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バスケット ボール コラム 2022年3月16日

全文公開!Bリーガー独占インタビュー:松脇圭志(三遠ネオフェニックス #14)

B.LEAGUEコラム by 青木 崇
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松脇圭志(三遠ネオフェニックス #14)

富山グラウジーズから三遠ネオフェニックスに移籍した今季、松脇圭志は攻防両面でチームに欠かせない存在になっているのは、22.5分という平均出場時間がチームの日本人選手で最長ということでも明らか。高校時代にディフェンスをレベルアップさせ、ウイングでプレーする外国籍選手とのマッチアップでも負けないフィジカルの強さを3x3での経験で身につけたことが、B1選手として活躍できる礎になっている。持ち味であるシュート力を武器に、今季の松脇は得点面での貢献度を上げたいという思いを込めて、残りのシーズンに挑むつもりだ。(3月14日の練習後に取材)

Q 三遠への移籍1年目はチームとしてなかなか厳しいシーズンになっています。シーズン途中のヘッドコーチ交代は自身初の経験だと思いますが、この変化が起きたことによってもたらされたプラス材料はありますか?
「去年始まったときからディフェンスのチームという話をしていたんですけど、考え方というのが僕を含めて変わってきたところが一番です。ディフェンスのチームと言っても点を取られていることが多かったので、その部分を改善していこうという意識を変えていけたかなと思います」

Q 今の三遠は特別指定選手を含める7人が25歳以下です。この世代が今後のチームを引っ張っていかなければならないと思いますが、チーム内での競争レベルをあげることの重要性を実感しながら過ごせていますか? 言える範囲で何かエピソードがあれば、教えていただけますか?
「練習中からバチバチやっているところが一番だと思います。ファウルになるときもありますけど、そのくらいのレベルで自分たちフォワード陣だったり、ガード陣もディフェンスのプレッシャーをかけているので、すごくいいことだと思っています」

Q 昨季富山グラウジーズでチャンピオンシップを戦った経験を持っていることからすれば、1年目でも自分がよりチームを牽引しなければという思いはありますか?
「去年は本当に周りにやってもらっていたという感じが強かったので、今回は僕がやらなければいけないと思うことも多くあります。僕がもっと攻めたほうがいいということを周りからも言われるので、その部分は去年より遥かに意識してやっています」

Q 今季好調な名古屋ダイヤモンドドルフィンズにアウェイで勝ったことは、残りのシーズンに向けてどんな意味がありますか?
「名古屋に勝ったのもそうなんですけど、僕たち的には相手どうこうじゃなく、まずは自分たちがやるかやらないかという話だと思います。そこの部分で相手は関係なしに、(ヘッドコーチ代行の清水)大志郎さんが言っていたことを体現できた試合だったかなと思うので、これが次につなげられるようにしたいです。次の試合がまた大事になってきますし、もっといいバスケットができると思うので、それをやっていきたいです」

Q 松脇選手が2ケタ得点をした試合で三遠は3勝しています。フィジカルなディフェンスだけでなく、元々シュート力に自信を持っていたはずですが、得点をより貪欲に狙うという意識が今まで以上に高まっているということですか?
「はい、そうですね。さっきも言いましたけど、去年はやってもらうことが多かったですけど、やはり自分が点を取らなければいけないという意識はあります。去年よりもシュートの本数を増やしていこうとずっと思っていて、空いたら打つとか、ドライブに行けるときに行くとか、そういう部分は意識していますが、まだまだ波というか、決めているときは決めているけど、入っていないときにまったく入っていないとか点を取っていないという状況があるので、そこをもっと平均で取れるようにしていきたいと思っています」

Q 今季チームメイトとなったサーディ・ラベナ選手についてどんな印象をお持ちですか?
「すごい素質を持っていて、とても明るい人です。本当に練習中から結構やられることが多いですし、サーディ自体を止めることに苦労します。身体も強いですし、結構いい勉強になると思うので、自分が止められるように練習中から頑張っています」

