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野球 コラム 2025年6月16日

【広島好き】カープが交流戦で戦う福岡ソフトバンクホークスをいろいろ調べてみた

野球好きコラム by 大久保泰伸
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カープは苦手ホークスとの対戦

◆広島東洋カープvs.福岡ソフトバンク(マツダスタジアム)

・6月17日(火)18:00
・6月18日(水)18:00
・6月19日(木)18:00

先発予想は以下の通り。

・6月17日(火)カープ:玉村昇悟/ホークス:有原航平
・6月18日(水)カープ:大瀬良大地/ホークス:前田純(東浜巨)
・6月19日(木)カープ:ドミンゲス(高橋昂也)/ホークス:大関友久

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◆みどころ:最大の天敵との戦い

交流戦が苦手なカープにとって、天敵と言えるのがホークスで、昨年までの通算成績は19勝46敗6分。勝率.292と3割にも満たず、過去に勝ち越したのは2015年(2勝1敗)の1度しかない。

初戦の相手先発に予想される有原航平は、広島市出身のご当地選手だが、2023年にアメリカからホークスに復帰後は1度も対戦がない。

渡米前の北海道日本ハムファイターズ時代には、2016年に先発して7回2失点も敗戦投手となり、2018年はリリーフ登板で1回1失点。対戦経験のある打者は少なくなっているが、2016年は田中広輔が4打数3安打で本塁打も1本放っている。

第2戦はホークスがこれまでのローテ通りなら左腕の前田純となるが、前回登板の巨人戦では2回途中6失点でKOされており、5月7日以来の一軍登板となる東浜巨の先発もありそうだ。東浜は2016年と2021年の対戦でカープから2勝0敗、防御率3.92、前田純とは初対戦となる。

一方のカープは、アドゥワ誠が登録抹消で、第3戦の先発にドミンゲスが予想される。野手のファビアン、モンテロとともに、初対戦で苦手意識のないドミニカ勢の活躍に期待したいところだ。

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◆今季のホークス:故障者続出で出遅れも、得意の交流戦で復活気配

昨季のパ・リーグ覇者も、今季は近藤健介、柳田悠岐、正木智也と、主力が開幕早々に立て続けに離脱。

投手も昨季9勝をマークしたスチュアート・ジュニアや、ベイスターズから移籍の濱口遥大、上茶谷大河がここまで一軍登板なしと、投打に故障者が続出して開幕7戦目まで1勝6敗、その後も4月に2度の5連敗と大きく出遅れた。

しかし、勝率5割ちょうどで迎えた交流戦では、6月16日現在で8勝3敗1分と12球団トップの成績。昨年までに12球団で唯一、勝率6割超えで8度の優勝と得意の舞台で息を吹き返している。

昨季はチーム防御率(2.53)、同打率(.259)ともにダントツの数字で、シーズン91勝を挙げたチームが、今季は6月16日現在でチーム防御率がリーグ3位(2.64)、打率も2位(.248)と、昨年見せた圧倒的な強さは影を潜めている。

先発陣はモイネロが11試合で6勝0敗、防御率1.26と無双状態で、今季アメリカから復帰した上沢直之が5勝(3敗、防御率2.91)で続くが、この2人はカープとの3連戦での登板はなさそうだ。リリーフ陣では藤井皓哉が防御率0点台と好調で、今季も古巣との対戦に闘志を燃やす。

一方、打撃陣はプロ6年目の柳町達が、6月16日現在でリーグトップの打率.349とブレイクを果たしたが、昨季本塁打、打点で二冠王の山川穂高が打率.204(9本塁打、28打点)と低迷(6月16日登録抹消)。栗原陵矢も打率209、故障離脱となった今宮健太も打率.236と主力に不振の選手が目立つ。

それでも5月20日に、右膝死球による離脱から復帰した周東右京が、規定不足ながら打率.331をマーク。5月27日に腰痛から復帰した近藤健介も、6月15日の今季1号本塁打を放つなど、打線は上向きとなっている。

さらに注目したいのが、5月12日に巨人からトレード移籍した秋広優人で、6月13日からのベイスターズ戦では自身初となる3戦連続お立ち台と絶好調で、打線のキーマンになりそうだ。

◆ホークスの注目選手

・投手:杉山一樹

昨季はチームトップタイの50試合に登板し、防御率1.61をマークしてブルペンで中心的存在となった。今季もセットアッパー的な存在として5月には10試合連続無失点を記録するなど、安定感のある投球で防御率1点台をキープしている。

