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【2018-19 B.LEAGUE NOTEBOOK 6】トランジションで先頭を走り続ける竹内の献身さは栃木が強い理由の一つ
B.LEAGUEコラム by 青木 崇栃木ブレックスといえば、激しいディフェンスからトランジションゲームで得点するのが持ち味。たとえ速攻でフィニッシュできなかったとしても、今季はボールを動かしてのアーリー・オフェンスでシュートを決めるシーンが多い。
そのきっかけを作っている一人が竹内公輔。チームメイトがリバウンドを確保した局面が訪れると、真っ先に先頭を走ることが習慣になっている。相手ビッグマンがディフェンスに戻るのが遅れれば、竹内はペイント内のミスマッチで優位に立てるだけでなく、戻れたとしてもローテーションの遅れを作り出す。
竹内はライジングゼファー福岡との開幕2連戦を欠場するなど、左ひざの痛みと付き合いながらプレーが続いている。しかし、試合を重ねるごとにコンディションが上がっていることは、速攻の機会を作り出そうと走り続ける姿を見れば一目瞭然。今季の栃木が平均3Pシュート成功数でリーグ4位の8.2本という数字を残せているのは、スタッツに出てこない竹内の献身的なプレーがあるからだ。
11月10日の福岡戦、竹内はダンク2本を含む今季最多となる17点をマーク。「自分の活躍は自分で生み出したものではない。それよりもいいディフェンスが結構できてしっかり勝てたのがよかったです」と話したといえ、攻防両面の奮闘は栃木の13勝2敗という好成績につながっている。出場している時間帯の得失点差をチェックしてみると、マイナスだったのは10月13日の富山戦のみで、プラス15以上がすでに3試合あることでも明らかだ。
また、ここ最近の傾向としてあげられるのが、ライアン・ロシターとのホットラインで得点することの多さ。今季スコアラーとしての存在感が戻ってきたロシターに対し、最近はダブルチームでディフェンスする場合が増加している。しかし、竹内はいいタイミングでヘルプしたディフェンダーの背後に動き、ゴール下からレイアップを決めるシーンが何度もあった。
「彼はうちのゴートゥガイなのでダブルチームされることも多い。しっかり自分が助けたいし、毎回トリプルダブルを狙える選手と思うので、しっかりサポートしたいなと思います」と語る竹内とロシターの間には、チームメイトとなって3年目ということもあり、すばらしいケミストリーが構築されている。今後、竹内が攻防両面で貢献度をさらに上げることになれば、栃木はより強いチームとなりうる。と同時に、B1の頂点を奪回するために欠かせない要素の一つと言っていいだろう。
青木 崇
NBA専門誌「HOOP」の編集者からフリーのバスケットボールライターとなる。NBAファイナル、NCAAファイナル4、世界選手権などビッグイベントの取材や執筆活動を行なっている。
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