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野球 コラム 2025年6月20日

【広島好き】カープが交流戦で戦う東北楽天ゴールデンイーグルスをいろいろ調べてみた

野球好きコラム by 大久保泰伸
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広島東洋カープvs.東北楽天ゴールデンイーグルス

◆広島東洋カープvs.東北楽天ゴールデンイーグルス(マツダスタジアム)

・6月20日(金)18:00
・6月21日(土)14:00
・6月22日(日)13:00

先発予想は以下の通り。

・6月20日(金)カープ:森下暢仁/イーグルス:早川隆久
・6月21日(土)カープ:床田寛樹/イーグルス:内 星龍
・6月22日(日)カープ:森 翔平/イーグルス:藤井 聖

J SPORTS STADIUM2025

◆みどころ:交流戦5割を懸けた戦い

交流戦もいよいよ最後のカード。5カードを終えて7勝8敗のカープにとって、この3連戦は勝ち越せば交流戦で、勝率5割をキープできる対戦となる。イーグルスとの過去の対戦成績は35勝36敗で、昨年はビジターで2勝1敗、一昨年はホームで1勝2敗と互角の様相だ。

初戦の相手先発となる早川とは、過去に2度の対戦があり、ルーキーイヤーの2021年は6回途中までに2点を奪ったが、投手陣が打たれて勝ち星を献上。2度目の対戦となった昨季は、チームは最終的に勝利したが、早川からは延長10回まで1点も奪えず、放った安打はわずか4安打、11奪三振を喫した。

今季の早川は下半身のコンディション不良からの復帰戦となるが、本来の状態なら大量得点は難しそうだ。カープは森下、床田の左右の両エースでなんとか勝ち越しを決めたいところ。

森下は2021年の対戦で7回途中3失点の内容で勝ち負けなし。床田は2度の対戦で1勝1敗だが、直近の対戦(2022年)では7回を投げて被安打2、1失点の好投で勝ち投手になっている。

イーグルスはここまで防御率1点台のハワードが故障離脱で登板できず、先発ローテの組み替えを余儀なくされている。

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◆今季のイーグルス:故障者続出で出遅れも、得意の交流戦で復活気配

5年ぶりのクライマックスシリーズ進出を目指す今季は、再任となる三木肇新監督にチームの再建を託したが、4月に6連敗を喫するなど、借金生活が続いていた。

交流戦も3カード連続負け越しと波に乗れなかったが、3カード目の中日との第3戦に勝利すると、セ・リーグ首位の阪神に全て1点差で3連勝。続く東京ヤクルト戦も2勝1分と、わずかながら2年連続となる交流戦優勝にも望みを残している。

6月19日終了現在、チーム防御率2.75はパ・リーグ4位の成績で、岸孝之の4勝(防御率3.59)が最高。3勝の内が防御率2.08、瀧中瞭太が2.86。藤井は2勝だが防御率2.09と安定した投球を続けている。

ブルペンは、昨季球団新記録の28試合連続無失点を記録した鈴木翔天が離脱中だが、20試合以上登板の投手では西垣雅矢、加治屋蓮、西口直人と防御率1点台以下の投手が3人おり、西口はいまだ失点ゼロ。他にも藤平尚真、今野龍太、渡辺翔太とコマは揃い、チーム最多の7セーブを挙げているクローザーの則本昂大につなぐ。

一方、打撃陣は5月に平成生まれ初の通算2000安打を達成した浅村栄斗が健在だが、打率.258、5本塁打、24打点と、クリーンアップとしては物足りない数字で、昨季パ・リーグ最多安打の辰己涼介も打率.228と絶不調。

ドラフト1位ルーキーの宗山塁は打率.247と、1年目としてはまずまずの数字を残しているが、この宗山に加入で主に三塁を守ることになった村林一輝が、リーグ2位の打率.317と打線を牽引している。

5月に緊急補強したゴンザレスは8試合で2本塁打と長打力を発揮し、さらに2020年にMLBのアメリカンリーグ・本塁打王のボイトも獲得したが、この3連戦には間に合わない見込みだ。

◆イーグルスの注目選手

・投手:早川隆久

高校、大学と世代ごとの侍ジャパンに選出され、ドラフトでは1位で4球団競合の末、入団した先発左腕。1年目からローテの一角として9勝、昨季は11試合連続クオリティ・スタート、自身6連勝など安定した投球で自身初の2ケタ勝利となる11勝を挙げた。

オフには『プレミア12』日本代表に選出。今季は5月23日に下半身のコンディション不良で登録抹消となったが、6月13日に千葉ロッテとの二軍戦に先発して8回2/3を無失点と好投した。

