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野球 コラム 2025年5月1日

【広島好き】ドミンゲスが来日初勝利。そこでカープに在籍したドミニカ共和国出身投手を調べてみた:2000年以降編

野球好きコラム by 大久保泰伸
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ドミンゲス(広島東洋カープ)

4月15日の中日戦で新外国人のジョハン・ドミンゲスが、来日初勝利をマークしました。ドミニカ共和国出身投手が勝ち投手になったのは、球団では2023年のロベルト・コルニエル以来となります。

今回のコラムも前回の『1990年代編』に引き続き、カープでプレーしたドミニカ共和国出身で、2000年以降の投手を調べてみました。

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2000年代に入ると、2002年にラモン・ラミーレスが2試合に一軍登板していますが、3イニングのみの投球で勝ち負けなし。しかし、翌年からアメリカに戦場を移すと、2006年にロッキーズでMLB昇格を果たし、以後2014年までの9年間で6球団を渡り歩き、MLB通算424試合登板で23勝21敗9セーブ、66ホールド防御率3.42の成績を残しています。

2004年に支配下登録されたファン・フェリシアーノは、150キロ超のストレートを武器に「チェコの再来」と期待されました。

先発、リリーフとしてファームでは2005年に24試合に登板して防御率2.30と安定した成績を残していましたが、一軍では2004年に3試合に先発して0勝1敗、防御率15.88に終わり、その後の3年間で初ホールドこそ記録しましたが、通算20試合登板で0勝4敗、防御率8.95と未勝利のまま。

この年限りで契約終了となっています。その後はイスラエルのプロリーグでもプレー。引退後はカープアカデミーのコーチに就任し、一軍の通訳を務めたこともありました。

2006年に支配下登録されたビクトル・マルテは、3年間で30試合に登板し、3ホールドを記録するも勝ち星はありませんでした(2敗、防御率6.16)。2008年にはウエスタンリーグで最多セーブを記録しましたが、一軍では1試合のみで、この年限りで契約終了。

退団後はアメリカに渡り、2009年から2013年までロイヤルズ、カージナルスでMLB昇格を果たし、12年には48試合に登板するなど、4年間通算で82試合登板、6勝3敗、防御率7.05を記録しています。

2007年に育成契約から支配下登録となったエスマイン・カリダは、一軍での登板は2試合のみで契約終了。同年オフにMLBのカブスとマイナー契約し、2009年にはNPBの育成出身選手として、初のMLBデビューを果たして14試合に登板。防御率1.40と好投して初勝利もマーク、翌年も8試合に登板しました。

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2000年代はアカデミー出身で勝ち星を挙げた選手はいませんでしたが、2010年になると、ようやくペルドモ以来となるドミニカンの勝利投手が誕生しました。

2006年からアカデミーに所属したディオーニ・ソリアーノは、2007年に四国アイランドリーグに派遣された後、2009年7月に育成契約。2010年5月に支配下登録されると、10月の阪神戦に自身7度目の先発でNPB初勝利を完封勝利で飾り、この年は2勝をマーク。

2011年も先発の一員として期待されましたが、同年に入団したバリントン、サファテなど強力外国人の前に一軍登録枠を確保できず、8試合登板で1勝1敗、防御率3.65に終わってオフに戦力外通告となりました。退団後は台湾、中南米のリーグでプレーし、2015年の第1回プレミア12にドミニカ共和国代表として出場しています。

その後はC・ジョンソンなど、投手の外国人枠はアメリカ人選手が中心となりましたが、リーグ3連覇の最終年となった2018年に、カープのドミニカ共和国出身選手として最高成績を残すサウスポーが登場しました。

2014年にカープアカデミーに入団したヘロニモ・フランスアは、四国アイランドリーグplusの高知への派遣を経て、2018年に育成契約。

5月に支配下登録されると、リリーフとして8月にはNPB記録に並ぶ、月間18試合登板とフル回転して月間MVPを獲得する活躍で、リーグ3連覇の原動力となり、クライマックスシリーズでは胴上げ投手にもなりました。

2019年は67試合、2020年も53試合登板でクローザーとしても起用されるなど、5年間で通算178試合登板、14勝15敗32セーブ、45ホールド、防御率2.60と好成績を残しました。

2019年にカープアカデミー所属となったロベルト・コルニエルは、MLBアストロズのマイナーでプレー経験のある本格派右腕でした。育成を経て、2021年に支配下登録されると、5月の阪神戦で球団最速を更新する161キロをマーク。

さらに6月には当時の日本球界最速に並ぶ165キロを記録し、10月には来日初勝利を挙げるなど、同年は50試合に登板して1勝2敗10ホールド、防御率3.82の成績を残しました。

その後は先発にも挑戦するなど、4年間通算で86試合登板、2勝6敗11ホールド、防御率4.04を記録しましたが、昨年のシーズン終了後、2021年に結んだ6年契約を2年残した状態で退団が決定。今季はメキシカン・リーグでプレーしています。

前回から2回に渡ってカープで一軍登板のあるドミニカ共和国出身の選手を調べてみましたが、カープでは活躍できなかった選手が、その後に別の舞台で活躍するケースも少なくなく、実はかなり優秀なアカデミーなのではないかという気もします。

今季のドミンゲスもアカデミーの練習生だった時期がある選手ですが、どこまで活躍できるか、注目したいと思います。

大久保泰伸

フリーライター、編集者。1969年広島市生まれ、現在は神奈川県在住。出版社勤務を経て、20世紀の終わり頃に独立。別冊宝島野球シリーズの執筆、編集や広島などのOBの著書の編集協力などを行い、同社のプロ野球選手名鑑は創刊時から現在まで関わる。記者活動は2009年にベースボール・タイムズ紙の広島担当でスタートし、15年から野球専門サイトのフルカウントで広島、18年からはDeNA担当も兼務した。

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