Q 3x3で東京五輪を目指した時期がありました。この経験はプロ選手としてどう活かされていると思いますか?
「やっていたときはテクニックも大事ですけど、それ以上に当たりの激しいスポーツなので、当たりの部分で大学生からBリーグに入ってきたときでも、外国人選手やプロ選手に対する当たりとかはそこまで心配するほどではなかったので、スリーバイをやっていてよかったことかなと思います」

Q 土浦日本大学高校時代にディフェンス力を鍛えられたそうですが、プロのレベルでも役立っているなと思えるところは?
「本当にディフェンスに関しては基礎の基礎を教えてもらって、まったくできなかったディフェンスをディフェンスができると言われるようになったのは高校時代のおかげなので、そこの部分では本当に(土浦日本大学高校)行ってよかったなという思いが今でもあります」

Q 高校最後の試合は、八村塁選手がいた明成(現仙台大附属明成)高校とのウインターカップ決勝でした。現在Bリーグでプレーする選手がチームメイトにいるというタレントの揃ったチームで過ごした3年間はどんなものでしたか?
「実際僕的にはもっとタレントを揃えたチームがあったので、そんな中で勝てるかどうか全然わかりませんでした。最後勝てたときはうれしかったですけど、本当に今考えたら結構(タレントが)揃っていた代だと思うので、僕たちが結果(ウインターカップ準優勝)を出せてよかったと思います」

Q 西福岡中のときも全中決勝で八村選手と対戦しました。松脇選手にとって彼はどんな存在ですか?
「今では考えられないくらいのところにいるので、僕が中学校のときにやった塁とはまったく違う存在になっていますね」

Q 手の届かないところへ行ってしまった感じですか?
「そうですね。同世代ですけど日本のトップ選手ですし、NBAで活躍しているので、手が届かないレベルまで行ってますかね…」

Q 中学時代の鶴我隆博コーチ(現ライジングゼファーフクオカ取締役育成部長)は、数多くの選手を育成してきた実績があります。鶴我コーチから学んだことやプレーしていてよかったと思えるような、何か印象に残っていることはありますか?
「ディフェンスが高校で、オフェンスに関しては中学で鍛えてもらったというか、シューターとして最初に使ってもらったのが鶴我先生でした。そのときからずっとシュートを打ち続けることや外しても打っていけと言われていたので、今のオフェンスの原点と言えばそこになると思います」

Q 残りのシーズンで自分が選手としてこうなりたいと思えることはありますか?
「得点面でもっと安定したいということや、平均で2ケタ取れるような選手になりたいと思っています。オフェンスだけではなくディフェンスも大事ですけど、平均して点が取れるようにしたいと思っています」

Q 三遠でプレーしていてよかったなと思えることは?
「(富山での)去年とはまったく違うバスケットをしていると思うので、本当に学ぶ部分が多いと思います。実際勝てていないですけど、去年は周りに頼んでも勝てるような状況が多かったので、その部分で今後は自分がやらなければならないという責任感だったり、点を取らなければいけないという気持ちが去年よりも本当に増えたと思います。シュートに対する攻める姿勢もまったく違うと思うので、その部分ではここでやっていてよかったなと思います」

Q 最後の質問になります。この24時間でちょっとだけ幸せだったこと、何かありますか?
「結構深刻な話というか、結構考えていたんですけど、今ロシアとウクライナのあれ(紛争)があって、SNSとか見ているとスポーツ選手も何日か前には競技をやっていましたけど、今はできなくなって軍に入ったという話を聞いていると、僕たちはこうやってまだバスケができている状況です。普通に生きていられることもすごく幸せですし、プラスしてバスケができることは幸せということが、この24時間というわけではないですけど、ニュースとかを見ていて改めて思うようになりました」

文:青木 崇

【Bリーガーインタビュー】

【Bリーガーインタビュー】三遠ネオフェニックス 14番 SG 松脇 圭志(取材日:2022年3月14日)

青木 崇

青木 崇

NBA専門誌「HOOP」の編集者からフリーのバスケットボールライターとなる。NBAファイナル、NCAAファイナル4、世界選手権などビッグイベントの取材や執筆活動を行なっている。

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