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【2018-19 B.LEAGUE NOTEBOOK 16】千葉の連勝は14でストップ。しかし、この敗戦に対するネガティブな要素はなし
B.LEAGUEコラム by 青木 崇前半での20点差を3Q途中で1点差まで詰め寄ったものの、同じ相手に4連敗はできないという栃木ブレックスの意地と危機感が、千葉ジェッツの連勝を14で止めた理由と言っていいだろう。大野篤史コーチは試合後、シンプルに「完敗です」という言葉で記者会見をスタートさせた。しかし、その表情にイライラした感じはなく、むしろサバサバしているように見えた。
14連勝と天皇杯制覇によって得たチームの成長、プロセスについて質問したところ、大野コーチは「我慢できるようになりましたし、なかなか力があっても14連勝はできない。マインドセットをしっかり持ってきたってところはすごく評価できますし、選手にも“14連勝することができたのは、君たちがしっかりマインドセットして、どういう相手でも、いついかなる時でもしっかりゲームに集中したおかげだ”ということは伝えました」という言葉を残した。
昨季までの千葉は典型的な先行逃げ切り型で、相手を一気に引き離す力があった一方で、リードされた試合をまくり切る試合があまりないという印象があった。しかし、大野コーチの「我慢できるようになりました」という言葉は、天皇杯決勝で前半の12点差を追いつき、延長で競り勝ったことでも明らか。2月2日の試合も16点リードを逆転され、4Q途中で7点差をつけられた後に再逆転しての勝利は、我慢強さと自信がチーム全体に浸透しているという印象を持った。
3日の栃木戦で連勝が止まったといえ、2Q途中での20点差を1点差まで詰め寄った。富樫勇樹が「ブレックスアリーナで連勝するというのは本当に大変なことだと思うので、今日の負けよりも14連勝、天皇杯を含めて17連勝してきたチーム、チームメイトやスタッフを含め、そっちを1回褒めて、次のステップに進みたいなという気持はあります。今日の試合どうこうはあまり気にしないです」と振り返ったように、この敗戦に対するネガティブな雰囲気は今の千葉にまったくない。
次節の相手は西地区1位の琉球ゴールデンキングス。アウェイ5連戦が1勝4敗に終わったこともあり、琉球が危機感を持って試合開始早々から激しく戦ってくることは明白。そんな相手とのアウェイゲームに臨むということからすれば、千葉は栃木に負けたことをいい教訓にする必要がある。大野コーチはそんな意味をあって、「いい敗戦だったと思います」という言葉を残したのかもしれない。
青木 崇
NBA専門誌「HOOP」の編集者からフリーのバスケットボールライターとなる。NBAファイナル、NCAAファイナル4、世界選手権などビッグイベントの取材や執筆活動を行なっている。
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