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【Bリーグ 2018-19第6節 琉球 vs 川崎プレビュー】3連敗の川崎、今季ホームゲームで全勝の琉球に挑む。両軍PGのディフェンスはリーグ屈指
B.LEAGUEコラム by 片岡秀一第6節の注目カードは琉球ゴールデンキングス対川崎ブレイブサンダースだ。
昨シーズン、琉球はB.LEAGUE CSでSEMI FINALまで駒を進めるなど、歴史的な開幕戦を戦った2016年2016年9月22日より、日を追うごとに着々とリーグの中での存在感を増す強豪。今季、7勝1敗で西地区首位。新戦力も多い中で見事なケミストリーを発揮。接戦を勝ち抜く姿は非常に頼もしい。
川崎はB.LEAGUE初年度の最高勝率チームであり、FINAL進出を経験。だが、ここ数試合、の状態は芳しくない。前々節では、A東京の堅守に苦しみ67-89、46-66で敗戦。前節では三遠ネオフェニックスにも55対65とし3連敗。4勝4敗のイーブンになり、地区内順位も3位に下げた。
川崎は、怪我から復帰した大黒柱#22ニック・ファジーカスと新戦力の融合を模索中のような印象を受ける。優勝を成し遂げた2015-16年、NBL最終年は長身でシュート範囲の広いブライアン・ブッチを起用。B.LEAGUE初年度は走力のあるライアン・スパングラー、昨季を共に過ごしたジョシュ・デービスはインサイドへのアタック能力が特徴。高さと上手さを併せ持つファジーカスと絶妙なバランス感覚で勝利を積み上げてきた。
新加入の#21バーノン・マクリンは208cmでインサイドを主戦場とする選手、#31のシェーン・エドワーズは機動力を武器とする万能タイプで、それぞれ異なる特徴を持つ。主力選手の顔触れが大きく変わらない事を強みの一つとする川崎、異なるタイプの選手との特徴を引き出し、コート上で調和を築き、勝利の方程式を導き出す術は過去にも経験済み。
また、北卓也HCを筆頭とするコーチ陣、または、アナリストを務める岩部大輝氏らは様々な観点からチームの現状と可能性を分析をしているはず。最優先事項となる問題点の割り出しや、その解決に向けてフォーカスしているのではないかと推察できる。#7篠山竜青、#0藤井祐眞のリーグ屈指のPGコンビの戦術遂行度と共に、変化に注目したい。
対する、琉球。オフに話題を集めた日本代表クラス選手の移籍加入も、非常に良い調和を見せている。#3並里成の華麗なアシスト、#1橋本竜馬の執拗なディフェンス、#14岸本隆一も変わらない得点力でチームを牽引。各選手ともに出場時間が少なくなった分、強度と精度が増している印象を受ける。対戦相手にとっては大きな脅威となるはずだ。
両チームの対戦では、下記の3点を注目点として挙げたい。
1.安易にズレを作らない琉球のディフェンス
琉球の堅守を支えるのは、抜群の対応力を持つ。川崎にとっては、さらなる課題を突き付けるようなディフェンスになるかもしれない。それを可能にする要因の一つは日本代表での活躍も光るアイラ・ブラウンの存在。ピック&ロールや、オフボールスクリーンに対しては的確なスイッチや声掛けで見事に対応、余計なズレを相手チームに与えない。それは、アイラ選手が強さ、高さ、機動力を兼ね備える為だ。
2.琉球の多彩なオフェンス対川崎の守備戦術
琉球は、並里、岸本両選手のピック&ロール、古川選手らのシューター陣を活かすスクリーンプレーなどを多彩なオフェンスパターンが特徴。ピック&ロールでは、広くスペースを確保。3Pシュートも得意とする大型選手の#12ジェフ・エアーズがトップやコーナーで待機してシュートチャンスを伺いつつ、並里選手と、#40ジョシュ・スコット選手らがゴール下へと積極果敢にアタック。川崎にとっては、#12ジェフ・エアーズ選手をマークする選手のDFをインサイド寄りにするか、アウトサイド寄りにするか、悩みの種。今回の対戦で命運を分ける一つのテーマとなるのではないか。
3.川崎#7篠山・#0藤井、琉球#1橋本、前線からの激しいディフェンス
最後に、川崎の#7篠山、#0藤井、琉球#1橋本の前線からのDFを挙げたい。共にボールマンに対して執拗なプレッシャーを与え、自由を奪うディフェンスが持ち味。例えば、オフェンスの選手がフォーメーションプレーを指示した際のディフェンスに特に注目してはいかがだろうか。上記の選手は、さらにディフェンスの圧力を与え、相手に意図するプレーをさせないように徹底的にプレッシャーを与え、相手チームのオフェンスを困惑させるシーンも多い。BOXスコアには記録されないが、自チームに流れを呼び込む素晴らしいプレーの1つである。本稿筆者は、欧州のバスケットボールリーグや、ワールドカップやオリンピックなど、ナショナルチーム同士の対戦をを数多く観戦するが、高いインテンシティを持つ守備の応酬が繰り広げられている。世界基準のバスケットボールへの志向性を持つB.LEAGUEにとっても、上記選手のディフェンスの執拗さは重要なプレーであると感じている。
琉球は、ここまでホームで3戦全勝で勢いに乗る。川崎への勝利をし、勢いを加速したい所。大歓声の中、アウェーで戦う川崎にとっては序盤戦の正念場だ。
■放送情報
10月27日 (土) 午後3:20 ~ 午後6:00 【生放送】
Bリーグ 2018-19 第6節
琉球ゴールデンキングス vs. 川崎ブレイブサンダース
片岡秀一
埼玉県草加市出身。1982年生まれ。 ゴールドスタンダード・ラボの編集員としてクリニックレポート、記事の企画・編集や、クリニックなどの企画運営をし、EURO Basketball Academy運営も務める。一般社団法人 Next Big Pivot アソシエイトとして、バスケを通して世界を知る!シリーズ 第1回セルビア共和国編では、コーディネーターとして企画運営に携わりモデレーターも務めた。
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