそのことをとても気に入っていますし、今後もレベルは上がっていくでしょう」

Q 日本に来てからのカルチャーショックで最も印象的だったものはどんなことですか?
「アメリカから来日したわけですが、No.1は様々なルールでした。無礼であってはならないし、絶対にルールを破らないということなどを学ぼうとしました。とんでもないなと感じてしまったのは、ルールが場所にとって違ったり変わったりすること。秋田にいたときと群馬で過ごすのでは、何かと違いがありました。そういったことを学ぶのが、私にとっては最大のカルチャーショックでした」

Q 過去にプエルトリコ、アルゼンチン、メキシコというラテンアメリカの国プレーしてきましたが、日本での生活がこれらの国と少し違い、快適だと感じる部分はどんなところですか?
「それらの国でやっていたときは独身で、家族がいませんでした。今は来日しているガールフレンドとの間に2人の子どもがいます。最大の違いは安全性というところと、家族が快適に過ごせるということです。日本の人たちからはすごく歓迎され、いろいろと助けてもくれました。私が遠征に出たとしても、家族のことでいろいろと心配せずに済んでいます」

Q 琉球ゴールデンキングスのアレン・ダーラム選手はあなたと同じミシガン州グランドラビッズ出身で、とても仲がいいと聞いています。彼といつ出会い、どんな感じで親交を深めていったのですか?
「人生のほとんどと言っていいくらい前から知っていて、6歳か7歳のころから彼とプレーしていました。グランドラピッズにあるフープシティという古い体育館で出会ったのですが、我々は同じ時期に育ったのです。それ以降は、一緒にプレーすることも対戦することもありました。以前の対決に加えて、彼が滋賀(レイクスターズ)でプレーしていた時にも自分は負けたから0勝2敗になりましたが、今季一つ勝つこと(11月13日に100対94で琉球に勝利)ができたのはうれしかったですね」

Q 日本にはあなたが先に来日したわけですが、ダーラム選手とは同じエリアで育っただけでなく、小さな大学でプレーした後にプロとして日本で活躍していることでも共通しています。あなたにとってどんな意味がありますか?
「大きな意味があると思います。育った地域の人たちの多くは、我々がプロのバスケットボール選手として長くプレーできると思っていなかったでしょう。アレンは最高にいいヤツと言えますし、彼と私は(グランドラピッズで育った)同年代のバスケットボール選手の中で最も高いレベルまで到達したと思えるから、大きな意味があるのです。有名な大学に行かなかったとしても、時間をかけて努力し続ければ、なりたい自分になれることを示していると思います」

Q ダーラム選手とキーナン選手だけでなく、パーカー選手も小さな大学(エバーグリーン・ステイト大)出身で、日本ですごいキャリアを過ごしていると思えませんか?
「間違いない。マイケルは鉄人です。今季まったく欠場しなかったし、ケガもないからまるでスーパーマンのようです。年(40歳)をとっていますけど、依然として高いレベルのプレーをしています。毎日コートに出て全力を出し切ることをあの年齢で続けるのは大変だとわかっているから、私はそれができる彼をすごく尊敬しています」

Q 群馬のファンに対して何か伝えたいことがあればお願いします。
「継続して応援してくれたことを心から感謝します。特に今季はいろいろ大変なことに直面しましたけど、それらを乗り越えたシーズンの終盤には、チケット完売という試合もありました。ホームだけでなく、アウェイでもサポートに時間を費やしてくれた彼らに改めて感謝したいです。これからも応援し続けてもらえたらうれしいですし、来季はもっといいシーズンを過ごしるように頑張ります」

Q 最後に、この24時間でちょこっとだけ幸せだったこと、何かありましたか?
「(新潟アルビレックスBB戦で)脱臼した指をX線検査した結果、何も異常がなかったことと、MRIで検査した肩もすべて陰性とまったく問題なかったことです。健康であるとが分かったことが、ちょっとした幸せでした」

文:青木 崇

【Bリーガーインタビュー】

【Bリーガーインタビュー】群馬クレインサンダーズ 40番 PF/C ジャスティン・キーナン(取材日:2022年5月17日)

青木 崇

青木 崇

NBA専門誌「HOOP」の編集者からフリーのバスケットボールライターとなる。NBAファイナル、NCAAファイナル4、世界選手権などビッグイベントの取材や執筆活動を行なっている。

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