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遠藤善(新潟アルビレックスBB #34)
帝京長岡高出身の遠藤善は、プロとしての1年目を地元の新潟アルビレックスBBで迎えることになった。シュート力と非凡な身体能力を武器に、滋賀レイクスターズ戦でのプレシーズンゲームでは21点を記録。特別指定選手として入団した大阪エヴェッサでの経験を糧に、今季どんな活躍をするのか注目したいガードだ。(9月15日に取材)
Q 昨季大阪エヴェッサでB1デビューを果たしましたが、今季はプロとして故郷の新潟でプレーする機会が巡ってきました。契約が決まった時の心境はどんなものでしたか?
「新潟でプレーしたいという気持ちがあったので、無事に決まって一番にうれしいという気持ちが出てきました」
Q 5月9日の三河戦で12点を奪いました。この試合は自分がB1でも十分やれるという自信を得るきっかけになりましたか?
「そうですね。ずっとプレータイムがなく、この試合でやっとプレーすることができて、シュートだったり、ドライブだったり、いろいろな面で通用するんじゃないかなと感じることができました」
Q シュート力が最大の武器で、滋賀レイクスターズとのプレシーズンゲームでは21点を奪うなど、持ち味を存分に発揮できたと思います。チーム内における自分の役割は何だと感じていますか?
「やはり、3Pだったり、スピードがあるので自分がドライブしてキックアウトだったり、ドライブからファウルをもらうプレーだったり、スピードを生かしたプレーと3Pかなと思います」
Q 現時点で最もレベルアップしたいと思う部分は?
「3Pの確率を上げることと、フィニッシュのバリエーションを増やすことですね」
Q B1で戦い抜くうえで、自身にとって最大のチャレンジになると思うことはどんなことでしょうか?
「まず、身長が小さいほうだと思うので、そこをどう頭を使ってプレーするか、自分のストロングポイントを活かしてプレーすることを心がけて、という感じですかね」
Q 帝京長岡高でも日本体育大でもシックススマンとしてプレーすることが多かったと思います。先発で出たいという気持ちは常に持っているはずですが、シックススマンとして出ることの魅力や難しさを話してもらえますか?
「チームの流れが悪い時に出て、流れを変えられる選手ということを目指してシックススマンをやっていて、その部分はいいところだと思います。ずっとベンチにいていきなり(プレーする)というので、毎試合毎試合活躍できるかまだわからないので、そこがメリットとデメリットかなと思います」
遠藤善(新潟アルビレックスBB #34)
Q 地元新潟出身のシューターということでは、池田雄一選手が大先輩になります。チームに合流してから彼から学んだことや、一緒に練習して印象に残っていることはありますか?
「3P力だったり、オフボールの動きだったり、リバウンドのポジションの取り方、あとはディフェンスが目を離したところでの自分の動きだったりとか、本当にいいタイミングで池田さんはやっているので、そういったところを盗ませてもらおうかなと思っています」
Q 帝京長岡へ入学した当初は170cmだったそうですが、3年間で182cmまで身長が伸びました。これがいろいろな意味でチャンスをモノにするきっかけ、要因になったと思いますが、多くの部員がいるチームの中で出場機会を得るための競争は激しかった中で、バスケットボールに取り組むうえで大事にしてきたことは何ですか?
「入学した時から周りがみんな特待生で入ってきている中で、自分は本当にそういうのに入っていないので、とりあえず“だれにも負けない”というか、そういう気持ち、常に競争心を持ってやって、どんどん上のヤツらを引きずり落とすという感じでやっていました」
Q B1でもそのメンタリティでどんどん上に上がっていこうということですか?
「そうですね、はい。負けず嫌いなので、そういう気持ち、競争力を持ってやっていきます」
Q 遠藤選手の中で、この人との出会いや存在によって今の自分があるという方はいますか?
「柴田(勲)先生ですね、帝京長岡高校の。自分は2年の途中までずっと試合に出ていなくて、それこそ身長や身体能力が上がってきたところで使ってもらえるようになって、3年生になったら結構厳しいことも大分言われたんですけど、自分のためを思って言ってくれているのと、気持ちを強くしてプレーさせてくれた方なので、感謝しています」
Q 帝京長岡がインターハイで準優勝したことについてどう感じましたか?
「今年のチームはほぼ毎日練習に参加させてもらっていて、大分いいメンバーが揃い、留学生も他の高校と比べても飛び抜けていい感じだったので、そんなに行くとは思っていなかったんですけど、本当に強いなと思いました」
Q 一緒に練習したということで、よりうれしかった部分がありますか?
「そうですね。3週間くらい一緒に練習させてもらったので」
Q ファンの皆さんには、今シーズンの新潟のどこを見てもらいたいと思いますか?
「トランジションバスケをチームの軸としてやっているので、速い展開のバスケットになると思います。そういうところだったり、3Pだったり、あとはディフェンスのハードワークを見てもらえたらなと思っています」
Q 今シーズンに向けた意気込みをお願いします。
「若さを活かしてエネルギーを持ってプレーすることと、スピードと3Pでチームを勢いづけて、CS(チャンピオンシップ)出場を目指して頑張っていきたいと思っています」
Q 最後に、この24時間でちょこっとだけ幸せだったこと、何かありましたか?
「自分はレコードを買いまして、それが昨日届いて音楽を聴けたのが幸せでした。レコードプレーヤーとレコードを買って、それが両方届きました。1990年代から2000年代のアメリカのヒップホップです」
文:青木 崇
【Bリーガーインタビュー】
新潟アルビレックスBB 34番/SG 遠藤善(取材日:2021年9月15日)
青木 崇
NBA専門誌「HOOP」の編集者からフリーのバスケットボールライターとなる。NBAファイナル、NCAAファイナル4、世界選手権などビッグイベントの取材や執筆活動を行なっている。
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