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1月15日の新潟アルビレックスBB戦から31日付で契約解除となったトーマス・ウィスマンに代わって采配を振るっていた福田将吾が、2月1日から正式に横浜ビー・コルセアーズのヘッドコーチとなった。指揮した7試合での成績は2勝5敗だが、勝利は中地区首位の川崎ブレイブサンダースと西地区首位の大阪エヴェッサから手にしたもの。負け試合はすべて7点差以内と、粘り強く戦えるようになっている。
ウィスマンが指揮していたころからの変化として、ペイントの外から打つロング2の本数は明らかに減少。NBAや昨年のワールドカップでもはっきりしたオフェンスの傾向として、ペイント内にアタックすることといかにオープンで3Pを打たせることが増えている。横浜はウィスマン指揮下で平均15.7本を打っていたが、20本打った新潟戦を除くと、福田コーチになってからのここ6試合の平均は7.5本と半減。その一方で、2日の大阪戦では今季最多となる12本の3Pを成功させている。福田コーチは試合後次のように語っている。
「元々うちは3Pのアテンプト(試投数)が多くないチームだったというのがあって、ロング2と言われるペイントでもない3Pでもない真ん中あたりの一番非効率的なシュートと言うのですが、そこのシュート、逆に言うとディフェンスはあそこで打たせろというのがどこのチームも目標にしていると思うんです。そのシュートの基本データを取ると1試合に20本近くあったんですね。そうではなくペイント内にアタックして、ペイント内で打つか3Pにするかというところをはっきり分けていたので、そこは選手が表現してくれているのかなと感じています」
ペイントへのアタックということでは、ガード陣とジェームズ・サザランドとのピック&ロール、フィジカルの強いレジナルド・ベクトンがポストアップから仕掛ける形がベースと構築されている。大阪との2連戦については、うまく機能していた時間帯が多かった。福田コーチは3Pシュートを40本打ったことについて「今回に関しては、アテンプトが多すぎた面があるので、そこをどう調整していくかが今後の課題になりますね」と反省したものの、ボールと選手が活発に動いた結果から3Pシュートを打つ本数が多くなったのであれば、あまり気にする必要はないのではないか?
横浜の平均73点という数字はB1で15位だが、3Pシュートの成功数次第でもう少し上昇する可能性を秘めている。勝てる試合を落とすパターンが多かった横浜だが、福田コーチになってからの戦いぶりは今後の巻き返しに期待を寄せたくなる内容。次はディフェンスのいいアルバルク東京とのアウェイ戦になるが、心身両面でタフに40分間戦うことができれば、チャンスは十分にあるのではないか…。
文:青木 崇
青木 崇
NBA専門誌「HOOP」の編集者からフリーのバスケットボールライターとなる。NBAファイナル、NCAAファイナル4、世界選手権などビッグイベントの取材や執筆活動を行なっている。
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