昨季は6年目でプロ初セーブも記録したが、今季はすでに2セーブと、不振で一時的に守護神の座を剥奪されたオスナに代わるストッパーとしての役割も任されている。

・野手:柳町達

開幕から故障者続出の攻撃陣で、3・4月に打率.333と好スタートを切ると、ゴールデンウイーク以降は外野の一角に定着。5月中旬以降はクリーンアップの一角に抜擢され、6月15日終了時点で52試合に出場して打率はパ・リーグトップの.349をマーク(3本塁打、25打点)と、プロ6年目でブレイクを果たした。慶應義塾高校→慶應義塾大学出身のイケメンで、主力にベテランや移籍選手が多いチームにニューヒーロー誕生の気配が漂う。

◆ホークス所属の広島県、広島の高校出身の選手

・有原航平

ポジション:投手
背番号:17
出身地:広島県広島市
経歴:広陵高校 → 早稲田大学 → 北海道日本ハムファイターズ(2014年ドラフト1位)→テキサス・レンジャーズ(2021~2022)→福岡ソフトバンクホークス(2023~)

広陵高校時代は春夏2度の甲子園出場で、3年春のセンバツではチームをベスト4に導いた。早稲田大学では3年秋に最優秀防御率のタイトルに輝くなど、大学通算19勝を挙げて、2014年ドラフト1位でファイターズに入団。1年目から8勝をマークして新人王に選出され、19年は15勝で最多勝のタイトルを獲得した。

2020年オフにポスティングシステムで、MLBのレンジャーズに移籍。MLBでは2年間で3勝と結果を残せなかったが、2023年にホークスでNPB復帰後は2年連続2ケタ勝利、昨季は14勝で自身2度目の最多勝とエース格の働きを見せている。

・柳田悠岐

背番号:9
出身地:広島県広島市
経歴:広島商業高校 → 広島経済大学→ 福岡ソフトバンクホークス(2010年ドラフト2位)

広島商業高校では甲子園出場がなかったが、進学した広島経済大学で中心打者となり、大学選手権ではサヨナラ打を放つ活躍も見せ、2010年ドラフト2位でホークスに入団。

プロ4年目の2014年に全試合出場で打率.317とブレイクを果たし、2015年には打率.363で首位打者のタイトルを獲得、34本塁打、32盗塁でNPB史上10人目となるトリプルスリーを達成。

2015年から2018年まで4年連続で最高出塁率、2018年には打率.352で自身2度目の首位打者、2020、2023年は最多安打と、球界を代表するスラッガーとなった。幼少期から生粋のカープファンで、プロ入り後もしばしばカープ愛が感じられる言動を見せている。

◆ホークス所属のカープゆかりの選手・コーチ

・藤井皓哉

ポジション:投手
広島東洋カープ(2015年~2020年)
福岡ソフトバンクホークス(2022年~)

おかやま山陽高校からドラフト4位で入団したカープでは、7年間で一軍では1勝のみで、2020年シーズン終了後に戦力外通告。21年は四国アイランドリーグplusの高知でプレーし、22試合で11勝3敗、防御率1.12、180奪三振の好成績を残して、2022年に育成選手としてホークスでNPBに復帰。

同年の開幕前に支配下登録され、55試合登板で5勝3敗3セーブ、22ホールドと活躍してブルペンに欠かせない存在となった。今季もここまで防御率0点台と頼れるリリーバーとして存在感を発揮している。

・森笠繁

役職:四軍打撃コーチ
広島東洋カープ(選手:1999年~2008年/コーチ:2011年~2022年)
福岡ソフトバンクホークス(2023年~)

1994年ドラフト4位で入団したカープでは10年間、外野の準レギュラー的存在で代打でも活躍した。

トレード移籍したベイスターズで現役を終えた後、2011年からは主にファームの打撃コーチとして古巣で小園海斗など、現在の主力も指導し、22年限りで退団。23年にホークスの四軍打撃コーチに就任した。新井貴浩監督とはドラフト同期で同級生の仲でもある。


文:大久保泰伸

大久保泰伸

フリーライター、編集者。1969年広島市生まれ、現在は神奈川県在住。出版社勤務を経て、20世紀の終わり頃に独立。別冊宝島野球シリーズの執筆、編集や広島などのOBの著書の編集協力などを行い、同社のプロ野球選手名鑑は創刊時から現在まで関わる。記者活動は2009年にベースボール・タイムズ紙の広島担当でスタートし、15年から野球専門サイトのフルカウントで広島、18年からはDeNA担当も兼務した。

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