・野手:村林一輝

高校時代はエースで4番打者。プロ入り後、野手に転向して内野の複数ポジションを守れる守備の名手。代走、守備固めで一軍定着を果たし、プロ9年目の昨季は遊撃のレギュラーとなり、自身初の規定打席到達。

オフには『プレミア12』の日本代表として侍ジャパンに選出された。歌舞伎役者の市川團十郎似でおなじみのナイスガイは、宗山塁が入団した今季は主に三塁を守り、打率3割台をキープするなど好調を維持している。

◆イーグルス所属の広島県、広島の高校出身の選手

・宗山 塁

ポジション:遊撃手
背番号:1
出身地:広島県三次市
経歴:広陵高校→明治大学→東北楽天(2024年ドラフト1位)

広陵高校時代は2度の甲子園出場、明治大学では1年春から遊撃のレギュラーとなり、2年春に首位打者を獲得するなど、歴代7位のリーグ通算118安打をマーク。

大学時代からプロでも一線級のレベルと評された守備と、卓越した打撃センスが評価され、ドラフトでは5球団から1位指名を受けた。背番号「1」で開幕一軍入りを果たすと、開幕戦に2番・遊撃で先発出場してプロ初安打、初打点を記録した。即戦力の期待に違わぬ活躍で、新人王候補の最右翼となっている。

・太田 光

背番号:2
出身地:岡山県倉敷市
経歴:広陵高校→大阪商業大学→ 東北楽天(2018年ドラフト2位)

広陵高校時代は4番・捕手として3年夏の甲子園に出場。大阪商業大学では1年春から正捕手となり、同大学では32年ぶりとなる大学選手権ベスト8進出に貢献した。

ドラフト2位で入団した東北楽天では、1年目から一軍で55試合に出場。2020年にはリーグトップの盗塁阻止率.333をマークするなど、スローイングを含めたインサイドワークには定評がある。2021年に田中将大が東北楽天に復帰した際には、フルネームの字面から「爆笑問題バッテリー」と称された。

・宮森智志

背番号:72
出身地:広島県呉市
経歴:呉商業高校→流通経済大学→ 四国アイランドリーグplus・高知→東北楽天(2021年育成ドラフト1位)

呉商業高校では甲子園未出場で、流通経済大学でも目立った実績がなかったが、四国アイランドリーグplus・高知で好成績を残して育成ドラフト1位で東北楽天に入団。

1年目から二軍のクローザーとなり、同年の7月30日に支配下登録。3試合目の登板でNPB初勝利をマークし、その後も好投を続けて当時の新人記録に並ぶデビューから22試合連続無失点を記録した。今季は2試合に登板したのみで、二軍調整が続いている。

◆カープ所属のイーグルスゆかりの選手・コーチ

・藤井彰人(ヘッドコーチ)

大阪近鉄バファローズ(1999年~2004年)
東北楽天ゴールデンイーグルス(2005年~2010年)
阪神タイガース(2011年~2015年)

福井ミラクルエレファンツ(2016年)
阪神タイガース(2017年~2022年)
広島東洋カープ(2023年~)

現役時代は大阪近鉄バファローズでキャリアをスタートし、東北楽天で6年、阪神タイガースで5年間、準レギュラークラスの捕手として、プロ17年間の通算成績は1073試合出場、打率.236、10本塁打、173打点。

引退後はBCリーグ・福井と阪神でコーチを務めた後、2023年に阪神でチームメイトだった同学年の新井貴浩監督に請われてヘッドコーチに就任した。作戦参謀として「男前」な頭脳が光る。

・三好 匠(内野守備・走塁コーチ)
東北楽天ゴールデンイーグルス(2012年~2019年)
広島東洋カープ(2019年~)

2011年ドラフト3位で入団した東北楽天では、ハイレベルな内野守備に定評があったが、打力不足で2018年の70試合出場が最多だった。

2019年シーズン途中に下水流昂とのトレードでカープに移籍し、守備固めや代走で一軍に欠かせない戦力となった。2023年限りで現役引退となり、翌年からカープで一軍内野守備・走塁コーチに就任。試合での攻撃時には一塁コーチャーも務めている。

文:大久保泰伸

大久保泰伸

フリーライター、編集者。1969年広島市生まれ、現在は神奈川県在住。出版社勤務を経て、20世紀の終わり頃に独立。別冊宝島野球シリーズの執筆、編集や広島などのOBの著書の編集協力などを行い、同社のプロ野球選手名鑑は創刊時から現在まで関わる。記者活動は2009年にベースボール・タイムズ紙の広島担当でスタートし、15年から野球専門サイトのフルカウントで広島、18年からはDeNA担当も兼務した。

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